東京地裁HPVワクチン集団訴訟、本人尋問の中身(鈴木エイト氏X投稿まとめ)
いまでも子宮頸がん(HPV)ワクチン問題を取材し続けている数少ないジャーナリスト、鈴木エイトさんが2024年8月7日に行われたHPVワクチン集団訴訟の証人尋問メモをXに投稿した。
国と一緒に訴えられたワクチン製造元は被害者だという女性たちのカルテ開示を周到に行い、症状がワクチン接種前からあったことや、いわゆる「いい子」に多い身体表現性障害(機能性身体症状)の診断を受けていたこと、ワクチンを接種したせいで歩けなくなったとして杖をついて入廷した女性が、学園祭で和太鼓を叩いたり、ニュージーランドへホームステイするなど活発な学生生活を送っていたことなどを指摘。
わたしがウェッジや『10万個の子宮ーあの痙攣は本当に子宮頸がんワクチンの副反応なのか』で書いたことが裁判を通じても裏付けられた形になった。
かつてこの問題を追っていたメディアや記者は「被害者」を積極的に取り上げるのをやめ、ワクチンを勧める医者や啓発のサークル活動を行う大学生などの取材記事を書くに留まったのに対し、裁判の傍聴を続け、その内容を公にしたエイトさんの勇気と根気に感謝したいと思う。
エイトさんの投稿は、ツリー(連投)を開いて読むと初めていろんな情報が見えてくる。しかし、全部を開いて読む人は少ないと思うので、備忘録も兼ねてこのnoteでまとめておきたいと思う。
エイトさんのメモにもあるとおり「判決言い渡しとなる2027年4月までの間にこの訴訟が大きく報じられることはない」だろう。判決の日ですら訴訟が大きく取り上げられるかどうかは疑問だ。未だこの裁判について報じるメディアもなければ、書かせてくれるメディアもない。だから、エイトさんもX投稿という形で公開したのだろう。
ここ数年、わたしにHPVワクチン問題についての取材を申し込んでくる若手記者には、自分の所属メディアがかつて反子宮頸がんワクチンキャンペーン行っていたことを拙著『10万個の子宮』を読んで初めて知ったという人も多い。
しかし、取材はいつも受けっぱなしで、記事が出たのを見たことは無い。
大手メディアのデスクには、未だにこのワクチンの安全性に疑問を持っている人や「被害者」に忖度した人が多く、この問題を取り上げること自体が難しいのだという。
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