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音楽の話

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音楽大好きな私の音楽の思い出、曲の紹介、バンドやDTMなどの四方山話を脱線しながら語ります。また、みなさんの記事の中から、お気に入りの記事もマガジンに追加します。
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#音楽レビュー

歌詞を聞き取ってみよう!4  Piano Man / Billy Joel

歌詞を聞き取ってみよう!4 Piano Man / Billy Joel

今日ご紹介するのは、もうみなさんよくご存知のビリー・ジョエルのPiano Manです。ピアノを弾く私にとっては永遠の名曲。この曲を聴くだけで、そこがバーに早代わりしてしまいます。もちろん、飲む方じゃなくて、弾く方ね。

アメリカで仕事していた時に、一度だけ彼のコンサートに行く機会がありました。最後のアンコール曲、首にはハーモニカが。もう会場のみんなは次に来るものがわかってました。そして総立ちで合唱

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Seawind「Seawind」(1980)

Seawind「Seawind」(1980)

1970年代後半から80年にかけて、フュージョン界で一世を風靡したシーウィンド。ジェリー・ヘイやラリー・ウィリアムズ等のホーン・セクションばかりが強調されるグループですが、個人的にはシーウィンドの殆どの曲を書いているドラムのボブ・ウィルソンの才能に素晴らしさを感じます。
そもそもドラマーで、かつメロディーメーカーな人ってフィル・コリンズやドン・ヘンリー位しか思い浮かびません。同じフュージョン界でい

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Front Seat / 渡辺貞夫

Front Seat / 渡辺貞夫

 今日は、世界的に有名なサックス・プレーヤーである渡辺貞夫の1番のお気に入りアルバム、Front Seatをご紹介します。1989年リリースのフュージョン・アルバムです。後述する参加ミュージシャンがまた豪華。メンバーがすごいと個性のぶつかり合いがあって刺々しいこともありますが、このアルバムではナベサダらしい「和」の力によってうまく個性が溶け合っています。

 この「和」には2つの意味があります。1

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歌詞を聞き取ってみよう!3

歌詞を聞き取ってみよう!3

今日はシャッフルでかかったルパート・ホルムズ(Rupert Holmes)のHimを訳してみます。シンプルな英語で訳しやすいですが・・事態は不穏のようです。

男性は窓辺に自分が吸わないタバコの箱を見つけます。彼女は隠すのを忘れたようですが・・

I know who left those smokes behind
「誰がタバコを残していったのかわかってるよ」ですが、ここは「誰かわかってるよ」と

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Dancing on the Water / Bob James

Dancing on the Water / Bob James

 Bob JamesといえばMr. New Yorkの別名も持つピアニスト。彼のフュージョンは一世を風靡しましたね。Touchdown、Angelaといえばご存知の方も多いでしょう。Lee Ritenour、Harvey Mason、Nathan Eastと結成したFourplayを想起する方も多いかもしれません。

 今日は彼のアルバムから、ピアノの魅力を堪能できるアルバムをご紹介しましょう。「

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Sample This / Joe Sample

Sample This / Joe Sample

 さて、またまたJoe Sample。もうかなり前のことですが、友人がすすめてくれたアルバムを早速、購入して聴いてみると・・・おいおい、これいいんじゃないの! それがこのアルバム、Sample Thisです。そんなわけで、また愛聴盤が一枚増えました。

 Crusadersのファンである僕にとっては、すべてがもうすでに知っている曲。安心して楽しめます。一曲目のRainbow Seeker IIのあ

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Rainbow Seeker 虹の楽園 / Joe Sample

Rainbow Seeker 虹の楽園 / Joe Sample

 学生時代にフュージョン系のバンドをやっていた頃、キーボーディストの間では、Joe Sampleは大人気でした。あちこちのライブで、三度下がってから駆け上がるフレーズが聞えてきていました。彼はCrusadersのキーボードとして有名ですが、ソロ作品にも名盤がたくさんあります。今回は彼のソロ作品から定番中の定番、「Rainbow Seeker (虹の楽園)」をご紹介しましょう。このアルバムは1978

