noteがつらくなる前に、読んでほしい話
もしかして、noteを書くのが、キツくなってきていませんか。
最近、立て続けに何人か、noteを続けるのがつらいという方に出会いました。心を込めて記事を書いていた方が投稿をやめてしまった例も、10件以上見ています。
noteには、継続と成功のノウハウを語る記事があふれています。でも、つらくなってしまった方々のnoteを読むと、そういう記事には決して描かれない、もっと深い部分での悩みや苦しみ、行き詰まりを感じます。
先日、テレビ越しに親しみを感じていた方の悲しいニュースを聞き、こうした「キツさ」「つらさ」を早めに、そして安心して打ち明けることのできる、あたたかいコミュニティがあれば、と心から思いました。
心の専門家の一人として、そしてクリエイターの一人として、もっと気軽に声を上げ、気持ちをシェアできる場を作っていくために。大きな声では語られないこのテーマを、今日は取り上げてみたいと思います。
noteで、心がざわつく時
皆さんは、noteを読んだり書いたりしていて、心がザワザワしたことがありませんか。例えば、こんな時です。
・時間とエネルギーを注いで書いた記事が、読まれない。
・読まれてはいるのに、スキを押してもらえない。フォローしてもらえない。
・「こうすればフォロワー増」と書かれたことをすべて試したけど、結果が出ない。
・他のnoterさんがみんな、自分よりすごく見える。
・スキしても、フォローしても、コメントしても、相手から反応がない。
・思い切って自分の意見を書いたら、心ないコメントをされた。あるいは、まったく読者からの反応がない。
・よくコメントをしてくれていた人から、コメントが来なくなった。別の人にはコメントしてるのに。
・知らないうちに、フォローをはずされていた。あのコメントがいけなかったのか。それとも、あの記事?
・読まれるためにやっていることが、自分の本当にやりたいことではない。
・毎日更新でもない人や、まだ始めて日の浅い人が、どんどんスキやフォロワーを増やしていく。
・後から入ってきた人が、居心地のよかったnote内のコミュニティを荒らしているように見える。
・自分は一からコンテンツを作っているのに、画像や文章をコピペした記事の方が、人気を集めている。
・明らかに自分の記事や創作のパクリだと思われるものを、見つけてしまった。
・毎日投稿すればおすすめされると聞いたが、頑張って続けても何も起こらない。
・同じ人ばかりがおすすめされ、ウケる書き方をした記事ばかりに注目が集まるように感じる。
・一日でも休んだら、自分に/他人に負けそうで、怖い。休めない。
・こんなことを考えているのは自分だけで、他の人はみんな楽しくnoteをやっているように見える。
これらはどれも、noteがつらいと語る投稿、あるいはコメントやお問い合わせを通じて、聞こえてきた声です。かくいう私も、短いながらここまでnote を続けてくる過程のどこかで、これらすべてを最低一回は経験しています。
暗いものが心に影を落とす瞬間は、他にもいろいろあるでしょう。そして、その多くは、他の人から見れば「些細な」「考えすぎ」で済まされるものだったりします。
でも、問題は、私たちがそうだと思い込んで、つらくなっているという事実にあります。
心のざわめきは、いくつもの感情の波紋
心がざわつく時、自分の中には、いろいろな感情が湧き上がっています。
徒労感
無力感
不安
嫉妬
羨望
悲しみ
怒り
恥
失望
孤独
痛み
自己否定
絶望感
noteを開くたびに、こうした感情がいくつも波紋のように広がるとすれば、心も体も疲れてしまいます。noteを閉じても、気持ちの切り替えができず、しっかり休めません。長く続けば、生活に影響を及ぼす可能性もあります。
では、たかがnoteで
なぜそこまでつらくなってしまうのでしょうか。
「声を形にする」のは、繊細で複雑な作業
noteでは、誰もが「クリエイター」だとされています。確かにnoterの多くが、
◉「自分の声を形にしたい」という純粋な欲求がある。
◉ そのために時間とエネルギーを注いでいる。
そういう意味では「クリエイター」と言っていいでしょう。
私は「アートや音楽で食っている」、いわゆるアーティストと言われる人たちと、よく音楽療法のセッションをしていますが、彼らの抱える苦労や葛藤は深く、また多岐に渡ります。心の専門家が長い時間をかけてサポートすることもあります。
「表現する」という行為は、本来とても繊細で複雑な作業です。使い古された表現ですが、自分の中の、柔らかくてあたたかくて血の通った、人が触ることを許さない部分を、あえて晒していく作業です。
その上、心血注いで作り出したものが、共感・評価されるとは限らない。やりたいことと売れることとが、一致する保証もない。
「創造」を生業としているアーティストたちは誰もが、常にこうした問題と向き合っています。
皆さんも、どこかで似たような経験をしていませんか?
そう、noteの中でです。
もし仮に、私たちが皆クリエイターであるならば、彼らアーティストの苦労や葛藤は、そのまま私たちの苦労や葛藤でもあるといっていいでしょう。
でも、私たちのほとんどは、クリエイターとしての自覚がありません。表現するということがそんなに負荷のかかる作業だと思っていないので、自分の心のケアにも無頓着です。
クリエイターの心には、砂粒一つでも大きな波紋を呼び、傷がつきかねない繊細さがあります。だからこそ、自分で意識して、心を守り、整え、ケアしていかないといけません。
noteがクリエイティブな作業の場である以上、これはずっとついて回る問題です。「創作は、心のケアとセットで」いう意識を、普段から持ってもらえればと思います。
声は、いとも簡単にかき消されてしまう
ところで、皆さんは、どんな気持ちでnoteを始めましたか?
