花風

興味の趣くまま好きなように書いています。時々俳句。読んで楽しんでいただければ幸いです。…

花風

興味の趣くまま好きなように書いています。時々俳句。読んで楽しんでいただければ幸いです。スキ、フォロー、マガジン追加などありがとうございます。

マガジン

  • みん俳:旬杯 審査員賞、私設賞などなど

    身に過ぎた賞をたくさんいただきました。また、楽しい工夫も寄せていただき、創造の輪が広がるのはとても楽しい体験でした。お礼の意味を込めてまとめました。ありがとうございます。

最近の記事

筆力の低下は顕著であると思う今日この頃

ありがたいことに、昔書いた作品にスキをつけてくださる奇特な方がいる。大抵、どんなことを書いたのか忘れているので改めて自分の書いた文章を読み直してみる。 ナンジャコレハ、と思う。よくこんなものを臆面もなく載せてるものだと思う。 だからと言って、今の文章が前より格段に良くなってる、とは思えない。むしろ下がっていると思ってる。 昔、退職された偉い人による講演会があった。現職時はカミソリのように切れ、部下に恐れられていた。言葉一つ一つに余計な躊躇なく鋭かった。 退職されてから

    • 「エイリアン:ロムルス」を観る

      ホラーが苦手なのだが、たまに怖いものが見たくなる。神経が刺激されるのでリフレッシュに良いらしい。 若い人にはエイリアン?なんだそれ?なのだろうと思うが、当時登場した時のショックというものは結構大きかった。なんだかんだ言いながらもこのシリーズは見続けている。ファーストインプレッションとはかくも影響が大きいのかと思う。 大まかな筋立ては初回とほぼ同じ。エイリアンが待ち受けているところに入り込み、寄生され仲間が次々とやられていく中、主人公が奮闘する。 先に何が起こるのかだいた

      • モフモフはなんでも可愛い

        蚕は人の手により改良された虫だ。紡ぐ繭は一本の糸でできており七十メートルにも及ぶ。 繭の中で蚕は蛹になる。それは孵化することがない。繭から出る前に絹糸を取るために煮られるからだ。煮沸される大量の繭からは動物的ななんとも言えない嫌な臭いが漂う。 成虫になった蚕の羽は飛ぶのに適さない。食物を取ることもない。口は食べるための機能を備えておらず退化している。そのまま2週間ほど生きて卵を産み一生を終える。ただ次に命を繋ぐために。 優美な触覚を持ち大きな複眼は愛らしく、ふさふさと白

        • 俳句というわからないものをひねる試み

          俳句を始めて3年目。続けてよかったと思うことは、曲がりなりにも好きなように作れる兆しが出てきたこと。慣れるまでに3年かかった。必要な年月というのは、多分人によって違うのだと思う。 好きなように作った作品をそのまま掲載してくれるところにしばらく送ったことがあった。そこはあれこれコメントのやりとりをするわけでもなく論評もなく、本当にただただ掲載してくれるところ。 で、はたと気づく。レスポンスがないとつまらないのだと。評価も一つのレスポンス。 添削は、たいてい自分の持ってる型

        筆力の低下は顕著であると思う今日この頃

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        • みん俳:旬杯 審査員賞、私設賞などなど
          22本

        記事

          とりとめのない話をするね

          新デザインのお札が出回ってから久しいが、手元に来るまでには時間がかかる。先日、やっと新札の千円札を手にした。 しみじみ眺めてみて一回り小さくなったような気がした。あれ、サイズも変わったのかなと思い旧札と重ねてみる。サイズが違ってるようには思えない。なのに、小さくなったような軽くなったような気がする。2枚を並べてみてやっと違和感に気づいた。 以前は漢字表記であった額面が数字になっていたのだ。 壱千円が1000に。 おそらく世界を意識してわかりやすく数字表記にしたものだろ

          とりとめのない話をするね

          感想:「独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖」を読んで

          フォローしてる方々が「面白かった!」「読んで良かった!」と感想を述べておりまして。ものぐさな自分も読んでみようと興味をそそられました。 noteにも素敵な文章を載せていらっしゃる笹目いく子さんの作品です。面白くないわけはありません。 普段、剣客ものも歴史ものも食指が動かないのですが、本作はストーリー展開の面白さに一気に読みました。以下勝手な感想です。的外れかも知れません。今のうちに謝っておきます😅 久弥は三味線の名手であり小牧藩主山辺伊豆守彰久の庶子である。市井の人とし

          感想:「独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖」を読んで

          セカイノキタノの「首」

          北野監督の作品は暴力的なシーンが多くて好みではない。この人が役者として出演する作品は面白そうなので観てしまうのだが。 「座頭市」が海外でウケたのもなるほどなーと思うところがあった。そして「首」。 見終わってから、ああ日本人に見て欲しくて作った話じゃなくて海外ウケを狙ったんだろうなぁと思った。特に今年に入ってからそう思う。黒人の弥助に信長の首を取らせたところ、衆道関係を全面に押し出すあたり時流を先取りしたと思わざるを得ない。その時流も今後どう変化するのかわからないけれども。

          セカイノキタノの「首」

          戦争を知らず供物のバナナ食ふ

          季語:バナナ バナナ、子供の頃は高価なものでした。お金持ちの家の九官鳥がふんだんにバナナを与えられているのを見て、子供心に羨ましいと思ったようです。本人に記憶はないのですが。 戦前、戦中生まれは戦争を体験せずに済んだ世代から見ると逞しく深みが違うと思うことがままあります。理不尽に耐え生き延びた人達です。同じ時間を生きてはいても、自分の中にはない時間を生きてきたのだと思うと不思議な気持ちになります。 小学生が奇声を上げながら楽しげに小道を駆けて行きます。生きているのが楽し

