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覚えているのは、毎年海と山に行っていたこと
うちは決して裕福な家庭ではなかった。
自営業で小さな会社の社長をしていた父に、それを支える母、私は社長令嬢だ〜なんて言っていたけどこんな小さな団地に住む社長令嬢がどこにいる。自分の部屋なんてものはなく、大きな一軒家に住む友達に憧れていて、新聞の折込チラシに入ってる物件情報に「ここ、私の部屋にする!」って姉たちと妄想するのが好きだった。
4人姉妹の末っ子だった私は、姉のおさがりをもらうことが多か
ただすれ違っただけの人と仲良くなってその人の家まで行った話
都会から田舎へ嫁ぐ。
そうなると夫以外周りは全員知らない人になる。私は友達が欲しかった。できれば同じような環境で趣味が合う友達が欲しかった。
これはタイトル通り「ただすれ違っただけの人と仲良くなってその人の家まで行った」話である。
それは田舎へ引っ越してきて1年ぐらい経った日のこと。私は友達もすぐ出来るだろうと思っていたが全然出来なかった。なんせ出会う機会がない。仕事もしていたので"知り合い