自分の声が形になって誰かに届けば、何かが変わるかもしれない。
そう思って始めた方が多いのではないでしょうか。確かに、誰にでも開かれたnoteの世界は、可能性に満ちているように見えます。
ただ、現実は思うようにはいきません。自分の声は、あっという間に他の声にかき消されてしまいます。声の大きい人や、サポーターが一緒に叫んでくれる人の声が、優先して鳴り響くようにできている世界で、一人で声を上げ続けていくのは、簡単ではありません。
自分のマイクが、いつまでたってもスピーカーにつながらない。誰にも声が届かない。そういう状況が続けば、いつしか声が枯れて、出なくなる日が来る。そうなったら、沈黙するしかない。
でも、そんなのごめんだ。
そう、思いませんか。
【あなたの声】を埋もれさせないために
では、noteを始める時に抱いた希望を、心がざわついても、小さい声がかき消されても、保ち続けるには、どうしたらいいのでしょうか。
一つは、ともかくもまず、しっかり心のケアをすること。他人の攻撃から心を守ることも、逆境でも折れない心を作ることも、きちんと取り組めば十分可能です。
もう一つは、自分の声を聴いてくれる人、「私もそうだ」「一緒に頑張ろう」と言ってくれる仲間とつながること。「サポートされている」という気持ちが結果としてもたらす可能性は、私たちが思う以上に大きいものです。
心のケアは思い立ったらすぐ始められます。私の記事だけでなく、臨床心理士の書いた記事なら、ある程度信頼できるはずです。参考にしてみてください。
また「心のケアなんて考えたことがない」「どこから始めればいいかわからない」という方は、私が『月曜朝のプレイリスト』や『木曜朝のプレイリスト』で書いているように、朝、身近な音楽で、ちょっと心に注意を向けてみることから始めてみてもいいかもしれません。
また私は、読み手の皆さんがクリエイターであることを前提に記事を書いていますので、ご紹介するセルフケアにはいつも、クリエイティブなプロセスを含むようにしています。心のケアのやり方を選ぶときは、そんなあたりも、ご自分にフィットするかどうかの基準にしていただければと思います。
一方の仲間探しの方は、もしかしたら簡単ではないかもしれません。誰もが息苦しさを覚え、自分のことで手一杯のこのご時世、互いの声に「価値を与え」「応援しあう」人の輪は、意識して作らないと生まれないのではないかと思っています。
なので、
・もっと気軽に声を上げ
安心して気持ちをシェアしあえる
あたたかいコミュニティ
・心をケアしながら
表現し続けていく方法を覚え
励まし合いながら、それを実践していく場
そんな場所を、クリエイターの心の問題に関わってきた自分が、まずは小さくてもいいから、作っていこうと思います。
だから皆さんも
noteで心がざわついたら
その気持ち、しまいこまずに
まずは話してみませんか。
あなたは一人じゃない。
応援してくれる人が、必ずいます。
💧💧💧
もし、今、頑張っているのに思うようにいかず
noteがつらくなっている方がいたら
ハッシュタグ「#noteがつらい」をつけて
その気持ち、言葉にしてくれませんか。
あなたのその声を、聴きに行きます。
つらいと感じている他の方ともシェアできるよう
下記のマガジンにまとめていきたいと思います。
これから、皆さんと
もっともっと色々な話を
していけたらと思います。
けるぼん
追記:
ちなみに、こちらに、この記事の続きがあります。
ガラスの心臓は、実は強い。
🌱一人で歩くのがキツくなってしまったら。私と一緒にやってみませんか。緊急事態宣言が出ている間だけの、トライアルコンサルティングもやっています。
🌱自分だけのプレイリストを作ることで心と体を整えていく、音楽療法士ならではの心理コンサルティングサービスも行なっています。
🎸
エッセイも書いてます
強くても、強くなくても
トイレで蝶になった話
「大事な人を自分が死に追いやる」恐怖に、これ以上苦しめられないために
🎸
心、体、クリエイティビティ
与えすぎていませんか、あの人に。
やってあげなくても、いいんだよ。
こぼれた涙が種になる。
そのモノサシで、私を測るな。
逆境を笑える人は美しい。
その一挙一足、何一つ無駄じゃないよ。
サメに食われても、メシを作る
どんな猫でも猫はかわいい。ならば。
あなたは、そのままの気高く美しい存在でいてください。今だからこそ、音楽の力を借りよう
行動すれば、やる気はついてくる。それでも動き出せないあなたへ。
外がざわつく時こそ、静かな時をつくる
あなたにしか作れないプレイリスト
歌で知る、自分の親の別の顔
🎸音楽療法ってなんだろう
#1 音楽療法士って誰?
#2 どんな人が受けるの?
#3 何のため?
#4 それは誤解です
🌱 コメント欄に書けないことや、ご質問等がありましたら、まずはお気軽にDM(Twitter・Instagram)かこちらのフォームよりお問い合わせ下さい。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。いただいたサポートは、難民の妊産婦さんと子供達、そしてLGBTTQQIP2SAAの方々への音楽療法による支援に使わせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。