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ニャンコの目(1)無垢な目
穢れのない
ピュアな輝きを
虚空に向ける
何処を見て
何を考えるのか……?
きっと彼女は
何も見ていない
何も考えていない
【ニャンコの目】
『猫の目』と言えば、物事がコロコロと変わることの喩えとして使われる言葉ですが、それだけ猫の目は表情豊かだということでしょう。それだけ、複雑な輝きを放っているのだと思います。
私はよく猫の鉛筆画を描いていますが、最初は目を描くのがすごく苦手でした。
サッカー中継(パスティーシュ)
——さぁ、日本のキックオフで始まりました。アウェーでのイラン戦、今大会の事実上の決勝戦とも言われておりますが、おっといきなり山田のロングシュート! これは大きく外れましたが、どこからでも狙うという、今大会の日本代表らしい積極性がいきなり見られました。さて、解説の村上春樹さん、相手は強敵イランですが、どのような展開になるでしょう?
「ここは日本にとっては、言わばアウェーの森ですからね、色彩を持たな
ニャンコの目(16)瞑想する目
呼び掛けた音波も
君の耳までは
果てしなく遠いのだろうか
全身を脱力し
ただ自己と対峙するために
五感を全て放棄する
悟りを開いた僧侶のように
瞑想するかの如く
己と向き合い
真理を探究する
なんてことはなく
眠たいだけだろうが
ニャンコの目⑴
【創作大賞2024】への応募は、本投稿をもちまして打ち止めにいたします。
連載中の長編も、もし更新をお待ちくださっている方がいらっしゃれば心苦し
ニャンコの目(15)あざとい目
ペロっと舌を出し
媚びるような視線を投げかける
甘えた声色で
少し上目遣いで
恥ずかしそうにはにかんで
人間だったら嫌われるであろう
どこまでもあざとい女
幸いなことに
君なら全て許される
だって猫だから
ニャンコの目⑴
はじまりはいつも猫 第一章(4)
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第一章(4)
もう、どうでもいい……佐伯昌枝のピアノの調律は、誰に何と言われようが、私はやってあげない!
そう決めた直後のこと、いきなり決意が揺らいだ。我ながら、「朝令暮改」ですら念入りな計画に感じるぐらいの変わり身の早さだが、私のスマートフォンに着信が入ったのだ。ディスプレイには、電話番号のみが表示された。つまり、アドレス帳に登録していない人からの着信だ。しかし、
はじまりはいつも猫 第一章(3)
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第一章(3)
調律師の仕事で一番大変な業務は、アポ取りだと言われている。私の場合、名古屋を拠点に、殆どは50km、最大では約100km圏内で移動する為、方面と時間を上手く調整しながら予定を組まないと、下手すれば赤字の仕事になることもあるのだ。もっとも、本当に赤字になることは滅多にないのだが……しかし、予定組みの効率性により、収益が大きく変わってくることは事実である。
はじまりはいつも猫 第一章(2)
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第一章(2)
猫が決め手になったわけではない……そう、自分に言い聞かせた。
自他共に認める猫好きの私は、人一倍「猫」に弱いことも自覚している。捨て猫を見つけると無視出来ないし、猫を飼っているお客様とは、良好な関係が築けることも多い。猫グッズを見掛けると、無用な物でも衝動買いしてしまうことも多々ある。だからこそ、夫は、佐伯昌枝が猫を飼っているという情報をアピールしてき
54字の物語 No.076〜079【脚本家】
こちらでの更新は滞っておりましたが、細々と懲りずに書いておりました。
今回の四作は、「セクシー田中さん」騒動の渦中(2月下旬)に書きましたが、すっかり忘れていました。
最近、日テレから調査報告書が公表され、また問題が再燃しておりますね。
この54字を書いた時は、原作者に寄り添って脚本家を少し弄るネタにしましたけど、あの事件を特定した話のつもりはありませんでした。
普遍的な「原作vs脚本」ネタと
ニャンコの目(14)洞察の目
言葉の向こう側には
醜い世界が広がることもある
時に知恵は本質を隠す
善か偽善か
本音か欺瞞か
人は取り繕うのが上手い生き物
でも
通じない相手もいる
君の眼差しは
常に本質を射抜き
言葉の裏側を理解する
君を検診に連れ出すことほど
困難なタスクはない
ニャンコの目⑴
ニャンコの目(13)逡巡する目
進むか戻るか
怒るか流すか
あらゆる想定をシミュレートし
統計と確率を吟味して
最適な解を模索する
自然の摂理は
直観と経験と計算に委ねられる
だけど
隙間からチラリと見えるオモチャには
躊躇いなく
本能的に飛び掛かる
ニャンコの目⑴
ニャンコの目(12)澄ました目
その澄ました瞳で
君は何を見ているの?
おやつ? おもちゃ?
それとも家族? 仲間かな?
もしかすると
真実や真理が見える?
嘘も醜さも本性も
優しさも愛情も友情も
全てお見通しなのね
ニャンコの目⑴
ワンコの目(ニャンコの目、番外編)
猫の鉛筆画(私が描きました)に目だけ写真を合成し、詩を添えた作品集『ニャンコの目』の番外編として、『ワンコの目』をお届けいたします。
『ニャンコの目』はこちらのマガジンからご覧いただけます!
「創作大賞2024」の「オールカテゴリ部門」にエントリー中です。
応援いただけますと嬉しいです❣️
『ワンコの目』は、ニャンコほど個性が出ないので、詩は添えずに画像だけお届けいたします。
【追記】
↓
ニャンコの目(11)看視する目
あらゆるリスクを想定し
瞬時の判断で行動に移す
何が何処からやって来て
それは何処に向かうのだろう?
人も時間も記憶も風景も
意識も理性も本能も
全てが通過し
または停車する
君は駅のように
現象を受け止め
時に受け流す
ニャンコの目⑴