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ばあちゃん

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2020年4月10日に父方の祖母が、5月8日に母方の祖母が亡くなりました。自分の心の整理のために書いたnoteです。
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#404美術館

「オラなんか撮っとらんとそれでも撮れや」

「オラなんか撮っとらんとそれでも撮れや」

"写真を撮ると魂を吸い取られる"

ばあちゃんはそういう時代の人間です。

写真を撮られるのを嫌がりました。

表題のことを言い、そして指差したのがこの黄色いツツジ。

つくづく、写真には見えているもの以外のものも写っているんだなぁと思います。

切り取られた部分以外の風景や周りにいる人、そこで交わされた会話、そして、撮る側にいる人間...

止まっているようで、止まっていない時間が写り込んでいま

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あの時嗚咽したのは哀しかったからじゃない。懐かしかったから。

あの時嗚咽したのは哀しかったからじゃない。懐かしかったから。

こんばんは。

ばあちゃんの死などを機に、地元に戻ってきた奴です。

そのことについてはこちらのMagazineを。

日々、生きる活動

「生活」

をしていてふと気づきました。

ばあちゃんの死を受け入れられていることに。

死顔を拝めなかったことや、最後のありがとうを骸にさえ伝えられなかった無念は別の感情としてあるんですが...

毎日泣く、ということがなくなったんです。

僕の生活と、感情

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死を想え

死を想え



1983年初版の藤原新也氏『メメント・モリ』の序文をご紹介します。

ちょっとそこのあんた、顔がないですよ

いのち、が見えない。
生きていることの中心(コア)がなくなって、ふわふわと綿菓子のように軽く甘く、口で噛むとシュッと溶けてなさけない。
死ぬことも見えない。
いつどこで誰がなぜどのように死んだのか、そして、生や死の本来の姿はなにか。
今のあべこべ社会は、生も死もそれが本物であればあるだ

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