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TikTokの構想基盤になったMusical.ly創業者から学ぶ現代サービスの開発方法

こんにちは。
株式会社ニュークラウドの代表「木村」です。

TikTokなどの短尺動画の流行り基盤を作った「Musical.ly(最終的にTikTok親会社ByteDanceに買収された)」。その創業者(Alex Zhu氏)の各インタビュー動画から現代サービス開発のポイントがたくさんありました。

そこで私なりに重要だと感じた3つのポイントを本日は、まとめさせていただきました。

1. エンターテイメント要素から始める

どんなサービスも必ず人間の本質を理解する所から始めるべきです。特に人間は、学びや教育よりかは、感性やフィーリングに訴えかけるエンターテイメントの方を好みます。これを理解した上でサービス開発が大切です。

Alex氏は、インタビューの中で以下のように答えています。

Alex氏は、元々教育サービスを開発したいと考えていました。具体的には、Twitterとオンライン教育サービス(Courseraのような)を組み合わせた、スマホで簡単かつシンプルなショートコンテンツで知識を学べるプラットフォームです。またコンテンツは、UGC(User Generated Contents, ユーザーがコンテンツを生成すること)にて作っていく予定でした。アイデア構想から7ヶ月かけて当アプリを開発したのですが、サービス利用者は全く伸びずまた投資家からの資金調達もできずに大失敗しました。

そんなある日、Alex氏は通勤中に電車内で高校生達を観察していたら、50%の学生が音楽を聴いていて、残り50%は動画や写真で自撮りをしたり、スタンプをつけてシェアしたりしていました。そこから短尺動画のアイデアを着想したとのこと。

また同時に教育よりエンターテイメントの方が圧倒的に簡単かつ人間の本質、性質に沿うことができると。例えば、もしYouTubeが教育プラットフォームからスタートしたらここまで大きく育つことはなかった。YouTubeもエンターテイメントからスタートしたため、大きくなり多様性が増え、今では教育やビジネス目的で利用するユーザーも増えた形です。

このようなにAlex氏は、偶然の発見ではあるが、とても的を得た考えたであると思います。まさしくどんなサービスも現代は、エンターテイメント要素から入ることで大きく拡大後、後に多様性を拡張していけるのではないかと。

2. ターゲットは10代から始める

現代で最も時間がある人間は誰か、それは「学生」です。そのため、学生である特に10代をターゲットにしたサービスから入り、積極的に使ってもらい拡大するのがサービスの最短距離です。

Alex氏は、インタビューの中で以下のように答えています。

新しいSNSをヒットさせるためには、10代をアーリーアダプター(早期導入者)にすることが必要です。彼らは、時間がたっぷりあり、またとてもクリエイティブであるから。そして彼らは、学校という市場で話題をたくさん伝えます。それにより、必然的にサービスの認知拡大も行われていきます。そのため、実は、10代の利用ユーザーが圧倒的に多いMusical.lyは、1ドルも広告やプロモーションにお金をかけずにここまで大きくなることができました。

このことから世界に広がる大きなサービスを作りたいのであれば、時間とクリエイティブ精神が豊富な10代や若者を初期ターゲットに設定してサービスを開発していくことが必要です。

3. 理由を徹底的に探り、一点集中

Musical.lyやTikTokは、実は、最初から音楽に乗せて口パクや踊ったりすることをメインにしていませんでした。それは、理由を徹底的に探ったおかげでサービスのコア価値を見つけることができたからです。

Alex氏は、インタビューの中で以下のように答えています。

当初Musical.lyの伸びは非常に緩やかでした。しかし、2015年にとある発見から大きなターニング・ポイントを迎えました。

当時アプリへのコンテンツアップロードは、人々の習慣化がなく、なかなか積極的に更新がありませんでした。しかし2014年の終わり頃から、毎週木曜日の夕方にだけ必ずダウンロード数が跳ね上がり、コンテンツアップ量が増えるのです。そこでマーケティングチームは、徹底的なリサーチをした所、毎週木曜日に「Lip Sync(口パク)バトル」という人気テレビ番組があり、視聴者は番組後、影響を受け同様のアクションを取りたいとMusical.lyでコンテンツを作ることを見つけました。

当時Musical.lyには、口パクで音楽に乗せる機能はありました。しかし、たくさんある機能の一つにすぎませんでした。この一件を見つけたことで、Musical.lyは口パク動画に一点集中、そして口パクで歌って踊る動画アプリができあがったのです。それは、現在のTikTokにも引き継がれているため、もし当時Musical.lyが徹底調査をせずにそのまま流していたら、今のTikTokはなかったのかもしれません。

実は、この考えは、様々な業界でも言われています。例えば、短尺料理動画の「クラシル」。当社も初期時は、美容・コスメ・ファッション・ペット・DIYなど様々なカテゴリ動画をFacebook上で配信して、最もパフォーマンスが高かった「料理」というテーマに一点集中して拡大に踏み切ったと言われています。

データというものは、必ず原因と理由があるため、それを徹底的に探り見つけて、一点集中することで大きく拡大につなげることができます。

最後に

Alex氏のインタビューから学び、特に重要と感じたポイントを私なりにまとめました。またこれらのポイントは、今後新規サービスの開発にはとても有益なことであると思います。そして、現代に最もフィットしたやり方でもあるため、弊社の新規サービス創出時にもしっかり意識して取り組んでいきたいです。

この記事がお役に立てると幸いです。

株式会社ニュークラウド 代表「木村」


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