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読んで面白かったnote

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感想を書かせていただいたもの以外にも、面白かったnoteをまとめさせていただきます。
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#小説

『違法の冷蔵庫』

「君達にはこの新型冷蔵庫を大阪支社まで運んでもらう。運び方は自由。費用はこちらで負担する…

一億円の低カロリー

「あの人、急に金回りが良くなったけど、何か悪いことでもしたの?」 「カロリー、売ったんだ…

bow
2年前
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蟻塚

 高い、細い声が夜明けの寝室につうと引かれて、私たちの時間は終わる。窓のへりに穴をあけて…

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【恐怖短編】 謝罪会見

 テレビをつけると、昼のニュースバラエティが放送されている。   スタジオにいる司会者が…

ドント
3年前
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「小説なんて誰でも書ける」は本当か?

Q.SNS上の知り合いが、「小説なんて誰でも書けるよ」と言っているのを見かけました。その人の…

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【掌編】誘拐保険

 嵐の夜だった。  何気なく窓の外を見ると、手すりのところに男がぶら下がっていた。いや、…

「なぜあなたはカギカッコの最後に句点を付けるのか。」

さて、すっかり便利な世の中になりました。 ひと昔前の読書といえば、紙の本一択。新刊が出れば本屋に行き、平積みにされているお目当ての本を大事に抱えてレジに急いだものです。 ところが今ではインターネットを利用したさまざまなサービスが発達し、私たちは自宅のリビングで気軽に電子書籍を買えるようになりました。 そしてその「気軽に読める」という風潮は、それと対になるトレンドを生み出しています。 すなわち「気軽に書ける」ということです。 Amebaやexciteなどのブログサービスを

【ショートショート】必要な犠牲

「おめでとうございます。厳正なる抽選の結果、あなたは今回の実験クルーに選ばれました」 …

小原Q弥
3年前
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創作メモ:『予想を裏切る』のではなく『無意識の期待を叶える』べし。

 こういうこと書いてる暇があったら小説を書くべきなんだが。  さてせっかくしばらくぶりにN…

ナタ
3年前
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困乱する言場と世壊

 目覚めると俺はベッドの上に横たわっていた。ベッドは床の上にあった。      俺俺俺俺…

涼雨 零音
3年前
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俺が嫉妬に脅かされている件について【短編小説(約13000字)】

 真実の愛とは、現在においてつねに理解されぬもののことである。             …

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【小説】私が食べたかったもの

とにかく、我が家の中心にいるのが妹の亜実であることは間違いない。わかってはいたけれど、十…

上田聡子
3年前
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夫にはもっと運動して欲しい【ショートショート】【閲覧注意】【#121】

 夫の誕生日プレゼントは、話題になっていた家で運動することができるゲームソフトにした。最…

たけのこ
3年前
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【小説】 住所

 妻は、僕のストーカーだった。  僕は三十代のころ、ラジオパーソナリティの仕事をしていて、その時から妻は僕のファンだった。何度も僕宛に、「結婚してください」と書かれた手紙を送ってきては、スタッフを困らせていた。僕は、声が個性的である以外はこれといって特徴のない、凡庸な人間であったので、そんな僕に熱心なファンがいることが不思議で、そして嬉しかった。  彼女は僕よりも一回りも年下で、手紙ではしきりに僕に、どこに住んでいるのかを尋ねていた。もちろんそんな手紙に応えられるはずもなく