野原レンゲ(ぬいぐるみ作家)
オカンの介護認定調査の時期がやってきた。 1週間前から毎日、介護認定の人が来るで!と 言ってきたが、もちろん覚えられるはずもなく。 予定の時間の15分前になってようや…
オカンの枕元に、ニワトリを描いた下絵があったので、 何か作ろうとしているなとは思っていた。 夕飯の後オカンが、「フェルトを売っているとこ 知らんか?」と聞いてきた…
我が家の物は、よくテレポーテーション(瞬間移動)する。 台所の壁にかかっていた時計が、玄関先へ移動。 引き出しの中のお菓子が、食器乾燥機の中に移動。 テレビのリモ…
警察から電話がきた。 なんだろうと思ったら、 迷子になったオカンを預かっている とのこと。 あ~。 一階からテレビの音が聞こえるから ずっと家にいると思っていたら、 …
オトンがおかしなった! オトンは、レビー小体認知症。 この病気は、オカンのアルツハイマー型とは違って、 幻覚がみえるらしい。 ずっと薬が効いていたので、私が介護して…
2軒目に行ったデイサービスは気に入ったようで、 契約を結ぶといってくれた。やれやれ。 オカンに「今日3時にデイの人が契約にくるよ」 と言って、二階で仕事をしていた…
昨日、デイサービスの見学に行った。 今まで行っていたデイサービスは、車で2~30分かかり、 車酔いするので、行きたくないとオカンが言い出したからだ。 家から車で5…
今朝、台所に行くと、冷凍ごはんが3つ食卓の上に置いてあった。 くそっ。 一度解凍してしまった冷凍食品は、再び冷凍できない。 (できるけど、まずくなる~) 今日は、こ…
正月2日は、親族が集まって大宴会。 ジェンガや書き初めをして楽しい時間を過ごした。 オトンは手品を披露。 目はみえないが、昔取った杵柄。 見事な手さばきはまだ健在で…
去年の書初めの言葉は「学」を選んだ。 勉強の年にしようと決心。 まさに文字通り、去年は学びの多い一年だった。 人生の岐路となる苦しい出来事が起きた。 しかし、その苦…
子供の頃、お正月は、毎年オトンの田舎に帰省していた。 電車を何度も乗り換え、3時間かけて到着。 オトン、オカン、姉二人に私、犬まで連れての大移動。 手には田舎へのお…
姪っ子から、自分が働いている京都の料亭に 食事に来ないかと誘われた。 昼食でも1万円もする高級料亭。 敷居が高いが、一度だけ行ってみるかと、 オカンと一緒に出掛けた…
NHKのテレビ番組で、認知症の特集をしていた。 70代の息子が90代の母親の介護を 10年以上した体験談を紹介。 息子の介護の目標は、自宅で最期を看取ること。 そのた…
おとといの夜、長姉の娘である姪が、彼氏を連れて家に遊びにきた。 リビングの椅子に緊張しながら腰かける二人。 お菓子やお茶を入れて、精一杯のもてなしをするオカン。 …
今朝、食卓にオトンのお箸を置くのを忘れた。 オトンがご飯を手づかみで食べ出したのを見て ピキっと、私の中の何かがキレた。 オトンに 「お箸なかったら、ないっていって…
月曜日はデイに行く日じゃないのに、 みんなの策略で行かされている。 そう思い込んでいるオカン。 急に、月曜は行かない宣言をはじめた。 ケアマネさんやデイの方と相談…
2021年1月20日 13:55
オカンの介護認定調査の時期がやってきた。1週間前から毎日、介護認定の人が来るで!と言ってきたが、もちろん覚えられるはずもなく。予定の時間の15分前になってようやく、着替えて出迎える気になってくれた。ほっ。介護認定調査は、本人にとって、いい気分ではない。あれができない、これもできなくなったと、現実を嫌というほどつきつけられるからだ。「いや、私はできる!」と、気丈なオカンは言うに違
2021年1月20日 13:41
オカンの枕元に、ニワトリを描いた下絵があったので、何か作ろうとしているなとは思っていた。夕飯の後オカンが、「フェルトを売っているとこ知らんか?」と聞いてきた。「フェルトなら売るほど持っているで」と私。ここ数日、警察に保護されながら、必死でオカンが探していたのは、なんとフェルトだったらしい。家にいっぱいあるのに。「何作るん?」と聞いたら、オカンは、「ニワトリを作る」という。「友達
2021年1月20日 13:36
我が家の物は、よくテレポーテーション(瞬間移動)する。台所の壁にかかっていた時計が、玄関先へ移動。引き出しの中のお菓子が、食器乾燥機の中に移動。テレビのリモコンが、玄関に移動。引き出しのハサミは、始終タイムワープする。セロテープ台は、3ヶ月ぶりに押入れで遭難しているのを発見し保護したが、すでに新入りを購入済みでお役御免となり、前線を退いてもらっている。食器棚の食器は、テレポート(整
2021年1月20日 12:57
警察から電話がきた。なんだろうと思ったら、迷子になったオカンを預かっているとのこと。あ~。一階からテレビの音が聞こえるからずっと家にいると思っていたら、テレビをつけたまま出かけたらしい。警察で保護していますって。しょうがないなあ。自転車走らせ30分。交番に迎えに行くと、オカンは警察官と座ってお話し中。受付で一人ぼっちで座って待っているかと思ったら、ちゃんと話し相手にな
2021年1月20日 12:51
オトンがおかしなった!オトンは、レビー小体認知症。この病気は、オカンのアルツハイマー型とは違って、幻覚がみえるらしい。ずっと薬が効いていたので、私が介護してから一度も幻覚をみている様子はなかったのだが……。昨日、オトンは、急にわがままになった。食べたいものリストを書くから、紙を寄越せという。紙を渡すと、がさごそがさごそ。しばらくして、読めと。しかし、紙は真っ白。何も書かれてい
