#連載小説
天才と凡才【第一話】
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【小説】天才と凡才第一話プロローグ
第6回日本よだか文学賞には、23歳の木村唄子さんの作品「ローマに恋をして」に、決定しました。
選考委員会は9月4日、作家の青葉圭、亀嶋ゆかり、岸田菜摘、濱崎ユカ、間宮はるみ、吉川満次郎(五十音順)の六委員が出席し、厳密な審査が行われました。
私を 想って 第一話
思春期特有の悩みなら数年我慢すれば解決するけれど、
私の悩みは一生続くと思う。
「鞠毛さん、そろそろ晩ご飯にしましょう」
私は台所から呼ぶ涼花さんに「はい」と返事をして、通知表を手にとった。
気が滅入る。その原因は、通知表の中身ではない。表紙に書かれた自分の名前だ。
鮎沢鞠毛。
やっと馴染んできた名前であると同時に、ずっと私を悩ませてきた名前。そしてこれからも悩ませ続けていくのだろう
【連載小説】「執事はバッドエンドを導かない 」第一話(創作大賞2024・ファンタジー小説部門応募作品)
※この小説は、創作大賞2024「ファンタジー小説部門」応募作品です。
プロローグ
遠い昔、村に魔女がやって来ました。
村の少女が「病気の母を助けてほしい」と懇願すると、魔女はこう言います。
「かわいいお前のためだ。その願いをきいてやろう。けれど、お前も相応のものを払わねばいけないよ。私が持っているいくつかの呪いのうち、一つをお前が代わりに引き受けてくれるかい」
少女は何だかとても