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同じ窓から見てた空

ーーあの頃、同じ窓から見てた空には、それぞれが別々の未来を描いていたこと。そして今、その未来を生きていること。もう一度、こうしてまた出逢えたこと。その全てに意味や物語を感じられる同窓会は、えも言われぬ美しさを秘めている気がしてならないのです。


人生は物語。
どうも横山黎です。

大学生作家として本を書いたり、本を届けたり、本を届けるためにイベントを開催したりしています。

今回は「同じ窓から見てた空」というテーマで話していこうと思います。

昨日、高校の同窓会がありました。母校に集まって1次会を、最寄り駅近くの居酒屋で2次会を開催しました。大学卒業をする人が多いこの時期に、一度みんなで集まることができたのです。多分約100人近く来たんじゃないかな。担任の先生方も5人集まってくださって、しっかり盛り上がりをつくることができました。

僕は今回の同窓会の幹事を務めていました。別に自分から名乗り出したわけではありませんで、高3のときの担任の先生に去年の12月に会いにいったときに、「同窓会やりなよ」と言われまして、3カ月くらいしかないけれど開催の方向で話を進めてきたんです。

年始に、今でも仲良しの初恋の人とサシで呑みにいきまして、そのときに「同窓会やるんだけど、一緒にやらない?」と誘いました。僕自身、自分のイベントの準備もあったので、ひとりで抱え込むのは厳しかったし、必ず人員を要する瞬間が待っているので、仲間を増やすことにしたのです。

最終的に僕を含めて4人で運営することになったのですが、告知から企画から運営まであれこれ議論しながら準備を進めてきたんです。

当初はちゃんと進行をつくって時間で区切っていろいろやっていこうとしていたんですけれど、100人も集まるなんて思っていなかったし、それだけの人数を先導するのは難しいから、「体育館では運動、空き教室では軽食を食べながら歓談」とだけ決めて、あとはそれぞれに任せすることにしました。結果的にその選択がよかったと思っていて、多くの人が満足して帰ってくれたんじゃないかな。

もちろん順風満帆というわけではなかったけれど、参加してくださった先生方から「ありがとうね」と言われたり、生徒たちがそれぞれの自由な姿を見せていたり、今だからこそ言えることを打ち明けたり、もう一度関係を結び直す光景に立ち合えたり、これからまたどこかで会える予感を感じさせるような語り合いがあったり……昨夜に詰まっていた宝石のような時間は本当に眩しくて、懐かしみたがりの僕の大好物でした。

あの頃、同じ窓から見てた空には、それぞれが別々の未来を描いていたこと。そして今、その未来を生きていること。もう一度、こうしてまた出逢えたこと。その全てに意味や物語を感じられる同窓会には、えも言われぬ美しさが秘められているような気がしてならないのです。

話の流れで「4年後にまた開催したい」という声が上がりましたが、どうなんだろう、そのときには僕はどんな姿でいて、何をしているんだろう。他の同窓生たちは果たして……。

その頃にはほとんどの人が社会人としてそれぞれの人生を歩んでいて、天国のようなしあわせな思いをすることもあるだろうし、地獄のような辛く悲しい思いをすることもあると思う。だけどまた、昨夜と同じように、それぞれが自由に、過去と今と未来の物語を肴にして、飲み語り合いたいな。

そのとき幹事やるかどうかは分からないけれど、誰もやらないなら僕がやるよ。同窓会のあの時間を、空間を目にできているだけで、僕はあんなにもしあわせだったのだから。

みんな、またいつか会おうね。

元気で…元気で…

20240324 横山黎




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