2021年1月18日 13:01
2軒目に行ったデイサービスは気に入ったようで、契約を結ぶといってくれた。やれやれ。オカンに「今日3時にデイの人が契約にくるよ」と言って、二階で仕事をしていたら、ついつい没頭して、気が付いたら玄関のチャイムが鳴った。時計を見たら3時少し前!わお!一階に降りると、入ってくるデイの人と、ちょうど出かけようとしているオカンが鉢合わせしていた。『どこ行くんだよ』と心の中でつっこむ私。とり
2021年1月18日 12:53
昨日、デイサービスの見学に行った。今まで行っていたデイサービスは、車で2~30分かかり、車酔いするので、行きたくないとオカンが言い出したからだ。家から車で5分のところにあるデイサービスに行く。いつもは30人くらいいる施設だそうだが、昨日はたまたまお休みが多くて10人くらいしかいなかった。どの人も90代のお年寄りばかり。最高齢108歳だとか。オカン引く。90代ばかりのデイサー
2021年1月18日 12:20
今朝、台所に行くと、冷凍ごはんが3つ食卓の上に置いてあった。くそっ。一度解凍してしまった冷凍食品は、再び冷凍できない。(できるけど、まずくなる~)今日は、この冷やごはんを食べないといけないと思ったらイラっとした。炊飯器を開けると、冷たくなったごはんの横に、また冷凍ごはんが2つつっこんである。なんぼ、解凍しとんねん!風呂場をみると、脱衣所に脱いだ服がない。昨夜風呂に入れと言った
2021年1月18日 12:07
正月2日は、親族が集まって大宴会。ジェンガや書き初めをして楽しい時間を過ごした。オトンは手品を披露。目はみえないが、昔取った杵柄。見事な手さばきはまだ健在で、拍手喝采をあびた。昼食は6人、夕食は7人と大人数の食事の用意をせねばならず、オカンは大晦日から、私はもうできないと拒否。私が全部するからオカンは何もせんでええよと、何度も言わないとだめだった。結局、オカンは何もせず、準備を
2021年1月18日 11:48
去年の書初めの言葉は「学」を選んだ。勉強の年にしようと決心。まさに文字通り、去年は学びの多い一年だった。人生の岐路となる苦しい出来事が起きた。しかし、その苦しみの分、随分人間的に成長できたような気がする。イチローが言っていた。「結局、回り道が一番近道」「まだ苦しみが足りない。まだ苦しめる。苦しめるうちはまだ伸びる」闘う男はかっこいい!今年の言葉を何にするか、年末からずっと考えて
2021年1月18日 11:36
子供の頃、お正月は、毎年オトンの田舎に帰省していた。電車を何度も乗り換え、3時間かけて到着。オトン、オカン、姉二人に私、犬まで連れての大移動。手には田舎へのお土産をいっぱい抱えていたから、着く頃には、ぐったり疲れていた。オトンは六人兄弟の二男。オトンの実家には、伯父伯母夫婦にいとこたちが大集結していて、親戚が全部で何人いるのか、さっぱりわからないくらい人であふれていた。夜はこた
2020年12月9日 13:53
姪っ子から、自分が働いている京都の料亭に食事に来ないかと誘われた。昼食でも1万円もする高級料亭。敷居が高いが、一度だけ行ってみるかと、オカンと一緒に出掛けた。先斗町にある、その店は、ホームページで見た通り京のお茶屋の風情を残した情緒あるすてきな店構え。のれんをくぐって中に入ると、着物姿の姪が出迎えてくれた。無地の着物は、まだ23歳の女の子には地味だったが、きちんとした落ち着い
2020年12月9日 13:51
NHKのテレビ番組で、認知症の特集をしていた。70代の息子が90代の母親の介護を10年以上した体験談を紹介。息子の介護の目標は、自宅で最期を看取ること。そのために必死の介護を続けてきた。なのに、いよいよというとき、息子は救急車を呼んでしまった。病院で命をとりとめるも、医者からは、余命わずかと診断される。息子は、母親を自宅に連れて帰って、最後を看取りたいと医者に頼む。医者
2020年12月9日 13:49
おとといの夜、長姉の娘である姪が、彼氏を連れて家に遊びにきた。リビングの椅子に緊張しながら腰かける二人。お菓子やお茶を入れて、精一杯のもてなしをするオカン。独特の乾いた空気が部屋に充満する。20代と80代、年代のかけはなれた二人の会話。お互いの距離感がつかめず、ぎこちない会話が続く。そうだ。これと同じことが前にもあった。過去の記憶の引き出しがパッと開く。そう、長姉がはじめて家
2020年12月7日 11:48
今朝、食卓にオトンのお箸を置くのを忘れた。オトンがご飯を手づかみで食べ出したのを見てピキっと、私の中の何かがキレた。オトンに「お箸なかったら、ないっていってよ!動物違うねんから手で食べんといて!」と叫んで、お箸を渡した。すると、普段温厚なオトンがめずらしくキレた。お箸を床に叩きつけると、部屋の扉をバタン!と閉めて出て行った。寝室に入ると、すでにオカンが布団を畳んでしまっていた
2020年12月7日 11:42
月曜日はデイに行く日じゃないのに、みんなの策略で行かされている。そう思い込んでいるオカン。急に、月曜は行かない宣言をはじめた。ケアマネさんやデイの方と相談して、月曜の朝は、電話でお誘いしてもらうことにした。デイの方から「今日は楽しいですよ~。ぜひ来てください。」と言われるとハイハイと、でかけるオカン。ところが、今日は、いったんは「行きます。」と言って電話を切った後、「し