上田聡子

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上田聡子

北陸住まい。小説とエッセイ。noteから小説書籍化⇒「金沢 洋食屋ななかまど物語」(PHP文芸文庫)/「絵本 ゆきのひのふろふきだいこん」(すずき出版 月刊購読絵本「こどものくに」2022年12月号)プロフィール画像は絵本裏表紙より(絵は松屋真由子さん)

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    雨雲とドロップ缶(note再録短編集)

    noteで上田が2018年から2022年に書いた短編32本を収録した小説集です。 ご購入されてから、一週間以内に発送いたします。 おひとり様の購入可能冊数は一冊までです。
    1,500円
    スプーンと鈴【上田聡子online】
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    絵本 ゆきのひのふろふきだいこん

    すずき出版こどものくに2022年度12月号「ゆきのひのふろふきだいこん」です。(上田聡子:作、松屋真由子:絵) ストーリーは、つれあいのおばあさんを亡くしたおじいさんのもとに、やまの動物たちが懐かしい食べものを持ってたずねてきて…というストーリーです。 ご注文はおひとりさまにつき、1冊まで。 ご購入されてから、一週間以内に発送いたします。
    400円
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    金沢 洋食屋ななかまど物語 (PHP文芸文庫)

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    noteで上田が2018年から2022年に書いた短編32本を収録した小説集です。 ご購入されてから、一週間以内に発送いたします。 おひとり様の購入可能冊数は一冊までです。
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    すずき出版こどものくに2022年度12月号「ゆきのひのふろふきだいこん」です。(上田聡子:作、松屋真由子:絵) ストーリーは、つれあいのおばあさんを亡くしたおじいさんのもとに、やまの動物たちが懐かしい食べものを持ってたずねてきて…というストーリーです。 ご注文はおひとりさまにつき、1冊まで。 ご購入されてから、一週間以内に発送いたします。
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上田聡子のポートフォリオ/仕事依頼について

【2023.8.22更新済】 はじめまして、作家でライターの上田聡子と申します。 1983年9月生まれ。夫と二人暮らしで現在子どもはいません。 出身は石川県能登地方。 noteで2014年より9年間短編・長編小説やエッセイ記事を書いてきました。 noteの全体記事数は1560記事ほど(2023年8月現在) 【実績】 ◆noteに連載した小説が2020年7月に書籍化しました。 ◆月刊購読絵本のテキストのお仕事を担当しました。 ◆ライター(作家)として紙媒体・WEB媒体両方

    • 落ちたけど創作大賞出して最高に楽しかったという話 #呑みながら書きました

      こんばんはー! 呑み書き、前回は書けなかったので今回は書きますyお。 マリナさんありがとうー!あきらとさんは元気かな… あ、そうそう。そう。 創作大賞、ひっそり出していたんですけど、中間に残れなかったのdす! 出したときの気持ちは、ここに綴っていてね。 もう本当に、これ以上でも以下でもない気持ちをつづったんで、中間通れなかったのは本当に残念だったのだけど、ああすればよかったこうすればよかったとかいうのは、本当にないです。もう二度と「書くのやめる」は人生で言わないんじゃ

      • 不安を手放す

        最近、不安にかられたときに「すぐ深呼吸して、メタ認知して、手放す」ができるようになりたいなあと思っています。 もともと、心配性で不安になりやすい性格。でも「こんな年中すぐ不安になって、ストレスかかってばかりいたら、病気になっちゃうよ?」と思うことがありまして。 なので、まずふーっと息を吸って、吐く。このとき、悪いイメージも一緒に吐き出してしまうようにつとめる。 そして、メタ認知をする。 最近、けんすうさんの有料コンテンツをときどき読んでいるのですが、昨日もメタ認知のお

        • 8月ラストになりました! 仕事が立て込んできたため、小町さん、半月ほどお休みいただきます。 どうぞよろしくお願いいたします^^

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        • 落ちたけど創作大賞出して最高に楽しかったという話 #呑みながら書きました

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          近況や面白かった執筆アドバイスなど

          みなさんこんにちはー!上田です。 連載「梅の湯となりの小町さん」たくさん読んでいただきありがとうございます。note公式さんに、今日の注目記事にも選んでいただいて、見たことのないビュー数を叩き出しています……やば。感想お気軽にくださると、飛び上がって喜びます。 しかし現在、出版社さんとのお仕事もちょっとずつ進めておりまして、小町さんの更新については不定期だと思っていてくださるとありがたいです。 ゆっくり書いていって、noteで読んでもらえる長編ストックになってもらえたら

          近況や面白かった執筆アドバイスなど

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 9話

          前回へ 1話へ 次回へ そして、それからいくらの時間も経たないうちに、私は征一さんの車の助手席に乗りこみ気が付けば高層ビルが林立した道路を走っていた。 「わ、あの緑がいっぱいのところは――?」 「新宿御苑」 「あっちに、どこかで見たような大きく高い建物が見えるんですが?」 「都庁だろ……ちっ、渋滞につかまったか」 おのぼりさん全開で「このあたりが噂に聞く新宿!」と目を輝かせていた私を見て征一さんは、はーっ、と大きなため息をついた。 「なんつーか……本当に、何も知らな

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 9話

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 8話

          前回へ 1話へ 次回へ 「着いたぁ……」 四ツ谷駅の改札から麹町口へ出ると、真正面に大学キャンパスが見えた。名村家からほど近い千駄木駅から、東京メトロ千代田線で霞ケ関駅へ。そこでやはりメトロの丸の内線にさらに乗り継いで四ツ谷駅に到着した。 びびり倒して駅員さんにルートを聞けなかったため、必死でスマホ検索して行きやすそうな乗り継ぎを見つけたつもりだが、それでももっと短縮できる別ルートもあるのかもしれない。 霞ヶ関駅で降りたときには「こ、ここが日本の政治の中心…!」と震え

