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【インタビュー後編】オクトパスエナジー、英国発の“ディスラプター”は日本の小売電気事業をどう見ている?
<インタビュー前編はこちら>
テック企業の真髄「クラーケン」システムオクトパスエナジーのスピーディな事業展開や戦略的な価格設定を支えているのが、同社が誇る「クラーケン」システムだ。巨大な海の怪物にちなんで命名されたこの「クラーケン」はクラウドシステムであり、同社の大切な事業基盤となっている。
同社戦略企画マネージャーの悦喜亮二氏によると「クラーケン」は、エネルギー事業に非常に最適化されたオール
【インタビュー前編】オクトパスエナジー、英国発の“ディスラプター”は日本の小売電気事業をどう見ている?
オクトパスエナジーとは?はじめに、オクトパスエナジーの母体である英国のオクトパスエナジーについて少しだけ解説しておきたい。英国には、古くから事業をしている大手電力会社が6社あるが、オクトパスエナジーは新規参入の電力会社で、2015年にロンドンで創業した。
オクトパスエナジーは、テック企業というアイデンティティをベースに、再生可能エネルギーなどに由来するグリーンな電気をリーズナブルに提供する電力会
「4パーミル・イニシアチブ」で実践する土壌への炭素貯留。 山梨県が農業を脱炭素化する!
ブドウやモモの収穫量全国一の山梨県は、その特性を活かし果樹園の土壌へ炭素を貯留する取り組みを始めた。土壌に含まれる炭素を毎年0.4%(4パーミル)増やすことでカーボンニュートラルを目指す国際イニシアチブ「4パーミル・イニシアチブ」に、日本の都道府県として初めて参画している。
「4パーミル・イニシアチブ」とは何か、土壌へどのように炭素を貯留するのか、山梨県で進められている取り組み内容について、山梨
海洋プラごみは“都市油田”! エルコムが実現する廃棄物の資源化システム
離島に流れ着いた海洋プラごみを「ゴミ」ではなく「資源」と捉え、燃料へと生まれ変わらせる取り組みが始まっています。独自の製品開発によって廃棄物の資源化に取り組んでいるのは、北海道札幌市の株式会社エルコム(以下、エルコム)です。
エルコムは、2021年から長崎県対馬市に海洋プラごみの資源化システムを導入し、漂着ごみの課題解決を図っています。今回は、同社が取り組んでいる海洋プラごみのコンパクト化や省資
住宅用太陽光の許認可プロセスを自動化! 米政府お墨付きの「SolarAPP +」
太陽光発電設備の許認可プロセスに時間がかかるのは、日本も米国も同様だ。米国エネルギー省(DOE)は、ポータルサイトを使った許認可プロセスの自動化を推奨している。このサイトを使えば、2〜8週間の許認可プロセスをたった1日に短縮できるという。自動化に用いられるポータルサイト「SolarAPP +」について紹介する。
20営業日の許認可プロセスをたった1日に
「SolarAPP +」とは、Solar
太陽光・風力発電が市場価格を引き下げる「メリットオーダー効果」 とは
〜 九州大学 大学院経済学研究院 藤井秀道 准教授と同大学院生 阪口真生志さんへインタビュー 〜
再生可能エネルギーの発電量が増えると、電力市場の価格が下がるという「メリットオーダー効果」。日本ではまだ広く知られていませんが、このメリットオーダー効果がうまく作用すれば、電力市場価格を引き下げたり価格スパイクを抑制したりすると期待されます。2021年12月にメリットオーダー効果についての研究結果を
佐久間周波数変換所を見に行ってきました
東日本の50Hzと西日本の60Hzを連系している、Jパワーの佐久間周波数変換所を訪れました。日本で最も古い周波数変換所で、1965(昭和40)年から運転しています。
佐久間周波数変換所とは?
静岡県浜松市にある佐久間周波数変換所は、最大30万kWの電力を変換することができます。日本に4つしかない変換所のうちのひとつです。変換所は英語でFrequency Converterというため「FC」と呼
DACのパイオニア、スイスのClimeworks② と炭素固定のCarbfix
Orca(オルカ)は、クライムワークスが運用する、アイスランドにある世界最大級のDACプラント。年間4,000トンのCO2を回収できる。ちなみに「オルカ」とはシャチのことかと思ったが、アイスランド語で「エネルギー」という意味だそうだ。
世界最大級のDACプラント「オルカ」
2021年9月8日、アイスランド・ヘリシェイディのDACプラント「オルカ」が稼働を始めた。これは、スイスのクライムワークスと
DACのパイオニア、スイスのClimeworks ①
Climeworks(クライムワークス)は、スイス・チューリッヒに拠点を置くDACのパイオニア。独自のDACプラントを開発・製造し、2021年12月現在、世界中で15機を運用している。
直接空気回収(DAC)とはDACとは、日本語で「直接空気回収(Direct Air Capture)」。大気中から直接CO2を回収、固定する技術を指す。一般的にDACは、特殊な吸着液や吸着剤に空気を通し、CO2を
実証すすむ響灘の洋上風力発電、見学してきました
環境に力を入れていることで知られる北九州市。すでに18基の風力発電が稼働していて、市の電源構成の17%が再エネです。風車が立ち並ぶ、若松区の北九州市エコタウンセンターへ見学に行ってきました。
まず、エコタウンセンターで浮体式風力発電について説明を受けました。響灘の沖合15km、水深50mに浮かぶ3MWの洋上風力発電は、2枚翼式の竹とんぼのような形。スタッドレスチェーンという9本の巨大な鎖で海底に
【日本語版】IRENA 再生可能エネルギー世界展望 2020年版
環境省からIRENA "Global Renewable Energy Outlook 2020” の日本語版が出ました!
サマリーではなく全編和訳されています。イラストや図も多くてわかりやすいです。
REBA : Renewable Energy Buyers Alliance
Google、Amazon、Facebook(今はMetaかな?)などの世界的な大企業による再生可能エネルギー調達のためのアライアンスです。
サプライチェーン(スコープ3)の脱炭素化やPPAなど、ざっと眺めるだけでも世界の再エネ調達の流れがなんとなくつかめそうです。
IEA "Renewable Energy Market Update 2021"
第一次石油ショック後の1974年につくられた国際エネルギー機関。
2020~2021年の再生可能エネルギー市場について概観したレポートです。2021年5月に発表されました。
https://www.iea.org/reports/renewable-energy-market-update-2021
太陽光よりも風力の伸びが顕著です。
IRENA "Renewable Power Generation Costs in 2020"
2011年設立の国際再生可能エネルギー機関。
毎年、再エネの発電コストについてのレポートを発表しています。2021年は6月でした。今年は日本語版がなかったのがちょっと残念です。
P11のハイライトから表を抜粋します。
(出典:IRENA "Renewable Power Generation Costs in 2020" )