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週刊少年松山洋

家庭用ゲームソフト開発を行うゲーム会社・株式会社サイバーコネクトツー代表取締役・松山洋の継続課金マガジン。ゲーム・漫画・アニメ・映画などエンターテインメント業界の話を中心に毎週記… もっと読む
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2019年9月の記事一覧

第203号『不安な足し算をしない』

第203号『不安な足し算をしない』

以前、カプコンと仕事をした時に現場のディレクターがこんなことを言ってました。

“カプコン社内でゲームのシステムや仕様について議論をする際には必ず「不安な足し算をしようとしていないか?」ってことに立ち戻って考えるようにしています。本来1本のゲームソフトにはたったひとつの冴えたアイデア(システム)があればそれで充分なはずなんです。そのアイデアが不十分だとみんな不安になってまるで取り繕うかのように「こ

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第208号『山口貴由のようにタフなセリフを吐きたい』

第208号『山口貴由のようにタフなセリフを吐きたい』

“リア充というか恋人と温かい暮らしをしている人に俺の漫画は必要ない”

“『幸せ行き』の列車は見逃してきたし、持っていた切符も『無効』になってしまった。そんな最終列車が行ってしまったあとの場所にも結構人はいるし、そこに――俺もいる”

“夢は基本的に叶わないし、志は半ばで終わるもの、しかし終わったものを集めた残骸で俺は――『宝石』を作るんだ”

これらは全て漫画家・山口貴由の言葉です。

『覚悟の

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第207号『頑張らないことを頑張るとか言い出すんだろ?』

第207号『頑張らないことを頑張るとか言い出すんだろ?』

今回は(も?)ちょっと過激な表現というか発言になりそうな予感がします……と先に宣言させていただきます。

嫌な予感がする人はこの先の後半部分は読まないでくださいね。

(え?予感とかそれは難しい?ならもう今のうちに引き返しましょう)

(始まりますよ?)

最近ずっと気になっていたことがあって。

それについて考えた時にやっぱり自分の中には答えはひとつしかなくて。

たぶん言葉にした方が良さそうだ

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第204号『アニメ化は原作ファンを喜ばせるためじゃない』

第204号『アニメ化は原作ファンを喜ばせるためじゃない』

たぶん色んな所で物議を醸す内容になりそうなので慎重に書きます。

これは今から20年くらい前に私自身が直面して思い知った出来事です。

ゲーム業界で働き始めて4年ほど経って、ある出版社の担当とゲームメーカーのプロデューサーとアニメの制作委員会の担当者とミーティングしていた時でした。

雑談がてら私がこんな話を振りました。

「しかし私自身が子供の時からずっと感じていたモヤモヤっていうか、疑問という

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第202号『普段着る服と好きな色は別』

第202号『普段着る服と好きな色は別』

皆さん“好きな色”は何色ですか?

私は“青”です。

“青色”が好きです。

インタビューやアンケートなんかでも“好きな色は?”って聞かれると昔から自然と“青色”って答えていました。

“単純に好き”って思ってそう答えていたのですが。

では、普段着てる服の色が“青色”かと言われれば全然違います。

普段着ている服は“白黒”です。

立場上(黒い)ジャケットを着た状態で打ち合わせに臨むことが多い

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第201号『通報しますた』

第201号『通報しますた』

今回のこの記事は自分自身の大きな過去の過ちとその反省と自戒の念を込めて書いています。

全ての事実をありのままに告白していますので決して口外することなくただ事実だけを受け止めていただければと思います。

それでは。

ただ実際に起きた出来事を書き連ねることにします。

【“通報しますた”の先に何が起きたか】これはもう10年くらいの話です。

あるゲームメディアのインタビューを受けた時に私自身の少年

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