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#小説

「山月記」後日談

これは、我が友袁傪から聞いた話だ。

袁傪は私の幼馴染で良き男である。人品卑しからず情に厚いが流されず人望もある。また、風雅を解し造詣も深い。

酒は飲むが度を越さず公務による旅先の話はどれも物珍しく、この友と盃を交わすのは私の楽しみである。

その日、袁傪は沈みがちで言葉少なく静かに盃を重ねていた。何かあったかと聞こうとした矢先に向こうから話した。

李徴に会ったと。

袁傪、李徴とは共に机を並

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大友克洋の「童夢とAKIRAより前」の出世作について熱く語らせてくれ

大友克洋の「童夢とAKIRAより前」の出世作について熱く語らせてくれ

「2022年 大友克洋全集刊行」

渋谷駅ハチ公口改札でバカでかポスターを見て、ちょい鳥肌が立った。かっけェ……。なんだこのロゴ。すげぇいいじゃん。買うしかないじゃん。

言わずもがな大友克洋は完全にレジェンドだ。特に私たちサブカルゆとり世代からしたら「AKIRA」は、もはや聖書である。アーメン。

私の体感だが、文化系サブカル大学生の家に、AKIRAがある率は80%超えてる。まじで文科省のほうで

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