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古代ローマシリーズ

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記事一覧

古代ローマの経済について

1 硬貨について

金貨1枚=銀貨25枚=真鍮貨100枚=青銅貨400枚である。

硬貨を細かくしたいときは半分に切って使った。

金貨1枚(アウレウス)=250,000円

銀貨1枚(デナリウス)=10,000円

真鍮貨1枚(セステルティウス)=2,500円

青銅貨1枚(アス)=625円

2 政治家について(いずれも銀貨)

元老院議員の年収(平均) 25万枚

元老院議員の月収(平均)

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古代ローマの経済と行政区分

経済

1 USD=125 JPYと換算した場合
純金の塊(1g)=10,000円(80ドル)と換算純銀の塊(1g)=125円(1ドル)と換算

金貨(250,000円, 2000ドル)=1枚25g
銀貨(10,000円, 80ドル)=1枚80g
真鍮貨(2,500円, 20ドル)=1枚100g
青銅貨(625円, 5ドル)=1枚100g

価値比
1リブラ=20ソリドゥス=240デナリウス
リブ

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古代ローマの経済(アスに統一)

1 硬貨について

1ドル=125円, 金1:銀80と換算した場合

純金の塊(1kg)=10,000,000円(80,000ドル)

純銀の塊(1kg)=125,000円(1,000ドル)

純金1kgは16,000リブラである。

純銀1kgは200リブラである。

金リブラ(400リブラ)=250,000円, 2000ドル

赤リブラ(16リブラ)=10,000円, 80ドル

青リブラ(4

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古代ローマの貨幣制度

※本記事では1斤を327.4 gと仮定した。

古代ローマの金貨
金貨の名前はアウレウスである。アウレウスはB.C. 87年に初めて作られた。アウレウスを240枚集めると1枚のタラントと交換できる。

古代ローマの銀貨
銀貨の名前はデナリウスである。デナリウスはB.C. 268年に初めて作られた。デナリウスはドラクマと同じ価値を持ちシェケルの4倍の価値がある。

古代ローマの銅貨
銅貨の名前はアス

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古代ローマ軍について

古代ローマ軍の階級は以下の通り

警視総監(praetor)は首都の総督を務める。

警視監(propraetor)は地方の総督を務める。

警視長(legatus)は6000人の部隊をまとめる。

警視正(tribunus)は1000人の部隊をまとめる。

警部(centurio)は100人の部隊をまとめる。

巡査(legionarius)は一兵卒である。

皇宮警察の構成について

皇宮警視

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古代ローマの消防事情

ローマの首都であるローマ都で消防の活動をしていたのは消防部隊(cohortes vigilum)と村(vicus)と呼ばれる組織である。共和政の初期では政務官とその奴隷が消防の活動をしていたが、任期が1年で政治の素人でもできる政務官では消防の任務に対応できなかった。そこで、初代ローマ皇帝であるオクタウィウス(前63年-後14年)が近衛部隊(cohortes praetoriae)や都警部隊(coh

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古代ギリシャ・ローマの経済について

古代ギリシャの場合
1タラントは26.16kgである。
1タラントは60ミナと両替できる。
1タラントは1,500テトラドラクマと両替できる。
1タラントは6,000ドラクマと両替できる。
1ミナは436gである。
1ミナは25テトラドラクマと両替できる。
1ミナは100ドラクマと両替できる。
1テトラドラクマは4ドラクマと両替でき、17.44gである。
1ドラクマは4.36gである。
よって、1

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古代ローマの兵站事情

各兵士は1日に1,500gの食糧が必要で、具体的に言うと毎日500gの穀物、500gの肉類、500gのワインを摂る必要があった。1個の師団が6,000人だとすると、1個の師団につき毎日9トン(=9,000kg)の食糧が必要だった。牛車に乗せる荷物の量が300kgだとすると、兵士の食糧だけで毎日牛車30台分の食糧(9トン)が必要だった。

馬車は8人の隊員で構成される1個分隊に1両必要だった。一方で

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古代ローマの選挙について

民会とはローマ市民が法案に賛成か反対かを多数決で決める会議のことで、平民会が登場するまでは民会が法案について決めても元老院が法案を認めないと法律にならなかった。民会は貴族会(Comitia Curiata, Curiate assembly)、兵員会(Comitia centuriata, Centuriate assembly)、区民会(Comitia tributa, Tribal assem

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古代ローマの元老院について

元老院と民会の違いについて
元老院は内政、外交、軍事、経済において強い権力を握っていた。元老院は内政では、元老院が属州総督を任命した。外交では、元老院が自国の使節を他国に派遣したり、逆に他国の使節を受け入れたりした。軍事では、開戦を行ったり、逆に和平条約を結んだ。経済では元老院が通貨を発行した。万が一のときに備えて、執政官に独裁官を任命する力を与えたのも元老院だった。
それに対して、民会は提出され

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