村中璃子 Riko Muranaka
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『10万個の子宮ーあの激しい痙攣は子宮頸がんワクチンの副反応なのか』以降にnoteで発表した子宮頸がんワクチンに関する人気記事を集めました。ロングセラー「子宮頸がんワクチン打ちました。今まで接種表明しなかった理由と大人のHPVワクチン」「リベラルだってワクチンを打っていい」も収録。
積極的接種勧奨再開決定を記念して、2018年に『10万個の子宮』を上梓して以降、今日までにnoteに書いた子宮頸がんワクチン関連の記事24本すべてが読めるマガジンにまとめました。医療関係者はもちろんのこと行政、教育など接種を進める側の方たちは必読です。ワクチンの副反応や接種スケジュール、成人の接種、男子接種などの具体的な問題に関する記事はもちろんのこと、ワクチンの値段、ワクチンに関する情報の伝え方、地方から草の根的に広がっていった行政の取り組みなど子宮頸がんワクチン問題の解消に役立つヒントが満載です。
定期接種年齢の人、1本あるいは2本だけ接種している人には「子宮頸がんワクチンの3回接種は不要?本当に必要な接種スケジュールを考える【接種できる施設のリスト付】」もお勧めです。 子宮頸がんワクチンを打ちました。接種してくださったのは東京都世田谷区にある、かるがもクリニックの宮原篤先生。接種したのは、日本未承認の9価の子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)です。 子宮頸がんワクチンは現在、その年に中1になる女の子から高1の女の子に定期接種となっています。日本で承認された2価・4
パンデミックも、流行が拡大する度に”すべての人”がワクチンを追加接種していくフェーズは終わりました。 この春、新型コロナウイルスが2類から5類になるのに伴い、ワクチンも段階的に有料になります。1回の価格はおそらく1万円以上。無料でも打たない、無料だし打っておこうといった具合に接種を判断するフェーズも終わったことになります。 では、これからはどんな免疫状況(感染歴やワクチン接種歴)やリスクの人が、どんな間隔や頻度で追加接種をしていくのかベストなのでしょうか。 昨日、そうい
今週の週刊誌は、新潮も文春も反新型コロナワクチンを特集。新潮はこれで5週連続ですが、ついに文春まで――? 週刊新潮の「専門家」はアメリカの権威もワクチンは危ないと言っていると言うが今日この記事で取り上げたいのは、今週の新潮も日本人の「専門家」という人が触れている、アメリカのワクチン専門家、ポール・オフィット氏が著名な医学誌に先日発表したコメンタリーです。 ポール・オフィット氏はアメリカの予防接種委員会の委員も務め、また、ちまたでは「ワクチン教の教祖」と揶揄されることもある
12月21日に公開した「新型コロナワクチン4回目接種についての打ち明け話」という記事が、ネットで炎上している。しかも、ふだんの購読者とは明らかには違った人たちがこの記事を買っていく。 炎上するようなことを書いた覚えもないし、今頃になって炎上する理由も分からずキョトンとしていたが、やっと理由が分かった。
昨年の秋に出現が確認され、12月初旬時点では全米のコロナの10%しか占めていなかった新型コロナウイルスの変異株「XBB.1.5」。その後、急拡大し、現在、全米のコロナの40%を占めるようになっています。 一方、欧州では、ドイツ、フランスなどほとんどの国で発生が確認されているものの、もっともXBB.1.5の流行っているイギリスでも全体の5%以下の状態で、XBB.1.5が1月中に欧州で大きな問題となる可能性は低いとしています。 前政権でドイツのコロナ対策委員会のトップを務めた
ドイツでは、新年を花火で祝います。花火と言っても、日本の夏の花火のような風情ではありません。「ビューラー(Böller)」という爆音のする打ち上げ花火を個人で購入し、各自で上げるのです。 1月1日の0時が近づいてくると街や村のあらゆる場所から花火が上がり始め、新年を迎える瞬間には、見渡す限りが花火と爆音に包まれます。 その光景は、美しいと言えば美しく、壮観と言えば壮観ですが、事故や怪我も多く、翌元旦の街は花火の燃え殻やゴミで目も当てられないほどの状態になります。 花火
いよいよ2022年も終わりです。 みなさんはどんなクリスマスを過ごされましたか? わたしはドイツの東、ドレスデンのクリスマスマーケットを訪ね、隣町のマイセンの近くにある友人の家で過ごしました。ドイツ人のクリスマスに混ぜてもらうのは、はじめてのことです。 ドレスデンのクリスマスマーケットは1434 年に始まりました。規模で言えばニュルンベルクがドイツ最大ですが、古さで言えばここが最古です。 ドレスデンのクリスマスマーケットの目玉(とわたしが考えるもの)は、他の街のクリスマ
新型コロナワクチンの4回目の接種を受けるのをいったん見送ることにしました。結局は感染したり重症化したりして、「やっぱり打っておけばよかった」という目にあう可能性はあります。それでも今はなぜ打たないことにしたのか。きょうはその理由について解説します。 60歳以下に4回目の接種は推奨されていない?
