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何でか、この場面が好きである。

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映画コラム。なぜその場面が好きなのか、気になるのか。自分なりに考えてみる。
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何でか、この場面が好きである。第14回

何でか、この場面が好きである。第14回

御存じSF映画の金字塔。今さら恐れ多くて批評なぞ出来ませんので、あくまでも自分なりに印象に残った場面を。

わかもとの宣伝。ガフの折り紙。タイレル社長の変なメガネ。人工フクロウの眼。デッカードの笑い方。中盤、酒場で飲む時の白い変形グラス。ゾーラの安い雨合羽みたいな衣装。指で弾くと点く蛍光灯。意外にタルタルなルトガー・ハウアーの肉体。髪を下したときのレイチェルの可愛らしさ…ん? これ、キリが無いぞ。

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何でか、この場面が好きである。第13回

何でか、この場面が好きである。第13回

昔観たことがありますが、Netflexにあったりすると、つい観ちゃいますよね? あれ、そうでもないですか?

森繁、仲代、三船、丹波…凄い名優がそろい踏み。あおい輝彦。夏目雅子も出ていて、他にも著名な人たくさん。おっと新沼謙治も出ている、結構重要な役で。鳩は…今回関係なく、戦場に行った豆腐屋という役柄。

日露戦争を描いた大作。今回、ネタバレはしません!

≪輪っかの煙≫観返してみて、チョイチョイ

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何でか、この場面が好きである。第11回

何でか、この場面が好きである。第11回

中学男子の妄想力…それはそれは凄まじいものがあった。

1年に1度でいい、全裸登校日があったなら。

透明人間になれたなら。

時間を止める能力が備わったら。

今の時代、妄想せんでもAVで全部見ることが出来てしまう(特にソフト・オン・デマンドあたりで)。

これでは今の中学男子、妄想力が育たんのではないか? 中学に限らず、若い男子が何も考えなくなってしまうんじゃないんだろうか?

と、いつになく

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何でか、この場面が好きである。第10回

何でか、この場面が好きである。第10回

この作品中で朗読される「詩」が何だか判明しないまま、当時の僕はモヤモヤと過ごしていた。今考えればどん底だった時代。金は無いが暇だけはあったので、本屋に行っては片っ端から詩集を開いた。

「あぁ汝、寂寥の人」覚えていたのはこの1節のみ。それを手掛かりにランボー、ボードレール、高村光太郎、中原中也など調べてみるが、何処にもない。今考えれば、随分と無駄というか牧歌的というか。「ググれカス」なんて言葉を誰

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何でか、この場面が好きである。第9回

何でか、この場面が好きである。第9回

「ここは天国かい?」「いや、アイオワだよ」

明石家さんまが大好きな映画としても有名な1本。ちなみに僕もさんまと同じ「蟹座のB型」。テレビで機関銃の様に喋りまくる彼を見るたびに、酔って映画の話を熱っぽく語る自分と重ねてしまう。

いや、下手すると酔ってなくてもだ。仕事の話をしていたはずが、いつの間にか平成ライダーの話になっていて、気付けば「13人の仮面ライダーが殺し合うんですよ! 凄くないですか!

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何でか、この場面が好きである。第8回

何でか、この場面が好きである。第8回

韓国でR-18、日本でもR-15。観るのに相当覚悟のいる映画。それなりにホラーに耐性のある自分でも思わず目を逸らしたシーンがあったほど。

でも、敢えてこれは年頃の女性におススメしたい。特に高校に上がったばかりぐらいの。これを観たら、安易に知らない男について行かなくなるだろうから…

さ、例によって「ネタバレあります」宣言をしたので、ここから先は観てない方はご注意を(前情報無しに観た方が絶対に面白

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何でか、この場面が好きである。第7回

何でか、この場面が好きである。第7回

今時の映画も観ます。でも「心に残る」となると、どうしても昔の映画の方を選んでしまう。

これもそうである。イタリア映画界のベテラン監督、ルシオ・フルチが撮ったゾンビ映画。ジャネット・デ・ロッシの特殊メイクは今見ても凄いが、演出面ではアラが相当に目立つ。

でも、そこがいい。

CGという飛び道具で、何でも出来てしまう今と違い、無い予算を知恵と工夫(とズーズーしさ)で乗り切る漢(おとこ)たちの熱きハ

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何でか、この場面が好きである。第6回

何でか、この場面が好きである。第6回

後になってバレて慌てるのも嫌なので、早めに告白しておきます。

映画のコラムみたいなものを書いている癖に…自分キューブリックの『2001年宇宙の旅』観てません! ホント、すんません! いや、何回かチャレンジはしました。でも、どうしても原始人が投げた骨が回転して宇宙ステーションになるまでが限界で。宇宙になってからすぐ寝てしまうんです。どうにも睡魔を誘われるというか。

なので自分にとってのキューブリ

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何でか、この場面が好きである。第5回

何でか、この場面が好きである。第5回

今回は、自分でも「なぜこの場面?」とかなり不思議である。封切を劇場で観たし、相当いろいろと印象に残っていてもおかしくないのだが…

ネタバレは…ほぼ無いです。

≪元国防長官とユダヤ人の親父の会話≫もちろん巨大円盤が出てきてビルにビーム撃ってからの、爆風が広がっていくところも大好きだし、派手なアクションはどれも捨てがたいのですが。

一番忘れられないのがどういう訳だかココ。

大統領にクビを言い渡

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何でか、この場面が好きである。第4回

何でか、この場面が好きである。第4回

僕のセンチメンタル・ローテーションのエース格。『LoveLetter』が右のエースだとすると、こちらは左腕のエースといったところか。

『LoveLetter』がキレのある変化球をコーナーに投げ分けて打たせてとるタイプだとすると、こちらは一見何でもないストーレートに見えて、手元で微妙に変化してゴロを打たせるタイプ。と、ここまで書いてどちらも野球と全く関係ないことに気付く。まあ、気にせず続けますが。

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何でか、この場面が好きである。第3回

何でか、この場面が好きである。第3回

知り合いの知り合いの映画好き(要するに会ったこと無い人)曰く「何百本も見たけど、選ぶなら結局この1本」ということらしい。

全く知らないその女性に、僕は激しく共感する。

「もし無人島に、1本だけ映画のDVDを持っていくなら何?」という質問に、ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』とコレで悩み、身悶えしながら「お願いですから2本にして下さい!」と懇願する自分が脳裏に浮かぶ。

で、毎度のことながら軽くネ

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何でか、この場面が好きである。第2回

何でか、この場面が好きである。第2回

前回テキトーに書いてしまったのを読み返して、これではイカンだろう、もう少しシャンとせねばと反省。映画の粗筋すら書いてないし。

でも好きな映画のことをダラダラ語るのって、2時間半ぐらい経過した飲み会の雰囲気みたいで好きだし、まあこれはこれでイイかなと勝手に判断。

なので、思い付くまま勝手なことを書いていきます。一応、ネタバレあるので気にされる方は是非鑑賞してからどうぞ!

≪制服で凍った坂道を滑

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何でか、この場面が好きである。

何でか、この場面が好きである。

小説の方、筆が進まないので、気晴らしにコラムでも一つ。

映画の内容は忘れても、不思議と覚えている場面がある。感動とか、面白いとかではなく、「不意を突かれた」とでも言うべきなのか。忘却しようにも心の何処かに居座り続け、何かの拍子に思い出してしまう場面。そんなシーンを思い付くまま書いてみようかと思う。多少ネタバレにもなるので、その辺を気にされる方は鑑賞の後に、是非。

『ビニール?』このセリフの場面

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