村中璃子、ちょこっと読み。

朝日新聞出版「アエラ」の対応

興味がない――。

人づてにもらったある月刊誌の編集長からの返事だ。この言葉に子宮頸がんワクチンの勧奨再開を後押ししたものすべて象徴されている。

8年半という時間とパンデミックだ。

子宮頸がんワクチンを接種した「後で」はじまったという痙攣する女の子たちの映像は風化し、子宮頸がんワクチンは危険なワクチンだという話も忘れられていった。同時に、子宮頸がんを防ぐワクチンがこの世に存在するということも忘

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日本はなぜ新型コロナワクチンの接種率を上げることに成功したのか

11月15日付の英「ガーディアン」に新型コロナワクチンについてのわたしのコメントが掲載されました。子宮頸がんワクチンの勧奨再開についても、地の文でコメントの直後に触れられています。

日本の皆さまに向けて、該当部分を翻訳します。

「日本政府がオリンピックを開催すべきだと主張したことで人々は恐怖を感じたのでしょう」と語るのは京都大学大学院医学研究科非常勤講師の村中璃子氏だ。「オリンピックが無ければ

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子宮頸がんワクチンをめぐるその後の問いに答える「続・10万個の子宮」

1冊の本が世論だけでなく、政策も動かす――。
そんな経験を持つことのできる書き手は幸せです。

子宮頸がんワクチンの積極的接種勧奨再開の決定を記念し、『10万個の子宮 あの痙攣は子宮頸がんワクチンの副反応なのか』(平凡社、2018年)以降にnoteに書き続けた、子宮頸がんワクチン問題についての記事を「続・10万個の子宮」としてまとめました。

勧奨が再開しても、ワクチンに関する正しい理解と信頼が無

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子宮頸がんワクチン積極的接種勧奨再開決定について

本日、世界約140ヶ国で承認、日本を含む110ヶ国以上で定期接種となっている「子宮頸がん(HPV)ワクチン」の積極的接種勧奨が再開することが決まりました。

主な報道は以下の通りです。

朝日新聞

時事通信

東京新聞

各社、①ワクチン接種後の症状を診る診療体制ができたこと、②ワクチンの効果に関するエビデンスが積み重なっていること、③接種の機会を逃した人へのキャッチアップ接種が検討されているこ

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HPVワクチンが「子宮頸がんを87%防いだ」という新データと新型コロナワクチンの関係

医学誌「ランセット」の最新号にイギリスの子宮頸がんワクチン定期接種プログラムに関する新しいデータが発表されました。 

2006年1月から2019年6月の13年6ヶ月間、0歳から64歳のイングランド在住の女性「1370万人年」の巨大データを分析したもので、12から13歳(中1)に接種した人では87%、14から16歳(中2~中3)で62%、16から18歳(高1~高3)で34%の子宮頸がん予防効果があ

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米諜報機関による新型コロナウイルスの起源の調査「バイデン報告書」機密部分公開

G20サミット(主要20か国の首脳会議)の始まった10月30日、8月末に非機密部分の概要が公開されていた、アメリカ諜報機関による新型コロナウイルスの起源の調査報告書(以下、バイデン報告書)の機密部分が公開となりました。

概要については発表当日にわたしのnoteで全訳を公開し、その解説も書きました。新しい報告書では、アメリカの諜報機関が、中国が生物兵器を開発していたという説や武漢ウイルス研究所から

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子どもや若い人へのモデルナ製新型コロナワクチン接種停止について

10月6日、デンマーク政府は1991年生まれ以降の若い年代に対するモデルナ製新型コロナワクチンの使用を中止すると発表しました。若年層で稀に発症する心筋炎・心膜炎を懸念し、特に、12歳から18歳の子どもたちについては今後、ファイザー製ワクチンのみを使用するとのことでした。

北欧諸国のデータを解析した未発表の結果に基づく判断で、すでにEMA(欧州当局)には解析を提出しており、EMAの評価も今月中には

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子宮頸がんワクチン「接種率30%」の市町村がやってること

本日の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会で、差し控えられていた子宮頸がんワクチンの積極的な接種勧奨を再開することが了承されました。勧奨の「一時」差し控えから丸8年。再開に向けての議論がやっと始まります。

今年5月、共同通信が「HPVワクチン、接種率が増加 低迷から一転20%近くに」と報じました。現在の接種率が本当に20%なのかどうかははっきりしませんが、昨年の秋以降、子宮頸がん

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「集団免疫はできない」という悲観的な誤解

最近、「ワクチンだけでは集団免疫は成立しない」といった専門家の悲観的なコメントを日本のメディアでよく目にする。

「ワクチンだけで流行は簡単に収束しそうにありません、だから人流を減らしてくださいね」といういつもの話にもっていきたいのは分からないでもないが、それと集団免疫が成立するか否かは別の話だ。

そもそも集団免疫とは何なのか。

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イギリス、12歳以上の子どもへの新型コロナワクチン接種を「推奨せず」

9月3日、イギリスのワクチン接種委員会が開かれ、12歳から15歳の健康な子どもへの新型コロワクチンの接種をひき続き「推奨しない」と決定しました。イギリスでも、デルタ株が蔓延するなか新学期が始まり、一刻も早く子どもへの接種を推奨すべきだという声が上がっていました。前日までのメディアは、どこも「間違いなく推奨するだろう」というトーンでした。

一方、一足先に新学期を迎え、同じくデルタ株の流行拡大のはじ

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