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住宅ローン〜変動 vs 固定 どっちを選ぶべき?〜

「マイホーム」は誰しも憧れがあるものでは
ないでしょうか。

しかし、このマイホームを建てるには大きな
資金が必要になります。

多くの方が手元のお金で準備することができ
ないため、ローンを組むこととなります。

いわゆる「住宅ローン」です。

この住宅ローンにも種類があるため、
本日はそれぞれの違いと選ぶ際のポイントを
お伝えしていきます。


□住宅ローンの種類

住宅ローンには大きく2つの種類があります。
1つずつ簡単に違いを説明していきます。

・固定金利型

ローン契約時の金利が固定されている金利
タイプです。

この固定金利の中でも、返済終了時まで金利
が変わらないタイプを「全期間固定金利型」
といいます。

契約時から完済時まで返済額が変わらない
ため、資金計画が立て易いのが特徴です。

また、当初の金利が固定されているため、
低金利となった際の恩恵は得られない分、
金利上昇した際の返済額増加の影響を
受けないという点は大きなメリットです。

しかし、後述する変動金利型よりも金利が
高いことが一般的ですので、低金利が継続
すれば、変動金利型よりも返済額は多くな
ります。

なお、多くの方が一度は耳にしたことがある
「フラット35」はこの全期間固定金利型に
該当します。

フラット35は民間金融機関と独立行政法人
住宅金融支援機構が提携で提供している住宅
ローンのことです。
ローンを組む際は年収や職業が重要視され
ますが、フラット35は縛りがなく申し込み
やすいことが特徴です。
また、最長35年間金利が固定され、返済
期間中の返済額は変わらずできるだけ安く
したいという方には向いています。

また、一定期間(3年、5年、10年など)は
金利が変わらないとされるタイプもあり、
「固定金利期間選択型」といいます。

一定期間の金利が固定されていることにより、
返済額の見通しがつくため、今後の支出が
増加する可能性のある家庭にとっては検討
しても良い型かもしれません。

しかし、固定期間終了後に金利が上昇し、
返済額が増加する可能性もあります。

・変動金利型

固定金利型とは違い、半年に一度金利が
見直される金利タイプです。
市場金利の変動に応じて返済額が増減する
ことが特徴です。

固定金利よりも金利が低く設定されており、
また、現在のような低金利のご時世ですと、
ローンに適用される金利もどんどん低くなり、
返済額も減ります。

そのため、うまく低金利の波に乗ることが
できれば、固定金利型よりも総返済額は
安く済むということが考えられます。

しかし、金利上昇となればその影響を受け、
住宅ローンに適用される金利も上昇し、
返済額は高くなります。

ただし、変動金利型にはいくつかルールが
あり、5年間は金利が上がっても返済額が
変わらないことや、5年後に返済額が上がる
という場合でも「125%ルール」というもの
により、返済額の25%までの増加が上限
として決められています。

そうはいっても、変動金利型は将来の金利
上昇によって、返済額が増加する可能性も
あります。
よって、返済額の増加に耐えられる資金力
のある方に向いているタイプとされます。

資金力に余裕がなく、今後の支出の増加も
考えられるという方には少しリスクとなる
可能性もあります。

ちなみに、住宅ローンの金利タイプとは別に
返済の方法にも2種類あります。

・元利均等返済

→元金と利息を均等に返済していく方法
 毎月の返済額は一定となる
 総支払額は多い

・元金均等返済

→ 元金だけを均等に返済する方法
    ローンが減っていくほど利息も減る
    初期の支払いは高額となりがち
    総支払額は少ない

そのため、返済方法もどちらを選択するか
が重要となります。


では、話を戻して金利という観点では、
実際にどちらの金利タイプを選ぶ方が多い
のでしょうか。

住宅金融支援機構の2021年調査では下記の
ような結果でした。

約7割の方が「変動金利型」を選択している
状況です。

出典:住宅金融支援機構
民間住宅ローン利用者の実態調査(2021年4月調査)


多くの方がこのマイナス金利のご時世で
今後も金利は低下傾向にあるだろうと考え、
変動金利型を選択していると考えます。


固定金利と変動金利はライフプランに
合わせて、今後の収支のバランスに無理の
ない選択をすべきですが、
この「金利」が変動するという仕組みも
しっかり理解したうえで選択をしてほしい
と思います。


この住宅ローンに関わる金利は、固定金利と
変動金利でそれぞれ影響を受けているものが
異なります。

固定金利は「長期金利」に基づくのが一般的
です。


長期金利とは、金融機関が1年以上の期間で
お金を貸し出す際に適用する金利のことです。

代表的なものでは、10年もの国債などの
利回りが対象になります。

国債については過去記事をご参考ください。

一方で、変動金利は「短期金利」に基づく
ことが一般的です。
短期プライムレートと呼ばれます。

短期金利とは、期間が1年未満の金融資産
の金利です。
一般的に、日本銀行が地方銀行等にお金を
貸し出す場合の「政策金利」を指します。


長期金利と短期金利は過去記事でもまとめて
いますので、ご参考ください。

要するに、住宅ローンの金利変動は日本銀行
の動向次第で上下するということです。

さらにいえば、日本経済の景気、インフレ、
デフレといった経済要因によって左右します。

そのため、住宅ローンを決める際はライフ
プランに応じてというのはもちろんですが、
日本経済をマクロ的に見ることも大切です。

よって、世の中のお金の動きについても
注視してみてくださいね。

全てのお金の動きは繋がっているといっても
過言ではないのが「経済」です。

その下で我々の生活は行われているという
ことを意識してみましょう。

それでは。

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