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イサク・ディーネセン『バベットの晩餐会』徹底解説:第1章

時には~母のない子の~よ~おに~♪

いきなりカルメンマキか!

なに懐かしい歌、歌っとんねん。

いや、ちょっとこの歌についていろいろ考えててね…

誰このおじさん?

さあ、知らない人。でもいい声してるよね。

さて今回は『バベットの晩餐会』の第1章を見ていくよ。

前回を未読の方はコチラをどうぞ!

この解説記事は、あくまで原作である「小説版」の解説やで。

「わたしの知ってる映画とは違う!ムキー!」とか文句言わんといてや。

数ある小説版の中でも「イサク・ディーネセン名義の英語版」の解説だからね。

カレン(カーレ)・ブリクセン名義のデンマーク語版とも違うから注意が必要だし、日本語の翻訳版とも全然内容が違うので、そこのところは忘れないでくれ。

ちなみにここでの「日本語翻訳版」とは、筑摩書房から出てる桝田啓介氏によるものを指す。岸田今日子版など他の翻訳者のものと混乱しないようにね。

しかしこの作品は英語で読んで欲しいな。そんなに長くないし、英語も簡単なので、ぜひお薦めしたい。

作者が作品に込めた意図を100%楽しむには、やっぱり英語版じゃないといけないんだよね…

ラジャー!

では第1章『Two ladies of Berlevaag(邦題:二人姉妹)』を見てみよう。

と、その前に英語版には序文というか、この作品における最重要の一文が、いかにも「意味有り気」に提示される…

'But the true reason for Babette's presence in the two sisters' house was to be found further back in time and deeper down in the domain of human hearts'

これは第1章の最後の一文なんだけど、この短い文章の中に作者イサク・ディーネセンが「この作品で描きたかったこと」が集約されていると言っていい。

訳すと、こんな感じになるよね…

だが、ふたり姉妹の家におけるバベットの真の存在理由とは、遥か遠く遡った時間と、人の心の深層部分に見出されるものである。

本当の存在理由?何のこと言ってんだ?

単刀直入に言うと…

「二人姉妹の世界に入って来たバベットという存在は、人類史において繰り返される、ある種の《必然》である」ということなんだ…

なに言ってるか全然わからん!

つまりね…

<続きはコチラ!>


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