          戦争を知らず供物のバナナ食ふ

          note4周年のお知らせが来た

          お知らせを貰い、ああ、8月に始めたのだったと思い出した。感慨深い。 初めの頃はショートショートらしきものを書いていたので、創作を主にする方の作品を読むことがが多かった。 今は同じ年代と思われる方の記事を読むことが多い。コメントのやり取りが致命的に下手なので、たまーにカキコするくらい。そんな淡いやり取りが性に合ってる。 既に社会的役割は果たした、と思う。昔ならとっくに死んでしまってる年齢になった。今の生は余録である。せこせこ生きてきたご褒美である。 これからさらに年を経

          note4周年のお知らせが来た

          あてどなき旅始めたし夏休

          今年もnote内で創作大賞があるのですね。もう締め切りはすぎたようですが。 今年は誰がなるのかなぁとぼんやり考えています。今年も応募はしてないのですが、知ってる人が入ればいいなぁとは思います。 この時期になると普段スキ等のやりとりがない人からも、いきなり記事にスキがついてなんだろう?と思ってました。前はスキの数も審査対象になっていたようなので、ああ、それでかと納得がいきました。 くれた方の記事はざっと目を通して、お礼にスキを押す、ぐらいのことはする。それを期待されている

          あてどなき旅始めたし夏休

          横山秀夫 短編集 を読む

          先日、横山秀夫原作のドラマの再放送を目にした。数年前、氏の小説にはまり片っ端から文庫本を買って読んだ。主人公の組織内でのちりちりと苦しい心情は当時の自分の心情そのままで、のめり込むように読んだのを覚えている。 ひと通り読んでからは読まずにいた時期を過ごしていたのだが、ドラマが面白かったので再び読みたい思いに駆られた。文庫本集はまとめて知人に譲ってしまったので図書館から借りた。 借りたのは「陰の季節」「動機」。前者は松本清張賞、後者は日本推理作家協会賞短編部門賞をとったとい

          横山秀夫 短編集 を読む

          夏みかん酸つぱしいまさら純潔など

          鈴木しづ子の有名な句。品がある美人だったらしい。残された写真を見てもシュッとした綺麗な人である。 その野生的で奔放な句からダンサーになり娼婦になったと言われている。死を示唆する句を発表して消息を絶ったため、自死したのであろうと言う人もいるが本当のところは誰もわからない、というのが事実だ。 戦後間もない頃の才気と熱情に溢れる句は、好奇の目に晒されたであろうことは推察できる。 体内にきみが血流る正座に耐ふ これもしづ子の句。あなたならこれをどう解釈するだろうか。 体内に

          夏みかん酸つぱしいまさら純潔など

          戯言つらつら

          泡のように浮かんでは消えるものを書き留めておく。方丈記の作者はうまいことを言うものだなぁと感心する。 昔、親友と呼べるほど親密にあれこれ話せる友人がいた。彼女を理解しようと四苦八苦したがどうにも矛盾が多く、取りとめがない。理解するのではなくただ付き合えば良いのだと思うことにした。彼女が結婚するまで付き合いは続き、結婚を機に遠方へ越して行ってからは疎遠になった。 彼女からは二度絶交された。理由は覚えていない。三回目の復縁(?)の連絡が来た時、なんとはなしに返信しなかった。そ

          戯言つらつら

          MBTI性格診断を今さらながらやってみた。何度やっても「建築家」になるんだが、自分では納得がいかない。完璧主義ではないし戦略的でもない。ただ、当たってる!と思うところはあった。頭のいい人に言わせれば、こんなふうに分けられるはずもないとのことだけれど。自分の傾向を知るにはいいかも?

          MBTI性格診断を今さらながらやってみた。何度やっても「建築家」になるんだが、自分では納得がいかない。完璧主義ではないし戦略的でもない。ただ、当たってる!と思うところはあった。頭のいい人に言わせれば、こんなふうに分けられるはずもないとのことだけれど。自分の傾向を知るにはいいかも?

          4年目をつらつら振り返る

          noteを始めてから4年になる。ちょっと気持ちを振り返りたい。 はじめはショートショートなどの短い話を主に書いていた。創作するきっかけは大体いつも同じ。人生の転換期にお話を書きたくなる。これはなぜなのか、自分でもよくわからない。 違う足場に飛ぼうとする時、無意識界の扉が開きいろんなお話がポンポン飛び出す。無事着地するとその扉はパタリと閉じる。そして書けなくなる。今はその状態。移行が完了したのである。 この4年の間に色々様変わりした。輝かしい賞を取り羽ばたいていった人もい

          4年目をつらつら振り返る

          河﨑秋子 「ともぐい」

          2023年、第170回直木賞受賞作品。 芥川賞も直木賞もほとんど興味はありません。受賞作品を手に取ってがっかりすることも少なくないので。もう、これは作品との相性、出会うタイミングの問題と言ってよさそうです。 「ともぐい」 もう題名からして引っかかります。「共喰い」という題でどなたかが書いていてそれも心惹かれたのですが、そちらは読まずじまいで終わりました。 図書館の本でしたので、紹介の帯も何もない。借りて面白くなかったら嫌だなと思いつつ最初のページを読む。 あ、これは

          河﨑秋子 「ともぐい」