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SDGs史 連載中

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SDGs を『Oh. 工学者、時々、哲学』的な視点で概説します。 SDGs が流行りだした潮流のトリビア的な知見を提供しています。
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SDGs史#17 Goals 1が「貧困をなくそう」なわけ

SDGs史#17 Goals 1が「貧困をなくそう」なわけ

『ボヘミアン・ラプソディー(2018)』をご覧になりましたでしょうか?
ライブエイド(1985)でのQueenのパフォーマンス、そして、そこに至るまでのフレディ・マーキュリーのナイーブな軌跡を描いた名作ですよね。

映画を前振りに話をすすめますライブエイドは、20世紀最大のチャリティ・イベントと称されます。「1億人の飢餓を救う」をスローガンとし、「アフリカ難民救済」を目的としたものです。

当時、

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SDGs史#14 『成長の限界』とテック企業が宇宙を目指すわけ 3/3

SDGs史#14 『成長の限界』とテック企業が宇宙を目指すわけ 3/3

 久々のSDGs史です。テーマは「今いる地球とフロンティア、どちらも大切」です。SDGsでは、プラネットバウンダリー・地球の境界線を科学的に設定し、その範囲内で社会を変革しましょう、という取り組みです。宇宙がフロンティアとなる世界で、今いる地球の変革がなおざりにならないことを願って記事を書きます。ようやく1970年代が終わります。

*決して宇宙開発にネガティブなメッセージを発したいのではないです

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SDGs史#5 レイチェル・カーソンさんを改めてご紹介

SDGs史#5 レイチェル・カーソンさんを改めてご紹介

 1972年ストックホルム人間環境会議の開催に大きな影響を与えたお方「レイチェル・カーソン」さんを改めてご紹介します。ある意味、SDGsの産みの親と言えるかもしれません。

 まずは、サムネの写真の説明。2003年4月23日、ピッツバーグにおりました。たままた「Silent Spring」展が開催されていて、フラッと立ち寄ったんです。サムネはその時の写真です。「Silent Spring」というの

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SDGsの科学的裏付け#1 プラネットバウンダリー

SDGsの科学的裏付け#1 プラネットバウンダリー

 突然ですが、皆さんは、科学・サイエンス、数値、専門知を信じますか?
 それとも、自分の感覚、センス、地域の知恵を信じますか?

 私は、どちらも信じています。科学の流れをくむ工学の世界で暮らし、なおかつ普段は生活者なので、どちらも信じています。なんとなく、その感覚はわかるのでは、と思います。。
 でも、その二つの確固たるものが矛盾するときが往々にしてあります。そんなとき、何を基準に「今」を選択し

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