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ねね@かく人_英語
2022年10月26日 11:49
※ウツと診断された登場人物が出てきます。症状に関する描写があるので、気になる方は読むのをお控えください。朝、今日は出社できるかも、とヨウコは枕元のスマホを開く。目覚ましより、少し早い。目覚ましを少し過ぎただけで、起きる気力が無くなった日もあった。今日はまだマシだ。ひんやりした空気。上着をひっかけ、洗面所に向かう。いつからか、顔を洗う時、手で水をすくうのではなく、両方の手のひらを濡ら
2022年9月13日 14:02
今日は昨日より、どこか憂うつで。外に生えている木々が日に照らされ、窓のブラインドに陰をつくっている。時々風に吹かれ、陰がゆらゆら揺れていて、それを眺めていると、心が外を散歩しているような、そんな心持ちになる。以前書いた小説「蝉しぐれ。」を書き直している。読み返すうちに、物足りなくなったというか、もっと作り込みたくなった。梶井基次郎の「檸檬」などは、京都の街並みを見て歩き、そこで過ごした
2022年9月5日 16:56
プールの次の授業が古文というのは、どうかしている。案の定、クラスの半数は寝こけていて、その他の人も普段ほどは集中できず、ゆるんだ空気が流れている。初夏は好きだ。まださほど蒸し暑くなく、風が心地よい。ほんの少し湿った、新緑の空気をはこんでくる。木陰にすわって、本を読みながらまどろむのなんて、最高に違いない。朱里はふと窓辺に目をやった。学は窓ぎわの、前から三番目の席。頬づえをついて、窓のそとを
2018年11月12日 20:41
久々に彼と会う。彼は珍しく残業が早く済んで、私も珍しく残業があったので、同じくらいの時間になった。お腹が空いていないので、あっさりしたミネストローネだけ頼む。彼はもともとそんなに食べない人だから、コーヒーを頼んでいた。近くに座っているカップルの彼女さんの方が、早くも酔っ払っていて叫んでいたので、離れた席に移動させてもらう。彼氏さんの方は(静かにっ!)と諭しているけれど、嬉しそうだ。
2018年11月4日 00:04
「みなこ…」最近の彼の寝言。知らない女の名前。ねえ、こういうの、まじ聞きたくないんですけど。そう思う。広々寝たいから、とダブルでは無くおそろいのシングルベットを繋げている。おそろいのシーツ、おそろいの毛布、おそろいのパジャマ。…枕だけは、好みが違うので別々。同床異夢と言うけれど…誰の夢を見ているんだ!?嫌になる。夜中にふと、起きてしまった自分を呪う。でも正直、彼が浮気をする暇は