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詩に写真、写真に詩、ともかく短い言葉と少しの写真。
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#アート

もう大人の顔をしているであろう人を少し思い出して、すぐに忘れたい。

2023.11.29『静かで固い夜』

2023.11.29『静かで固い夜』

夜空を見上げてみました。

澄んだ空気、広い空。



星の数が減りました。

また星の数が減りました。

でもそれは僕の視力が

ただ弱くなっただけのことです。



きっと見えるのでしょう?

たくさんの美しい星が

本当ならば、きっと見えるのでしょう。



満天の星空をイメージしながら

何も見えない冬の夜空を見上げていました。

ご無沙汰してます
お元気ですか
僕は相変わらずです
今日(僕が知り得た頃の)あなたが住んでいる土地を
この辺りかなと思案しながら
通り過ぎました
何をしていますか
僕は相変わらずです
通り過ぎた僕は後ろを見ないよう
そればかり考えます
お元気ですか

目を閉じて
耳を塞いで
口を噤んで
鼻呼吸が精々の
蜘蛛の巣は窮屈な布団

六月

六月

梅雨の間の快晴は
それを想い出させるに十分です
ありがた迷惑
すっかり目を閉じて過ごしております

眠りたいよ(大丈夫です)



出番を失ったパリパリのビニール傘
上手く折り畳んでは貰えない日傘
スナフキンみたいなハット
墓地に挟まれて歩く道
リュックに差したバドミントンのラケット二つ

もう眠ったよ(そうは思いません)



セミはまだ鳴いていません
なにかの虫と
夜はカエルが鳴きます

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2021.07.01「生活」

2021.07.01「生活」

あかんです
うまくいかんです
あれ出来ん これ出来ん
で、目に水溜めて時間を待ちます

体は横にしてあって、時々起きて足の運動をします
で、鈴の音が聞こえる時間や(小中学校が近い家)
電車の通る音(橋が近くにあります)

人が居て、人が動いていて、人が生きていて、
どこかへ行ったり帰ったり
誰か知らん他人が誰か知らん人と会ったり別れたりするのを
頭に浮かべて
それだけで頭がいっぱいになって
目の水

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もう二度と”ああいうふう“にはなるまいと なるだけ明るい廊下の見える扉を開けて ふかふかしていて ぽわぽわしていて 時を忘れるよな素敵な廊下。 で、出口を開けたら広がる“ああいうふう”。

2020.11.18

2020.11.18

実現しない予定たち、一人の時間の心地よさ、逃げるような睡眠、架空の人物、実体のない人たち、宙に浮いていく自由の不自由さ、本当を伝えたくて取り繕って隠れる本当、あのね、あのさぁ、それでね、そうじゃなくて、目で見たものが全て、耳で聞いたもの口で言ったことが全て、親指一本で話したような気になる勘違い。
「誰も(そんなにしっかりと)見ていないよ」
「誰かが(こんなにしっかりと)見ていてくれてるよ」

実現

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