えだまめ。

思ったこと、感じたこと、忘れがちなので、めも。歌のメモは、こっち。 https://…

えだまめ。

思ったこと、感じたこと、忘れがちなので、めも。歌のメモは、こっち。 https://spoon.onelink.me/Uuzo/2cce342c

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記事一覧

フォークとナイフは口に運ぶ過程を楽しむ媒体、箸は口で素材を感じるための媒体

1

川が絵の具の全ての色を水で洗い流したような匂いがする、新川

2

みんな、蝉だ。何を見ても恋愛を鳴き、何処に行ってもその様子を確かめては無意識に判断する。同じ音でミンミンと鳴き、関係図もさほど変わらない、似た台本で役者と舞台が違うだけ。でもそんな当たり前が、如何に過去の全てから紡がれたものかを、このひと夏の蝉に見出せたなら。

2

小噺 耳飾

生まれて初めて、イヤリングを落とした。 ずっと触って確かめていたから、 すぐに来た道を辿って確かめてみたけど、 もうどこにもなかった。 私にとっては大事なイヤリ…

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最近、街を歩いていると文字が視界の邪魔をする。日々の喧騒に疲れ果てているところに尚、文明が世界を駆逐したのだ、さあ見ろ、と言わんばかりに、脳内が情報に駆逐される。せめて家だけは、と試みるもやはり全て排除するのは困難だ。ありのままを、記号ではない、自分の感性で捉えていたいのに。

1

小噺 男と女、カレーライス

ある日の木曜日の深夜1時、15年前の小学校の同級生から突然、 「今何してる?」 とLINEが来た。 突然と言ってもそれまでちょくちょくやりとりをしていて、未だ地元に住…

5

小噺 鈍色のキッチン

鈍色を吸い込んだキッチン 一筋のスポットライト 廃墟に差し込む朝日の白 空白の呼吸 かつての役目を終え、ひっそりと栄光に包む 存在を以ってして初めて、日常と化す…

1

小噺 香水という標本

香水、という曲が流行っている。 別にその曲についてではなく、普通に香水の話をしたいと思っているのだが、 触れたら気になってしまったので、いつからあんなに流行り出…

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独言

小説は、読んで見る夢 音楽は、聴いて見る夢 映画は、起きて見る夢。 現実は、生きて見る夢、

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小噺 酔っ払いの戯言

世の中は酒で出来ている。 否、酒によって人間という理性的な生き物が本来理性的でない、 ということを証明する、 いわばこの数億年という歴史で紡がれて来たこと全てを理…

5

最近見た美しい広告「見えないものと闘った一年は、見えないものに支えられた一年だと思う」

3

Gotoとはいえ自粛しているので、おひとり様ネタが自宅で見つけるしかなくなりつつあり、更新止まっておりますが、ぽつりぽつり記事書いていこうと思っております。

ビルの水面に浮かぶ、夜の海の滑走路。

1

夏が終わろうとしている。日が沈む瞬間に、さらさらと波が耳を撫で、遠退く笑い声を背に、さく、さく、と浜辺を歩き、自分は確かにこの夢の中に存在していたのだ、ということを踏み締め、跡をつけていく。そんな夢から醒めても、気がついたら再びこの夢の中に戻ってきてしまう。そんな夏という季節。

2

おひとりさまの通な時間のつぶし方 その3 -スパークリングワインとクラシック-

クラシックなんて聴かないよ!!というそこのあなた。 気持ちはよくわかります。長い、堅い、わからない。眠い。。 しかし!ちょっと一人で優雅な夜を過ごしたい、けど映…

3

最近出会った美しい言葉、「午前四時の自動販売機は 路上の水族館」(水無田気流)

フォークとナイフは口に運ぶ過程を楽しむ媒体、箸は口で素材を感じるための媒体

川が絵の具の全ての色を水で洗い流したような匂いがする、新川

みんな、蝉だ。何を見ても恋愛を鳴き、何処に行ってもその様子を確かめては無意識に判断する。同じ音でミンミンと鳴き、関係図もさほど変わらない、似た台本で役者と舞台が違うだけ。でもそんな当たり前が、如何に過去の全てから紡がれたものかを、このひと夏の蝉に見出せたなら。

