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記事一覧

夏の終わりは、1年の終わり

 夏が終わるとき、私はいつも、"ことし"が終わってしまうような気持ちになる。 別に何も区切られていないはずなのに。 西暦のいちばん端っこの数が変わるわけでもないし、…

onyoro
9日前
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夏にしか飲めないココア

 夏、どこかへ出掛けてひと仕事をした後、絶対に飲みたくなるもの。それは、ココアである。冬に飲む、ふわふわ、とろとろ、あまあまの三拍子の、書いているだけで胃がもた…

onyoro
4週間前
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一瞬だけ、全て自分で引き受ける

皆さんnoteではお久しぶりです! 毎日暑いけど溶けていませんか?🫠 onyoroは少し前にしっかり夏風邪をこじらせました。皆さんもエアコンの温度差と乾燥には気をつけて… …

onyoro
1か月前
18

日常のきらめきを忘れないで

 1週間頑張ったな〜と自分を褒めて心を落ち着ける金曜日の夜。まさに今日が夏至という日でも、もうとっくに陽は落ちていて、それなのに街の光は昼間より眩しいし、暖簾の…

onyoro
3か月前
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取るに足らないエッセイ③

「夏っぽい匂いの正体を突き止めたい」  最近、朝窓を開けたり、夜帰路に着くと「あ!今夏の匂いがしたなあ」と思うことがよくある。ふと、夏の匂いって結局なんの匂い?…

onyoro
3か月前
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取るに足らないエッセイ②

「レイトショー」  去年の冬のこと。 今日は、初めてレイトショーを観に行く。映画の内容はどの時間帯に見ても変わらないのに、夜帯の映画だけが「レイトショー」という…

onyoro
3か月前
41

言葉は、受け取った時初めて形が見えるような気がするのだ

 人とコミュニケーションをとっていると、 慰めるつもりが怒らせてしまったり、 励ますつもりが失望させてしまったり、 楽しく話しかけたつもりが怖がらせてしまったり、 …

onyoro
4か月前
26

取るに足らないエッセイ

「打ち間違い」  大学在学中からよく言われていた。「返信は早く!遅くても24時間以内に!」 うーん、確かに。誰しも、返信が来なくてヤキモキしたり人に生活のペース…

onyoro
4か月前
28

すてきなひとりぼっち🌸

皆さんお久しぶりです〜! 最近は自分の内側で悩んだり考えたりすることが多くて、なかなか「noteに載せたい!」と思えるほど自分の気持ちがまとまらない毎日を過ごしてい…

onyoro
5か月前
38

暮れ

 手帳の四角の中に詰められている文字の窮屈さが嫌になって、今日の午後はぼうっとするぞ、と決めた日。  朝の支度だけは頑張って、大学についてひとつふたつ授業を受け…

onyoro
6か月前
27

限りなく純粋なものをつくりたい

 皆さん、お久しぶりです! onyoroです。久しぶりに、これはぐっと集中して考えたいぞ、と思うことが最近あったので、お話ししたいなと。  4年間の音大生活ももう終わり…

onyoro
7か月前
32

世界は閉じても開いてもいいと思うのだ

自分の見えないところで起きていること 自分の周りで起きていること 自分の身に起きていること 全部、出来事と"わたし"との距離は違うのに、それによってわたしが受ける影…

onyoro
8か月前
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地続きの自分

 もう10月も終わりですね。 なんとなく今年を振り返って、いっぱい頑張ったなぁ、あれもこれも達成したなぁ、あとやり残したことはなんだろう…などと振り返って考えるこ…

onyoro
10か月前
27

誰かと一緒に、はむずかしい

 人と生きていくのってむずかしいなと思います。 特に、バンドとか、部活とか。そういう、人によっては生活の中での比重が大きくなる類いのやつ。仲良しグループとかもそ…

onyoro
1年前
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年を越す気持ちで月を越す

 9月がはじまりました。 夏休みが終わって元の生活に帰ってきているようで、実は進んでいるんですよね、びっくり。  "また"はじまったなぁ、と思っているんだけど、もう…

onyoro
1年前
31

毎日新しい曲を聴く音大生 〜3・4月編〜

こんにちは、onyoroです。 音大生活を送っていると、本当に色んな曲に出会える一面もありますが、逆に深める方向にいきすぎて、新しい曲を進んで聴いていかないと幅が広が…

onyoro
1年前
16
夏の終わりは、1年の終わり

夏の終わりは、1年の終わり

 夏が終わるとき、私はいつも、"ことし"が終わってしまうような気持ちになる。
別に何も区切られていないはずなのに。
西暦のいちばん端っこの数が変わるわけでもないし、学年がひとつあがって後輩が入ってくるわけでもないし、"生まれてから◯年目"の、◯の部分が増えるわけでもない。

