第2章「持ってるマチーヌ」『バベットの晩餐会』徹底解説
では第2章を見ていこう。
誰やねん?
ほら、金田一耕助だよ。
今日は名探偵っぽいでしょ?
また脱線の予感が…
その前に「第1章」編はコチラ!
時には~母のない子の~よ~おに~♪
またその歌か!ナンボクまで脱線しないでよ!
収拾つかなくなっちゃうでしょ…
今回のテーマは「なぜ姉妹には母がいないのか?」やで…
なぜか教団内では存在がタブーになっとるオカンの謎が明らかにされるんや…
いったい何があったんや、オカン!
実は…
姉妹の母は若かりし頃に訳あって巡礼の旅に出て、その途中でBerlevaagを訪れ、とある黄色い家の前で行き倒れになったんです…
黄色い家の主人は彼女を介抱し、下女として家で働かせることにした…
そして主人は美しい彼女に手を付けてしまい、二人の娘マチーヌとフィリッパが生まれる…
しかし主人は聖職者として地域で尊敬を受ける身であったため、このことは秘密にされ、彼女は家を出されたんです…
よし、わかった!
姉妹の母は、信徒として黄色い家に出入りしていた婆さんだ!
他人のふりして姉妹の成長をずっと見守ってたんや!
それ『獄門島』でしょ…
バレたか(笑)
冗談はこれくらいにして、第2章「MARTINE'S LOVER(邦題:マチーヌの求婚者)」の解説を始めよう。
まず冒頭に、とても重要な一文が登場する。
As young girls, Martine and Philippa had been extraordinarily pretty, with the almost supernatural fairness of flowering fruit trees or perpetual snow.
若かりし頃のマチーヌとフィリッパは、並外れた可憐な少女だった。この世のモノとは思えないほど見事な金髪色白の美人で、その姿は花を咲かせた果樹や純白の万年雪のようだった…
これのどこが重要なのさ?
姉妹の美しさをベタ褒めしてるだけじゃん。
「extraordinarily(並外れた)」はまだしも「supernatural(この世のモノではない/超自然)」は只事じゃないよね。
まるで「人間じゃない」みたいだ。
へ?
そしてもうひとつ重要なことが、この一文に隠されている。
「マチーヌは果樹のよう」で「フィリッパは万年雪のよう」な美しさだということだ。
ありがちな例えじゃんか。それがなぜ重要なんだ?
この「姉妹の美しさの特性」を押さえておかないと、劇中で正しく理解できないことが2つあるんだ…
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