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Pianism / Michel Petrucciani 奇跡のピアニスト

Pianism / Michel Petrucciani 奇跡のピアニスト

 今日は奇跡のピアニストと称されるMichel Petrucciani(ミシェル・ペトルチアーニ)のアルバム、「Pianism」をご紹介します。

 Michel Petruccianiは、フランス出身のジャズ・ピアニストです。フランスでは、最高のジャズピアニストと評価されていました。36歳で急逝しましが、ショパンの墓のすぐ近くに埋葬されるほどに、人々から愛されていました。幼少の頃からクラシックピ

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Michael Franks「The Art Of Tea」(1975)

Michael Franks「The Art Of Tea」(1975)

ジャズの香りがたっぷりするAORの先駆け的名盤昼でも夜でも聴けるのがマイケル・フランクスのアルバム。特に「SLEEPING GYPSY」やメジャーデビュー作となる本作がお気に入りです。
極上の演奏に、しなやかなメロディー、下手ウマなマイケルのヴォーカルが素敵です。

ご存知クルセイダーズ等の面々がバックの演奏を務めた名盤。ジョー・サンプル(Key)、ラリー・カールトン(G)、 ジョン・ゲラン(Ds

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Angel  /  Sarah McLachlan

Angel / Sarah McLachlan

 静かなピアノと澄んだ声と美しいメロディと。それなのに哀しさ、というよりは絶望が心を満たしていく。この曲を初めて聞いた時、そんな感じを覚えました。歌詞は聞き取りやすかったのですが、いったいどういう状況なんだろう、この虚しくもがくような重苦しさは?

 悪魔に魅入られたように、何度も何度も聴くうちに、人生の辛さから逃れるために薬物に溺れていく歌ではないかと思うようになりました。

I need so

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As Time Goes By / Carol Sloane これは音楽、それとも映画の紹介?

As Time Goes By / Carol Sloane これは音楽、それとも映画の紹介?

 今日はこの曲を紹介しましょう。映画カサブランカのテーマとして使われたこの曲、あまりに有名ですね。僕は Carol Sloane の歌がいちばんのお気に入りです。誰が歌っても素晴らしい曲であることは変わらないのですが、Carol Sloaneのささやくような歌声だとそれがまた最高なんですよ。

Play it once, Sam. Play for old time’s sake
Play “As

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The Melody At Night, With You / Keith Jarrett

The Melody At Night, With You / Keith Jarrett

「今日はこれを聞いてみてください、キースなんですけど」。いつものバルヴェニーを飲んでいると、マスターがあるアルバムをかけ始めました。店に入ってくると決まって僕が好きなSarah VaughanやBill Evansをかけてくれるのにどうして?

 Keith Jarrettはあまり好きじゃないと知ってるはずなのにな・・それでもなぜか音楽から耳をはずせない。引き込まれていく。「このやさしい感じはなん

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Unforgettable  / Natalie Cole & Nat King Cole

Unforgettable / Natalie Cole & Nat King Cole

 名ヴォーカリストNat King Coleを父に持つNatalie Coleは、75年にデビュー作「Inseparable」がグラミー賞2部門に輝くという衝撃的なデビューを果たしました。僕が始めて彼女の歌を聴いたのはHey! Mr. Melodyで始まるMr. Melody。今でも鮮烈に記憶しています。

 しかし偉大すぎる父を持つということは必ずしもいいことばかりではなかったようです。80年代

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In Concert, Zurich, October 28, 1979 / Chick Corea & Gary Burton  ビブラフォンの魅力

In Concert, Zurich, October 28, 1979 / Chick Corea & Gary Burton ビブラフォンの魅力

 かつてWashington D.C.の近くに住んでいたころ、GeorgetownにあるジャズクラブのBlues Alleyによく行ってました。McCoy Tyner、Elvin Jones、Wynton Marsalis、Eric Reedなどのライブをほんの数メートルのところで楽しむことができました。しかもテーブルチャージは高くても30ドル程度。日本では考えられないことですね。

 ある時、友

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