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深読み探偵 岡江 門(おかえもん)
2018年9月26日 16:06
さて、第五章「STILL LIFE」の続きを見ていこう。例によって無駄話はナシで進めるよ。第五章の前篇はコチラ!バベットがルター派プロテスタントの「しきたり」を、一週間悩んだ末に「形だけ」受け入れたところからやな。そうだったね。姉妹がバベットに実演して見せた「split cod(タラの開き)」と「ale-and-bread-soup(エールとパンのスープ)」とは、「Godを父と
2018年9月19日 23:14
さて、第五章『STILL LIFE』の解説をしよう。例によって僕はイサク・ディーネセンの小説版『バベットの晩餐会』をもとに解説しています。STILL LIFE?「平穏な生活」っちゅうことか?普通に訳せばそうなんだけど、そんな単純なハナシじゃないんだ…表向きは「平穏な生活」に見えるけど、実際は違うんだよね…第5章で描かれることを要約するとこうなる…「バベットにルター派プロ
2018年9月17日 19:44
さて第4章「パリからの手紙」の続きを解説しようか。前回は無駄話ばかりで全然先に進まなかったな(笑)ええかげんな奴じゃけん、ほっといてくれんさい♪もうええわ!『刑事物語』の樹木希林、亡くなっちゃったね。ふつう「『寺内貫太郎一家』『ムー』『はね駒』などのTVドラマでお茶の間の人気者となり、その後は『東京タワー ~オカンと僕と、時々、オトン~』『万引き家族』などの映画で見せた演技
2018年9月16日 20:25
さて、前半の山場である第三章も片付いたことだし、次は第四章の解説といこうか。前回を未読の方はコチラをどうぞ!第四章のタイトルは「A LETTER FROM PARIS」や。カナダからとちゃうで、パリからの手紙やで。第四章は、第三章で描かれたオペラレッスンから15年後の出来事。マチーヌは34歳、フィリッパは33歳、そしてお父さんは亡くなっている。筑摩書房版だと「16年後」
2018年9月13日 14:14
さて、イサク・ディーネセン『BABETTE'S FEAST(バベットの晩餐会)』第三章「PHILIPPA'S LOVER」に隠された裏の物語「裏筋」を解説しようか。いや…「裏筋」というより、こちらがある意味「本筋」なのかもしれないな…本作における作者イサク・ディーネセンの筆先は「見えない筋をいかに描くか」ということに力が置かれているように思える…裏筋マニアか。変な意味ちゃう
2018年9月9日 22:38
ノルウェーの最北端に近い村Berlevaag…険しいフィヨルドと閉鎖的な風土は、この地と外世界を完全に遮断し、よそ者の来訪を拒み続けていた…この村には「黄色い家」と呼ばれる場所があり、そこには、かつて「預言者/予言者」として畏怖されたDean(監督牧師/教父)が、ふたりの娘Martine(マチーヌ)とPhilippa(フィリッパ)と共に住んでいた…カリスマ的な教父の教えは「日常生活
2018年9月7日 01:07
では第2章を見ていこう。誰やねん?ほら、金田一耕助だよ。今日は名探偵っぽいでしょ?また脱線の予感が…その前に「第1章」編はコチラ!時には~母のない子の~よ~おに~♪またその歌か!ナンボクまで脱線しないでよ!収拾つかなくなっちゃうでしょ…今回のテーマは「なぜ姉妹には母がいないのか?」やで…なぜか教団内では存在がタブーになっとるオカンの謎が明らかにされるんや
2018年9月5日 21:42
時には~母のない子の~よ~おに~♪いきなりカルメンマキか!なに懐かしい歌、歌っとんねん。いや、ちょっとこの歌についていろいろ考えててね…誰このおじさん?さあ、知らない人。でもいい声してるよね。さて今回は『バベットの晩餐会』の第1章を見ていくよ。前回を未読の方はコチラをどうぞ!この解説記事は、あくまで原作である「小説版」の解説やで。「わたしの知ってる映画とは違
2018年9月4日 20:27
それではイサク・ディーネセン(カレン・ブリクセン)の『Babette's Feast(バベットの晩餐会)』を解説しよう。1987年にアカデミー最優秀外国語映画賞を獲得したな。日本でもファンが多い作品や。知ってる、この映画!お洒落女子の映画ガイドに必ず名前が出て来るやつ!そうだね、名画ガイドには必ずと言っていいほど『バベットの晩餐会』は入っている。確かに「映画として」名作だと