書かないよりは、まし。1(2016年〜)

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文章は「最初」に「最後」を決めると、書きやすい。/書かないよりは、まし。30

打ち合わせ場所の渋谷から、株式会社ピースオブケイクまで徒歩22分。

グーグルマップで経路を見て、僕は歩いて向かうことにした。混んでいるだろう銀座線に乗るのが、どうにも気が進まなかったから。

少し前のことだが、12月19日、こちらのイベントに参加した。

「左ききのエレン」の大ファンとしては、体調の悪さを考えても、どうしても見逃せないイベントだった。

この日、先行上映された(原作でいうと)「広

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なぜ「人生相談」には、名文が多いのか?/書かないよりは、まし。29

もし編集者に「憲法」みたいなものがあるとしたら、冒頭のほうにおかれるんじゃないかなって言葉があります。それは、

「本は、たった一人の人のために書きなさい」

……最初のたとえが微妙で混乱させてるかもしれませんが、ようはそれだけ大事なのが、この言葉、というか考え方。

たとえば、著者志望の方を前にしたセミナーなどで、編集者(ただし、ここで言う編集者は、僕が長年作っていたビジネス書の編集者を想定)の

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この世に「蜘蛛の糸」を垂らす文章を、書いてください。/書かないよりは、まし。28

「本を出すことが、夢なんです」

そう言われたとき、自分はどんな顔をしてるんだろう? 一度、手鏡でも出して確認したいところだが、さすがにやったことはない。でも、たぶん口は一文字になり、確実に目は死んでいるはずだ。

上記のツイートでほぼ言い尽くしているつもりだが、少し補足する。「本を出すことが夢」ーー、それ自体が悪いとは思わない。けれど、それ「だけ」だとやはり厳しい。

編集者を前にして、そう口に

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人は突然亡くなり、そして「問い」だけを残して去っていく。/書かないよりは、まし。27

今日、叔父が亡くなった。いや、正確には亡くなっているのを発見された。

本当はnoteなんて書いている場合じゃないかもしれない(実際、今まで、ろくに仕事もできず、母の事務的な手伝いをしていた)。
ただ、このタイミングでしか、正確に残せない気持ちもあるだろうから、少しだけ書く。

叔父は、僕の母親の弟だ。正直、好きだったかと言われると困ってしまう。特に、幼いころの僕だったら。

うちは母子家庭で、僕

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徳力さんの話を聞いてたら、「エモい」の意味が何かわかった気がする。/書かないよりは、まし。26

本日、「さとなおラボ」の大先輩である、徳力さんの「note(やブログ)勉強会」に参加しました。

せっかくなんでnoteへのリンクも。

まあ、noteは結構書いてきたつもりなのですが、根が真面目なので、改めてお勉強してみようかなと。

で、以下に書くのは、全然役に立たない話。noteでこう書いたらバズるとかの法則は全く書いて無いです(徳力さんもそういうことはおっしゃってなかったし)。

僕、若い

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ある編集者との、ささやかな思い出について。/書かないよりは、まし。25

彼の訃報を聞いたのは、金曜日の夜だった。
家で作業していた僕は連日の仕事疲れで寝落ちしてしまったのだけど、他社の編集者からメッセージが来てるのに気づいた。
僕の知る、ある編集者が亡くなったらしいと。
たぶん、他の人の訃報に接してもそう思うはずだけど、自分の知る人物と、その人が亡くなるということが、最初はうまく結びつかなかった。

最近、僕と仕事をしたり、親しくなった人は、「こいつは長年ウェブメディ

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般若「叶わねえ」は、全人類へのアンセム(応援歌)である。/書かないよりは、まし。24

気づいたら、noteを書くのは半年以上ぶりだ。我ながら、そんなに筆無精だったけ?って思うけど、毎日毎日、ひとさまの原稿を読むのを優先しているうちに、これだけの月日がたってしまった。

これから書くのは「般若」さんというラッパーの曲について。ラップ、というだけで抵抗がある人には刺さらないのかもしれないけど、でも、本当はそういう人にこそ読んでほしい。世の中には、あなたが知らないけど素敵なものがいっぱい

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映画「君が君で君だ」を見た。アイの愛が、隘で哀だった。

「恋と愛の違いってなんだろう?」

もし男子中学生がこう書いてるのなら微笑ましいものがあるが、あいにくこの文の書き手はアラフォーのおっさんである。それでも、いい歳して、たまにそんなことを考える。

両者の違いはいろいろ定義できるだろうが、まずは「何らかの成就を求めるのが恋で、求めないのが愛」と言えそうだ。たとえ、いま片思いであったとしても、多くの恋は「成就」というゴールを視野に入れている。相手から

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「あきらめが悪い」を、あきらめない。(「アイスと雨音」試写会の感想)

あきらめるのは、いい大人の嗜みである。

と書いてはみたものの、本当にそうかはわからない。ただ、大人になるにつれて「あきらめる」ことが増えていくのは、多くの人にとって事実ではないかと思う。

とくに、(「会社」に代表される)組織の一員になると、「あきらめ」に慣れる機会が増える。
うちの会社はこういうことはできない、上司が首を縦に振らない、納期を考えると現実的ではない、予算が足りない、成功する保証が

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「時間」について突き詰めて考えて、年賀状をやめることにした。/書かないよりは、まし。21

昨年10月、「現代ビジネス」の仕事をメインにするようになってから、ウェブの編集や広告案件と、初めてのことが続きました。40歳近くにして、また新人に戻るようなものです。

そういう生活の中で、僕はしばらくのあいだは、自分の時間の大部分を、「書き手の方」のために使おうと決めました。

本と違い、ウェブメディアの仕事は、いただく原稿の本数が格段に増えます。週に最低3本企画を出し、OKが出たものはテーマに

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