でも、夏の終わりは強烈に寂しくて、あぁ、今年も終わってしまったな、と思う。なにごとも、熱いのがピークだと思っているのかもしれ

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夏にしか飲めないココア

夏にしか飲めないココア

 夏、どこかへ出掛けてひと仕事をした後、絶対に飲みたくなるもの。それは、ココアである。冬に飲む、ふわふわ、とろとろ、あまあまの三拍子の、書いているだけで胃がもたれてきそうな濃厚なココアも好きだけど、ココアは冬の季語とは限らない。ココアは冬だけのものって誰が決めたんだ。(誰も決めていない、わたしの偏見かもしれないが、) 夏のココアもまた最高なのだ。
 上にはでろっとしたホイップがのっていて、中はザク

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一瞬だけ、全て自分で引き受ける

一瞬だけ、全て自分で引き受ける

皆さんnoteではお久しぶりです!
毎日暑いけど溶けていませんか?🫠 onyoroは少し前にしっかり夏風邪をこじらせました。皆さんもエアコンの温度差と乾燥には気をつけて…

最近、バレエ公演でのオーケストラ演奏をさせて頂くお仕事がありました。その時にバレリーナさんを見ていて思ったこと。

バレリーナさんって重力がないように見えているだけで、実はめちゃめちゃ自分で噛み殺してるんだ…!

実は結構バ

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日常のきらめきを忘れないで

日常のきらめきを忘れないで

 1週間頑張ったな〜と自分を褒めて心を落ち着ける金曜日の夜。まさに今日が夏至という日でも、もうとっくに陽は落ちていて、それなのに街の光は昼間より眩しいし、暖簾の奥ではたくさんの人がはしゃいでいて、ずっと元気だ。夜は眠るためにやってきているということを忘れそうな、人間という生き物のことを想う。
 繰り返す毎日は螺旋階段のようで、確かに登っているはずなのに、景色が大きく変わらないから、ずっと同じところ

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取るに足らないエッセイ③

取るに足らないエッセイ③

「夏っぽい匂いの正体を突き止めたい」

 最近、朝窓を開けたり、夜帰路に着くと「あ!今夏の匂いがしたなあ」と思うことがよくある。ふと、夏の匂いって結局なんの匂い?と思ったのだ。
 季節それぞれに、その季節らしい香りってあるんだけど、その匂いがどこから来るものなのか、実は私たちはわからないのだ。多分、夏の匂いは、照らされてジリジリと上がってくるアスファルト香りとか、打ち水の香りとか、新緑の香りとか、

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取るに足らないエッセイ②

取るに足らないエッセイ②

「レイトショー」

 去年の冬のこと。
今日は、初めてレイトショーを観に行く。映画の内容はどの時間帯に見ても変わらないのに、夜帯の映画だけが「レイトショー」という特別な名前をもらっている。朝と昼を差し置いて抜け駆けした「レイトショー」を、前からずっと煌めきを帯びた特別なものに感じていた。「モーニングショー」とか「アフタヌーンショー」になれなかった他の時間帯の映画たちを思うと、涙が出そうだ。(出ない

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言葉は、受け取った時初めて形が見えるような気がするのだ

言葉は、受け取った時初めて形が見えるような気がするのだ

 人とコミュニケーションをとっていると、
慰めるつもりが怒らせてしまったり、
励ますつもりが失望させてしまったり、
楽しく話しかけたつもりが怖がらせてしまったり、
他意はないのに、結構失敗する。そういうことがある度に、言葉の受け取り方って限りなくパーソナルなもので、むしろそれほどにひとの人生が表れるものはないんじゃないかなと思うのだ。

 自分の放った言葉が、自分の思った通りに受け取ってもらえない

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取るに足らないエッセイ

取るに足らないエッセイ

「打ち間違い」

 大学在学中からよく言われていた。「返信は早く!遅くても24時間以内に!」
うーん、確かに。誰しも、返信が来なくてヤキモキしたり人に生活のペースを握らせたくない、と思うだろう。それに、返信が早い人の方が、仕事を頼みやすい。なぜなら、なんでも早くやってくれる信頼があるからだ。そんなわけで、自分もなるべく返信を早くしようと心がけていて(特にお仕事の連絡)、それが卒業した今も続いている

