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自分にとっての「当たり前」は、他者にとって決してあたりまえではない。と、シン・ショクバでひしひしと感じる。いい意味で。業務内だけど自分の文章や言葉選びを褒められるのは、やはり嬉しいものですね。読むことも書くことも続けてきてよかったな。
【詩】さよならの向こう側
遥か彼方へ続く道 平坦な何もない道
歩いていく 振り向かず 俯かず
いつかみた君の頬のように
朱に色付いた空の端 ほのかに霞む
誤魔化しの効かないからだを連れて
風に唆されるがまま 静かに泣いて
永久の別れを奏でた口笛
去しあの日に楔を打った
【詩】カタストロフィの瞳
燃え盛った狂気がはじめに貫いたのは
憎い仇ではなく、最愛の君だった
私の凶器がどれほど君を苦しめて
どれほど絶望させたのか
わからない、いや、解りたくない
どんなに嘆いても戻ってこない笑顔を
悔やもうとも二度と掬えない歌声を
然るべき場所は送り届けくれ、神よ
君に贈る花束はすべて小川に鎮めた
来世でも、私は君を愛すことを
醜い血に塗れた剣先に誓う
君の瞳に映る私は、しあわせに惚ける
「ただの
【詩】うるわしの森
だいすきなクッキーの空き缶に詰めた
とくべつなリボンとあの子の手紙
プラスチックの宝石にまもられて
きらきら きらきら 輝くにせものたち
今日でさよなら ぜんぶ埋めてしまおう
一切の濁りなく きれいなままで
森に置いていくのよ ふたりで
さあ あたらしい闇へ
手を繋ぎながら ずっと一緒に