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あしたの小窓から。

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小窓のむこうに、ちいさな「あした」が見える。 ここでは音楽、教育、投資、霊性などについて、考えたり感じたりしたことをつれづれに綴っています。
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2019年9月の記事一覧

愛と慈悲。

愛と慈悲。

「愛よりも慈悲の方が大きい」と言ったのは、だれだったか。
思い出せずにいる。

しかし、今朝ジョギングをしている時に、急にそれが分かったような気がした。

人と人との間に通いあうものが「愛」だとしたら、「慈悲」とはそれが通い合えない人に対して「いつか通うといいね」と憐れむ気持ちのことだから。そっちのほうがずっと苦しくて悲しい。そして、深い。

先日、記事にした

archi のライブ「ループ」で、

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「自分を含んだ」星座を読み、そして生きる。

「自分を含んだ」星座を読み、そして生きる。

おととい書いた心理療法家、河合隼雄先生の話の余韻が残っている。

中でも、動画の中に出てくるこの図が印象深い。

因果律によって「現象」と「私」を切り分けようとする線を黒板消しで消す場面。この後、引用した「人間が生きてるということは、もう現象の中に私が入ってるんです」という発言が続く。

物事の全体像を捉えようとするとき、ぼくらは必ずその現象と距離をおこうとする。しかし、それでは現象を見誤る。

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ポップとブルース。

ポップとブルース。

それまで一度も気にしたことのなかった言葉が、突然、視界に入ってくる。
しかも二度も。

昨日は、そんな日だった。

その言葉は、

「ブルース・マン」

最初は、お世話になっている橋本久仁彦さんの催しの案内文だった。

 円(縁)坐守人という仕事、あるいは生き方は、1940年から50年代にアメリカで生きていたブルースマンに似ているところがあります。

(略)

 大勢の人を集めたいポップスは、「夢

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人の星座を生きる。

人の星座を生きる。

友人が共有していた、心理学者・河合隼雄さんの最終講義の動画をみた。

タイトルは「コンステレーションについて」。
「コンステレーション」とは「星座」という意味で、河合先生は「布置」と訳されていた。「ああすればこうなる」という因果関係をこえて、人と人との間に現れてくる星座のようなもの、だろうか。

ちょっとつかみかねるところはあったけれど、それでも随所に魅力を感じる語りがあった。

「人間が生きてる

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価格改定のおしらせ。

価格改定のおしらせ。

このたび、㐧二音楽室の四つの仕事すべてについて、10月1日お申し込み分から価格(参加費)を改定することにしました。

『作曲事始』以外は、基本的に値上げになります。
消費税の影響がある規模ではないので、それとは関係ありません。
これまでやってきて、プログラム全体を見直したかたちになります。

この記事では、改定の中身について語っていきたいと思います。

あなたのうた (第3期)【改定内容】
 ・

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本格的に、風邪。

本格的に、風邪。

ひさしぶりに風邪を引いた。
このところ、急に寒くなったり暑くなったりが続いていたから、そりゃ引くわなと思う。

ぼくは日記をつけているが、

それによると、4月13日以来らしい。夏いっぱい風邪を引かなかった格好だ。このときは黄砂の影響もあって、鼻と喉がつらかった。

ぼくはよほどのことがない限り、薬を飲まない。
『風邪の効用』という本があって、コラムニストの辛酸なめ子さんが書いてくれているとおり、

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タブーに触れる。

タブーに触れる。

タブー【taboo】
〔ポリネシア語で、明確にしるしをつける意〕
① 聖・俗、浄・不浄、正常・異常を区別し、両者の接近・接触を回避・禁止し、それを犯した場合には超自然的制裁がくだるとする観念・慣習の総称。特定の人間(王・死者・妊産婦など)、事物(動植物・鉱物・食物など)、状態(出産・月経・成人・死など)、行為(戦闘・狩猟・近親相姦・食事・言葉など)、日時、方角などをめぐるものなどがある。禁忌。