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すてきなひとりぼっち🌸

すてきなひとりぼっち🌸

皆さんお久しぶりです〜!
最近は自分の内側で悩んだり考えたりすることが多くて、なかなか「noteに載せたい!」と思えるほど自分の気持ちがまとまらない毎日を過ごしていました。
待っていて下さる皆さん、いつも本当にありがとうございます🙇‍♂️

4月1日ですね。🌸
皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。
新しい生活がはじまったひとも多いんだろうなあ。

かくいう私も、ずっと「現役音大生」とか言って

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暮れ

暮れ

 手帳の四角の中に詰められている文字の窮屈さが嫌になって、今日の午後はぼうっとするぞ、と決めた日。
 朝の支度だけは頑張って、大学についてひとつふたつ授業を受けて、食堂でお昼ご飯を食べる。
そこからが私の時間の始まりで、あるときは多摩川の河川敷で大泉洋さんのエッセイを読みながら春の風と川の向こう側の桜と、電車の音に癒されていた。
 またあるときは、特に用もないのに羽田空港に行って、第1ターミナルの

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限りなく純粋なものをつくりたい

限りなく純粋なものをつくりたい

 皆さん、お久しぶりです!
onyoroです。久しぶりに、これはぐっと集中して考えたいぞ、と思うことが最近あったので、お話ししたいなと。

 4年間の音大生活ももう終わりのきわっきわまで来ました。締めくくりには卒業試験というものがあります。ひとりで20分間、自由に曲を演奏してね、という試験。これまでも毎年、"後期実技試験"という名前で、同じような試験を経てきました。(もう少し制限時間が短い)

 

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世界は閉じても開いてもいいと思うのだ

世界は閉じても開いてもいいと思うのだ

自分の見えないところで起きていること
自分の周りで起きていること
自分の身に起きていること

全部、出来事と"わたし"との距離は違うのに、それによってわたしが受ける影響の大きさは全然比例していないことが多い。

遠くで起きている戦争を想って眠れない日があると思えば、反対に自分自身の病気は意外と心はへっちゃらだったりする。

"わたし"からの距離が遠いことも、近いことも、同じだけの熱で向き合うのは大

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地続きの自分

地続きの自分

 もう10月も終わりですね。
なんとなく今年を振り返って、いっぱい頑張ったなぁ、あれもこれも達成したなぁ、あとやり残したことはなんだろう…などと振り返って考えることも増えました。

 そうやって過去を振り返ったりしていると、ふと少し前に頑張っていたときや成果を出していたときの自分がキラキラして見えて、立派に見えて、羨ましくなってしまうことがよくあります。
 自分は、ランダムに発動(?)されるエネル

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誰かと一緒に、はむずかしい

誰かと一緒に、はむずかしい

 人と生きていくのってむずかしいなと思います。
特に、バンドとか、部活とか。そういう、人によっては生活の中での比重が大きくなる類いのやつ。仲良しグループとかもそうかも。

 たとえば、ひとつのバンドに『このバンドで売れて、それで食っていきたい』やつもいれば、『このバンドは自分の生活の隙間で楽しみたい』やつもいるとする。
 このバンドで食っていきたいやつは、いっぱい練習したいし、名前も顔も出してリス

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年を越す気持ちで月を越す

年を越す気持ちで月を越す

 9月がはじまりました。
夏休みが終わって元の生活に帰ってきているようで、実は進んでいるんですよね、びっくり。
 "また"はじまったなぁ、と思っているんだけど、もう大学4年生。実は、そう思えるのも今回が最後です。毎年繰り返しているようで、山手線をぐるぐるしているようで、実は少しずつ螺旋階段を登っていたんだなぁと思います。

 私は毎月のはじめに必ずすることがあります。
それは、カレンダーを書いたり

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毎日新しい曲を聴く音大生 〜3・4月編〜

毎日新しい曲を聴く音大生 〜3・4月編〜

こんにちは、onyoroです。

音大生活を送っていると、本当に色んな曲に出会える一面もありますが、逆に深める方向にいきすぎて、新しい曲を進んで聴いていかないと幅が広がらないこともあるなぁと思いました。
そんな私が、1日に1曲は新しい曲を聴いて、新しい気持ちに出会おう!という想いではじめた企画です。

ルール説明では、今回は3・4月編をお届けします。
皆さまにとっても新しい音楽との出会いになります

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