【詩】カタストロフィの瞳
燃え盛った狂気がはじめに貫いたのは
憎い仇ではなく、最愛の君だった
私の凶器がどれほど君を苦しめて
どれほど絶望させたのか
わからない、いや、解りたくない
どんなに嘆いても戻ってこない笑顔を
悔やもうとも二度と掬えない歌声を
然るべき場所は送り届けくれ、神よ
君に贈る花束はすべて小川に鎮めた
来世でも、私は君を愛すことを
醜い血に塗れた剣先に誓う
君の瞳に映る私は、しあわせに惚ける
「ただの男」であるだろう
朧げになっているハムレットとオフィーリアのあれそれに寄せて。
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