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 8話

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 7話

          前回へ 1話へ 次回へ ふっと目が覚めて、枕元のスマホを見たら朝の六時だった。私にしてはだいぶ早起きだ。とたん、昨日の失態――名村家の小皿を割ったことを思い出し、私はそろそろと隣の布団の花恵さんを起こさないように着替えると、台所に向かった。 予想通り、何かをまな板で刻んでいる佳代さんの姿を認めると、私はおそるおそる声をかけた。 「お、おはようございます!昨日、すみません、小皿……」 「ああ、書置き見たよ」 佳代さんはこちらを振り向かず、お玉を鍋に差し入れてかきまわして

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 7話

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 6話

          前回へ 1話へ 次回へ 「紘加さん、ピュアすぎ! ほんとうに僕がおごらせると思った? そもそも紘加さん、お金節約したくてうちに来たんでしょ。ちょっとからかいたくなっただけ」 「なにそれ、もう!」 すっかり騙されてしまった。昌太くん、もしかして三きょうだいのなかでは、一番食えないタイプなのかもしれない。ちょっとぷんすかしながら先を歩いていると、昌太くんが「ごめんごめん」と追いかけてきた。 「ま、僕との今日のおやつ巡りイベントは、この先も続くから、次の店では紘加さん、よろ

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 6話

          1~5話まで更新済の「梅の湯となりの小町さん」ですが、明日から少しお休みをいただきます。8月後半から再スタートできるように、がんばります!

          1~5話まで更新済の「梅の湯となりの小町さん」ですが、明日から少しお休みをいただきます。8月後半から再スタートできるように、がんばります!

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 5話

          前回へ 1話へ 次回へ ふっと目を開けると、木目の知らない天井が見えた。私の家じゃ、ない。そこまで思って、はっと理解した。そうだ、私、東京の名村家に来たんだった。と同時に、自分が昨晩、ここの住人のひとりである花恵さんに対して「近々出て行きますから」と啖呵を切ってしまったことも同時に思い出し、胃がずんと重たくなった。 隣を見たが、花恵さんの姿も彼女の寝ていた布団ももうなかった。私が寝ている間に、押し入れにしまっていったのだろう。障子ごしの光は明るくて、スマホで時刻を確認する

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 5話

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 4話

          前回へ 1話へ 次回へ やっぱなあ、と笑う昌太くんに、私は口をとがらせた。 「居候が迷惑だって言われたから、出ていきますって言っちゃった。売り言葉に買い言葉だったのは否めないけど。それに、私の顔が嫌いなんだって。なんでそんなひどいこと、言われなきゃなんないの?」 花恵さんの言葉の理不尽さを思い出して、私は言いつのった。昌太くんは「ははあ、なるほど」とつぶやく。 「紘加さん、姉貴さ、いまごろ銭湯で汗流して戻ってくるから、会ってみなよ。なんでそんなこと言われたのか、すぐわ

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 4話

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 3話

          前回へ 1話へ 次回へ ひえっと身をすくめ、湯の中で跳び上がりそうになった。 「すすす、すみません!」 私をしかりつけてきたのは、先に同じ浴槽に入っていた、小柄なおばあさんだった。おばあさんは「ほら、ここに書いてあるだろ」と、壁に貼ってある注意書きを指さす。たしかにそこには「湯に髪を浸けないよう、束ねるなどしてください」と書いてあった。 「銭湯、すごく久しぶりで、ルールを知らなくて……」 私がしどろもどろ言い訳すると、おばあさんは「フン」と言って「次からは気を付ける

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 3話

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 2話

          1話へ 次回へ 「あの、それで佳代さんは……ご挨拶をせめて」 「母さんは、この時間は銭湯の受付してるよ。父さんもたぶん、男湯の清掃に行ってる時間かな。父さんが受付に入ったら、そのあとは母さんが女湯の清掃に入る。今の時間なら、受付で母さんに会えるから、一緒に行く?」 そういえば、ここは銭湯のとなりにある建物で、この一家は銭湯の経営をなりわいとしているのだった、と思い当たる。 「ご、ご迷惑でなければ」 「かまわないよ。じゃ、行こうか。そっち曲がると、外」 言われるがまま

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 2話

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 1話

          次回へ あの、私のいられる場所って、だいぶ、だいぶ狭くないですか――!? 声に出せない思いを無理やり飲み下して、私はあらためて目を見開く。 夢と憧れで、胸をぱんぱんにふくらませてやってきた東京の街、のはずだった。大学合格の報せを見たとき、人生で一番嬉しいと思った、はずだった。でもいま、叔父一家が経営する、下町商店街のなかにある銭湯「梅の湯」となりの平屋建物内で、私、小町紘加は大きな衝撃を受けた。というか、いま受けている真っ最中だ。 「はい、ここが紘加ちゃんの場所ね。とい

          【連載小説】梅の湯となりの小町さん 1話

          【小説】週末だけのコーヒー店

          どうせ別れ話に過ぎないのに、バーガーショップじゃどうしてだめなんだよ。俺が、金に困ってるのはよく知ってるくせに。三ヶ月付き合った「一応まだ恋人」の理恵は、俺の心中も察してくれず、数歩前をどんどん先に歩いて行って、その「週末だけ開いているコーヒー店」を目指していく。 目の前でひらひらとした薄紫のマーメイドスカートの裾が揺れて、健康そうなふくらはぎがのぞいた。俺は「こいつのこの服は、初めて見るな」とこの期に及んで、また余計なことを考えた。デートのときは、決まって、服を新調して現

          【小説】週末だけのコーヒー店