ドイツの12月にはプレゼントをもらえる日が2日あります。 1つはもちろんクリスマス、もう1つは12月6日の聖ニコラスの日です。聖ニコラス(St. Nicolaus) は、4世紀ごろ現在のトルコに実在した、貧しい人を助けたという伝説のある司祭で、サンタクロース(Santa Claus)の起源とも言われています。 金の塊を投げたらたまたま靴に入ったという伝説伝説にはいくつかのバージョンがありますが、代表的なものはこんな感じです。ある時、事業に失敗して3人の娘を売らなければなら
日経メディカルによると、11月末、ツイッターでは、NEJMという有名医学雑誌に掲載された、アメリカのマサチューセッツ州に学校におけるマスク着用効果に関する論文が話題になった。 話題のアメリカ発「学校マスク」論文の概要日経メディカルの記事をもとに論文の概要をまとめると(日本語がちょっと変なので直した)以下のとおりになる。ぜんぶ読むのが面倒な人は、太字だけ読んで欲しい。 驚くのはそこじゃない!?マスクは労多くして…要するに、この調査で分かったのは、「皆がマスクをしていた学校の
2022年のワールドカップは、新型コロナパンデミック開始以降、本格的に観客を入れる初めての国際的スポーツイベントとなった。 収容人数6万人というスタジアムの観客の9割方がノーマスクの中、テレビでは、浴衣にマスク姿でスタジアム観戦する日本人サポーターや、東京の街角をマスク姿で叫びながら勝利を喜ぶ日本人の様子が報道された。 もっともスタジアム感染する日本人サポーターも、2戦目となるスペイン製以降はほとんどマスクを外していた。しかし、日本では屋外でスクリーン観戦する人たちの間で
冬本番を前に、コロナの終わりが見えてきた。 WHOによれば日本の新型コロナ感染者は4週連続世界1位、死者は2位だというが、今やこの順位にあまり意味は無い。多くの国が感染の報告義務を停止していることもあり、報告数が流行状況の深刻さを反映していないからだ。 こちらがWHO発表の11月30日付、世界の新型コロナ感染者と死者のグラフだ。波はあるが、パンデミックは確実に収束に向かっている。 マスクをするのに勇気が要る11月初旬、わたしが講演したスイス・ベルンの学会(写真はベルン。
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統一教会に関連して注目を集めた問題の1つに、性教育の問題がある。 私の暮らすドイツでは、早い州では幼稚園から、平均的には小学校3、4年生から性教育が始まる。日本では性教育と言うとセックスと避妊の話と即物的にとらえられがちだが、ドイツの性教育はアイデンティティ問題の一部として、性暴力から身を守るためにも重視されている。 ドイツの性教育にも議論があり複雑な歴史がある。しかし、理科や生物の授業でヒトの受精や妊娠、発生について教えるという一点だけは、政治的右派からも宗教的保守
昨年9月、ワクチン接種率72%に達したデンマークは「新型コロナはもう脅威ではない」として、マスク、ワクチン接種証明の提示など、それまで行っていた新型コロナに関する行動制限を全廃することを発表しました。 集団免疫成立ラインと言われていた70%接種率を達成してからは、感染をある程度許容し、ワクチンを打たない人は重症化や死亡のリスクが高いが自己責任で、ワクチン接種者や若い人などリスクの低い残りの人は、感染とワクチンで随時免疫を更新していくというアプローチに切り替えたのです。
副反応が怖い?欧州では子どもにはインフルエンザワクチンを打たないのが普通 欧州では、子どものインフルエンザワクチン接種が一般的ではありません。 保育所や学校で集団生活を送る子や受験を控えた子が、インフルエンザワクチンをすることが一般的な日本からすると驚きますが、わたしの暮らしているドイツでも、インフルエンザワクチンを接種したことがあるという健康な子どもは珍しく、病気がある人や医療従事者でもない限り、生まれてから65歳になるまでインフルエンザワクチンを1回も接種しないのが普通