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エッセイはとつぜんに

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つれづれなるままに、ひぐらし、ではないが、ときたまPCにむかひて。役には立ちませんが、何の変哲もない日常を楽しめるようにはなるかもね。
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#書くこと

エッセイになる気持ち

おなじみ(?)プログラマの夫が、1週間ほど前から突然、エッセイめいたものを書きはじめた。

これはわたしにとって青天の霹靂である。

いや、だって。これまで彼が書くものといえば、技術の話とか、関わっている仕事やプロジェクトの、ものっすごい細かいポイントについて説明したいがための話とか、またはこういう言葉の使い方には違和感があるとか、とにかく「伝えたい主題や思いがはっきりしている文章」が多かったのだ

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その文章は正直か

その文章は正直か

作品づくりにおいてはいつも「真実は何か」を探っていくのだと、過去にテレビで宇多田ヒカルが言っていた。

そのドキュメンタリーでは、彼女が曲をつくる現場を密着取材していて、はじめて見るその制作風景はとても地道であった。

素人目線ではすでに完成度の高い曲ができあがっている、と感じるその段階からも、わずかな音の流れやリズムの入れ方、歌詞の一言一句を、いくどもいくども試行錯誤して、リミットぎりぎりまで苦

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書きたいことを書かずにはいられない

書きたいことを書かずにはいられない

さてnote酒場のことを書こうかなと思っていたのだけれど、吉玉さんのこのエッセイを読んで、いろいろとタイムリーで、ちょっと泣きたい気持ちになるくらい共感してしまったので、それにまつわることを書きたくなった。

書きたくないものを書くのは、苦しい。

そのシンプルなフレーズが、こころにストンと実感をともなって落ちる。

ああ、すでに「自分のことばで書くこと」を仕事にされている吉玉さんにも、こういう葛

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行き当たりばったりでもだいじょうぶ

行き当たりばったりでもだいじょうぶ

書きたいことはやまほどあるのに、何からことばにしていけばいいかわからない。

書きたいような気持ちはたくさんあるのに、何を書きたいのかすらまとめきれていない。

主旨や目的のはっきりした記事ではなく、自分の気持ちを文章にしようとするとき、そんな壁を感じて一歩ふみだせないひとは、もしかしたら思っているよりも多いのかもしれないと思った。

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書きたいことはやまほどあるのに、何からことばにし

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慣例よりも、自分の脳みそで考えたい【浅生鴨さんインタビュー 編集後記】

慣例よりも、自分の脳みそで考えたい【浅生鴨さんインタビュー 編集後記】

先日アップしたかもさんのインタビュー記事が、予想以上に読まれている。

note公式のおすすめにとりあげていただいたり、またtwitterでは浅生鴨さんご本人や糸井重里さんにもRTしていただいた影響で、わたしの弱小アカウントとしては異例のRT数といいね数になった。

それ自体は素直にとてもうれしくて、ああ光栄だなあとしみじみ思う。ただ一方で、どうだいすごいだろうとうぬぼれる気分には到底なれない。そ

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noteを書くことについて思うこと

noteを書くことについて思うこと

ある方に「ぽこねんさんのnoteってどうやって(どんなふうにネタを決めて)書いてるんですか? その日あったこととか?」と聞かれる機会があった。

あまり自分では意識したことがなかったので、その場ではしどろもどろに答えた気がするのだけれど(すみません)、せっかくよい機会をいただいたので、ちょっと考えてみようと思った。

思えばこんな感じで、わたしのnoteはだいたいが行き当たりばったりだ。

たとえ

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嫉妬と羨望のむこうがわに(あそうかも。さんのエッセイが楽しみだ)

最近は書き出すまでほんとうに、何を書き出すのか自分でもわからない。

いや、ぼんやりと今日はこれについて書こうかなあと思っているときもあるのだが、その日PCを起動していざ書かんとEvernoteをひらくまでに、それよりフレッシュでインパクトのある情報がはいってくると、ネタは簡単にひっくりかえる。

きょうはほんとうは育児関連のことを書こうかと思っていたのだけれど、いざPCを立ち上げて先にnoteを

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タイトルのつけ方で思うこと

タイトルのつけ方で思うこと

noteで福岡関連の話を書くとき、とりあえず現時点では、「タイトルに地名をいれない」ことを意識している。

SEOの知識がある方には「アホか!」と言われるかもしれない。それに反論する気もまったくない。SEO対策の面からみればあきらかに「不正解」だと、自分でも思うからだ。

じゃあどうして、わざわざその逆をいくのか。

それは、「誰に読んでもらいたいのか」という優先順位の第1位が、いまのわたしの場合

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書き手が出過ぎるインタビュー記事もあっていいんじゃないか

書き手が出過ぎるインタビュー記事もあっていいんじゃないか

noteはわたしにとって、“好きなように書く”を実現させてくれる場所だ。

だから例えば、通常のお仕事ライティングではやってみたくてもビビってできないことを、ここでは存分に試してみたい、という思いがある。

そのひとつが、「書き手が出過ぎるインタビュー記事」。

一般的に、(無名の)書き手が出過ぎるインタビュー記事というのはあまり好まれない。

考えてみればそれもそうだ。インタビューは原則として「

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もくじのようなページ【随時更新】

もくじのようなページ【随時更新】

はじめての方にもわたしのnoteアカウントの全体像が見渡せるよう、固定用にもくじのようなものを置いておくことにしました。

※「簡潔なプロフィール」+「スキを最も多くいただいているnote5選」は■こちらのページ(別note)■をどうぞ。この「もくじのようなページ」は盛り込み過ぎで長いので、興味のある部分を“つまみ読み”ください〜。

※反響の大きかった記事はこちら↓にストックしています。

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誰かの評価のためじゃなく。

誰かの評価のためじゃなく。

20代ラストのころ、文章を書くことにいろいろな葛藤をかかえていた。

当時のわたしは、ライティングまわりのことを広く仕事としはじめて数年が経っていた。それぞれ期間は短いけれど、フリーペーパー編集部内でのライター、ベンチャー企業内でのライター、その後紆余曲折を経てフリーランスとなり、とりあえず毎日何かしら「書いて」はいた。

けれど、なんだかいつも、心のなかには空虚感があった。

毎日ぎりぎりの状態

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真空パックで保存して。

真空パックで保存して。

ふと、なぜわたしは文を書くのかなと考えた。

ひとそれぞれ違うのだろうけれど、私の場合は「思考を鮮明に保存しておくことができるから」な気がする。

みなさんの脳内がどんなふうに動いているのか、自分と同じ感覚で理解することはおそらく一生できないが、少なくともわたしの脳内は考えていることがくるくると切り替わりやすい(別名:集中力がない、注意散漫)。

だから自分が考えていたことなんて、すぐに忘れてしま

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