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函館次郎
2021年7月27日 20:57
ラピスラズリを見て、なぜか僕は心が痛くなった。ウェールズ、カーディフのナショナルギャラリーで。あの日僕は胸が痛かった。君がそこにいた。少し前から君を生み出した人は知っていた。つまらない教科書で覚えたからだ。でも、作品を見て、君を見て、僕は衝動に突き動かされ、そして鳥肌が立った。とても美しかった。その顔か、その青か。パリジェンヌ。タイトルはそうだった。君の名前だ。でも、
マー君
2022年4月10日 18:55
あろうことか、彼は一度出しかけた指輪を引っ込めてしまったのだ。付き合いは長いから、大体わかっていた。お互いにそろそろかなという雰囲気はあった。彼が、あらたまって予定を聞いてきた時からわかっていた。そんなことは、今までなかったから。だから、私も覚悟は決めていた。彼に恥をかかせるつもりはなかった。それが、あろうことか…私が高校2年の時に、彼は新入部員として入ってきた。私は、野球部の
ごご茶
2022年1月12日 08:22
寒い寒い寒い!膝掛けをして背中とお腹にカイロを貼っても意味がない。真冬の教室は凍てつく寒さだ。「その膝掛け百均のでしょ?」隣の席のキザ山がめざとく見つけて声をかけてくる。「…だからなんなのよ」「百均の膝掛けってペラッペラだから全然あったかくないんだよね」知った風な口を聞かれてイラっとしたけれど…それは図星だった。「うっさいな、あんたに関係ないじゃん」「俺のダウンさ、いいヤツだか