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#抗がん剤治療

日本人の進行性・再発性膵臓癌における生殖系列BRCA pathogenic variantsの状況

日本人の進行性・再発性膵臓癌における生殖系列BRCA pathogenic variantsの状況

Boursiらは、2つの大規模なデータセットを使用して、BRCA1関連PDAC患者とBRCA2関連PDAC患者の転帰を比較した。 臨床研究では、プラチナに曝露された患者において、BRCA2 pathogenic variants (PVs) は BRCA1 PVs と比較して生存期間の改善と関連していることが示されています。

Boursiらは、更に、この研究には、生殖系列BRCAPVとPDACの

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日本における癌ゲノム医療における、複数の抗腫瘍剤のコンビネーション治療の重要性

日本における癌ゲノム医療における、複数の抗腫瘍剤のコンビネーション治療の重要性

米国立がん研究所(NCI)は、特定の遺伝子変化を伴うがんを治療するための薬剤の組み合わせの有効性を評価する新たな取り組みを発表した。

2019年12月から2023年04月までの期間で、日本の国立大学の癌ゲノム医療において、進行性・転移性悪性腫瘍の合計2991例に対する治療法が、癌ゲノム検査(Ncc oncopanelでの検査:679例、F1CDxでの検査:2312例)によって検討された。これまで

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日本における進行性癌に対するCDK4/6阻害剤による治療法の現状

日本における進行性癌に対するCDK4/6阻害剤による治療法の現状

Luyendijkらは、ランダム化臨床試験(RCT)で報告された無増悪生存期間の約 10 か月と全生存期間の最大 14 か月の改善により、3つの CDK4/6 阻害剤 (パルボシクリブ、リボシクリブ、およびアベマシクリブ) は、オランダにおける転移性乳がんの治療における重要なブレークスルーと見なされていますと報告している。

Cyclin-dependent kinase-4/6 (CDK4/6)

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癌患者へのCOVID-19ワクチン接種の安全性の確認の必要性



全身への化学療法による治療後又は治療中のがん患者において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)での死亡リスクが高い。したがって、癌患者は、COVID-19ワクチン接種の優先度の高いグループである。しかし、癌患者に対するCOVID-19ワクチンの安全性および有効性データは、得られていない。また、癌治療の専門家より、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による治療されている患者において、CO

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日本人患者における、MSI-Highの癌の低い存在率



Pembrolizumabの製造・販売を行っているメルク社が公表している資料によると、各種がん種におけるMSI-Highの癌の分類で、MSI-High胃癌は、全胃癌の約8.5%であり、MSI-High食道胃接合部癌は、全食道がんの約4%である。

日本の国立大学で行われている癌ゲノム医療で、2020年4月から2021年3月までの1年間で、全癌種で587症例について診療が検討され、MSI-Hig

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日本における、子宮肉腫に対する化学療法の現状について



現在まで、子宮平滑筋肉腫に対する標準治療は確立されていない。NCCNガイドライン2020年版では、子宮平滑筋肉腫のⅠ期に対しては経過観察または化学療法を考慮すると表記されている。しかし、Ⅱ期またはⅢ期の平滑筋肉腫に対する完全切除後の治療法の選択肢として、化学療法および/または放射線治療が提案されている。

1980年代後半に、日本の実臨床において、悪性骨肉腫に対する化学療法として、DOX/CD

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