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#演歌

薔薇を手折る

ひらり ひらり 枯れた花びらでもないのに
ひらり ひらり 愛情のように落ちていく
黄昏見たさに自分で一枚一枚 むしってるだけ

この愛のように

あなたと別れたくなくても
別れなくちゃいけないことってあるよね?
実際 今の私はその渦中にいる
あなたと愛し合っていても
愛に裏切られることがあるように
こうして 私は薔薇を手折る

ひらり ひらり 枯れた花なんかでもないのに
ひらり ひらり

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正徳4年1月12日

綺麗事には終わらないのが愛だから
祭囃子に火をつけて 笛太鼓が怯えてる
貴重な一歩を踏み出せるなら この恋に
何かを託したくなるものの世に情けはない

好きになることが悪行なら けじめの未来を齧ろう

愛が燃え盛る街並みに 愛から避けることはせずに
抱きあおう 微笑みあおう 奏でられるかぎり
ちょっとした思い出をもっと燃やせるなら 手と手を

ひとりぼっちも終わらせられる愛だから
狐の

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さくら散る

ほっとかけれても季節は巡り
また去年とおなじように花が咲く
貴方は何処にいても変わりなく
手当たり次第に花を咲かせるのね

さて この手を空に向けて 風を仰げば
尊し貴方への愛が 薄情に私を包み込まれる

さくら散る さくら散る 私の恋がひらひらと
さくら散る さくら散る 貴方の風がじゃれてる
あの娘と あの娘と あの娘と 今日もさくら吹雪

手を取り合って歩いた道には
何人の思い出が

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夜猫子

あいかわらず、好きね…
いつも真夜中にやってきて
唇を重ねたら ふたりは夜の流れを味わう

あいかわらず、好きね…
気分屋はお互い様だけど
薄く目を開けたなら 電気はいつも通り消えていた

夜に鳴かされた猫は夜更かし好き
あなたのそばに寄り添って眠るのが好き
ほらね、重なり合う体温は美しい
今だけとしても… 今だけとしても…

あいかわらず、好きね…
香りはいつもと違うけれど
感じてる

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川面の仏花

落魄(ぶち)れて 撥ねられて ハブられて 弾かれて
身近な他人(ひと)も 遠くの他人(ひと)も
川辺の水と同じく冷たい

悩んだり 苦しんだり いきがったり 躓いたり
無責任ばかり ただ通りすがる
馴染めない日にだんまり

一旦朽ちようかな 水が欲しいから
お腹いっぱい含んでみよう
水の底へと 咲く花へと
成れないことは知っているけど
あっちの岸のほうが良く見えるのは
仏花が綺麗に咲いて見

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彼の人

長い記憶の灯火が
ゆらり ゆらり 揺れている
あの日だったかと彼の人
ゆらり ゆらり 揺れている

忘形見はないけれど
忘れもしないあの出来事

空に浮かぶ雲を散らし
目敏く私を主張する
あなたの前まで来た時は
あなたは思い出してくれますか

深い孤独の灯火が
ゆらり ゆらり 揺れている
あなたの前へと現れ
ゆらり ゆらり 揺れている

淡い記憶に誘われて
彼の人 もいちど愛す為

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恋し人よ

身体に熱が帯びる 着物の帯の結び目
緩まる恋し人よ あなたはどうですか

訊きたいけど訊けない 無情な愛よ

流れゆけば 時の問題
悪戯すら 山の偽り
ねぇ 夢眩ませるなら
どうして私を誘うの

微量の風に吹かれ 結んだ髪がほどけゆく
簪を直しても あなたは戯れ通す

もどかしい気持ちすら 状況の彼方

触れずじまい ふいの裏腹
儘ならない 胸の高鳴り
ねぇ 夢膨らませながら

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