小噺 耳飾

小噺 耳飾

生まれて初めて、イヤリングを落とした。

ずっと触って確かめていたから、

すぐに来た道を辿って確かめてみたけど、

もうどこにもなかった。

私にとっては大事なイヤリングでも、

他の人にとっては何の価値もない。

私が必死に探して見つからなくても、

たまたま見つけた人には微塵も分からない気持ち。

ねえ、無くす前は、ずっと私の物になるはずだったのに、

なんで私じゃなくて、その子なの。

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最近、街を歩いていると文字が視界の邪魔をする。日々の喧騒に疲れ果てているところに尚、文明が世界を駆逐したのだ、さあ見ろ、と言わんばかりに、脳内が情報に駆逐される。せめて家だけは、と試みるもやはり全て排除するのは困難だ。ありのままを、記号ではない、自分の感性で捉えていたいのに。

小噺 男と女、カレーライス

小噺 男と女、カレーライス

ある日の木曜日の深夜1時、15年前の小学校の同級生から突然、

「今何してる?」

とLINEが来た。

突然と言ってもそれまでちょくちょくやりとりをしていて、未だ地元に住んでいる人間も数少ない中で今度飲もうよ、と何度も言っては実現できずにいたので、別に特別な意味もそこにはないのだが、

ひとしきり社会に使い倒された身体を引きずっていた平日の深夜には、不意をつかれた出来事だった。

「今風呂から出

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小噺 鈍色のキッチン

鈍色を吸い込んだキッチン

一筋のスポットライト

廃墟に差し込む朝日の白

空白の呼吸

かつての役目を終え、ひっそりと栄光に包む

存在を以ってして初めて、日常と化す

足りない何かを、ずっと待っている

鈍色の流し台

カーテンの裾から漏れる朝

反射する硝子と黄金色の香 

一定の呼吸

気怠さと共に始まる、一日が遠く離れ

存在をもってして初めて、夢と化す

足りない何かを、ずっと待って

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小噺 香水という標本

小噺 香水という標本

香水、という曲が流行っている。

別にその曲についてではなく、普通に香水の話をしたいと思っているのだが、
触れたら気になってしまったので、いつからあんなに流行り出したのか調べてみた。

どうやらこの曲、リリースされてから1年ほどは全く認知されておらず、2020年の4月(緊急事態宣言下)にTik Tokを起爆剤に流行り出したようだ。
(出典:https://news.yahoo.co.jp/byli

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独言

独言

小説は、読んで見る夢

音楽は、聴いて見る夢

映画は、起きて見る夢。

現実は、生きて見る夢、

小噺 酔っ払いの戯言

小噺 酔っ払いの戯言

世の中は酒で出来ている。
否、酒によって人間という理性的な生き物が本来理性的でない、
ということを証明する、
いわばこの数億年という歴史で紡がれて来たこと全てを理性の産物でしかないことを物語るのに事足りている。

人間というその言葉からもってしても、
自分とは異なる他の有機体の存在なしにしてはその実在する確認し得ない、
ということを鑑みた時に、殊更、理性、というものは人間ではない。

自己、という

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最近見た美しい広告「見えないものと闘った一年は、見えないものに支えられた一年だと思う」

Gotoとはいえ自粛しているので、おひとり様ネタが自宅で見つけるしかなくなりつつあり、更新止まっておりますが、ぽつりぽつり記事書いていこうと思っております。

夏が終わろうとしている。日が沈む瞬間に、さらさらと波が耳を撫で、遠退く笑い声を背に、さく、さく、と浜辺を歩き、自分は確かにこの夢の中に存在していたのだ、ということを踏み締め、跡をつけていく。そんな夢から醒めても、気がついたら再びこの夢の中に戻ってきてしまう。そんな夏という季節。

おひとりさまの通な時間のつぶし方 その3 -スパークリングワインとクラシック-

おひとりさまの通な時間のつぶし方 その3 -スパークリングワインとクラシック-

クラシックなんて聴かないよ!!というそこのあなた。
気持ちはよくわかります。長い、堅い、わからない。眠い。。

しかし!ちょっと一人で優雅な夜を過ごしたい、けど映画を見るのも違うな、、という日に、敢えてクラシックを聴いてみませんか、貴族な気分で。

酒と曲だけなら1500円、もう少し贅沢をするなら2000-3000円で優雅な時間の過ごし方を、コスパの良い酒と聴きやすいクラシック曲と共に紹介します。

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最近出会った美しい言葉、「午前四時の自動販売機は 路上の水族館」(水無田気流)