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そうだ、ルノルマンにきいてみよう。

そうだ、ルノルマンにきいてみよう。

先日、かなりびっくりするような発見があった。

このカバー写真は、奥さん(澤 由莉)に引いてもらったルノルマンカード。

「ちょっと引いてみる?」って感じで、いま気になってることを話して、何枚か引いてもらって、カードの絵を読み解きながらおしゃべりして。

ガチでなんとかしたいことについて話してたから、一枚ごとに「こういうことか!」と言い合って、すごく楽しい時間だった。

その、最後の最後に出てきた

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人生の配線。

人生の配線。

ああすれば、こうなる。

というように、人生が直線的に進むのであれば、混乱は少ないのだけれど、特にここ数年は、ぜんぜんそうじゃなくてびっくりしてばかりいる。

たとえば、自分の仕事に注文が来るときも、一生懸命呼びかけたときじゃなくて、ぜんぜん別の、たとえば、旅行に行ったとか、奥さんに心境の変化があったりしたときだったりする。

因果関係がありそうなことは、効き目がなかったりする。
ちっとも関係がな

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福祉とお金って、両立するんだ。

福祉とお金って、両立するんだ。

20代の頃、勤めていた会社に経済産業省の方が講演に来て、ソーシャルビジネスというのを教えてくれた。

社会的課題の解決をビジネスとしてやる。

それまで、お金を稼ぐことは企業、社会のためになることはNPOやボランティアがやるものだと思っていたぼくは、とても驚き、興奮した。

そして「ソーシャルビジネスの世界に飛びこんでみたい」という気持ちが、会社をやめる理由になった。

それから十年経ち。

いく

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そんなことが言いたいわけじゃなかった。

そんなことが言いたいわけじゃなかった。

四年前、僕は結婚して、家族ではなかった人といっしょに暮らすことになった。それは、ひとりの人の話を長期間にわたって聞き続ける、はじめての経験となった。

それまで、僕はお付き合いした人と口論やけんかをした記憶がない。
いま思えば、どうしていたんだろうと思うが、言いくるめていたのか、相性がよかったのか、とにかくいつも関係は良好だった。

奥さんとは違った。
ときどき激しいけんかになるし、いまでもよく揉

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前略、アレフガルドから。(秋)

前略、アレフガルドから。(秋)

前略、夏の日射しに涼しい風が混ざってきて、ずいぶんと過ごしやすくなってきました。いかがお過ごしですか。

ぼくは先週から、勇者としての仕事がはじまりました。

といっても、最初のうちは見習いで、戦士としてのスタートです。

職場の先輩もやさしくて、いつもよくしてくれます。

名札をつけて、作業着を決めて

いざ、冒険!

最初は実力がついても、ひとりでガッツポーズをしてむなしかったですが、

しば

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ウチはいったい、何屋さんなんだろか。 (メルマガ『生きているQ』より)

ウチはいったい、何屋さんなんだろか。 (メルマガ『生きているQ』より)

この記事は、㐧二音楽室のメルマガ『生きているQ』の配信記事を加筆修正してお届けしています。(ご登録はこちらからどうぞ。)

こんばんは。澤です。

聴いていただき、
ありがとうございます。

今日は動画編集ソフトで
ずっと字幕をつけたりしてました。

それでできたのが、
これなんですけどね、

つくっている間に
ふと思ったのです。

「おれは、いったい
 何屋さんやねん!?」

と(笑)。

これ

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信じられないようなやり方で、信じられないような抜け方で。

信じられないようなやり方で、信じられないような抜け方で。

昨日、今日と急に『あなたのうた』の注文が増えた。

それまでなんの音沙汰もなかったのに、急に。

きっかけになりそうな出来事は思いつくが、それはこの仕事に関係することではない。告知をがんばったとか、誰かに『あなたのうた』の話をしたとか、そういう直接的な関係のないことが、しかし明らかに影響を与えたように思う。

いつからか、ぼくの人生はそんなふうに因果関係があるとは思えないようなことの影響で進んでい

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