現実は小説より奇なり。
世の中というのは常に理不尽なことや想定外の連続の中にある。
綺麗な物がふと、何かのきっかけで相反する汚泥にまみれてしまうこともある。
主人公の亜矢子…
- 運営しているクリエイター
記事一覧
(ミステリーホラー)混沌の化神 -8
既に日が落ちかけた街、この周辺一帯のエリアの中ではそれなりの大きさであり、主要な交通機関も充実している〜市。
まだ聖夜の飾り付けはそのままに、色鮮やかなライト達が暗くなりかけた街を照らし始めている。
思えば今年のクリスマスも、灯りを目端に捉えながら独り住まいの住居に帰るだけであった。
例のように、世の女性達は独り過ごすクリスマスが嫌なようで、女子会なりの予定を作りあたかも暇ではないふりをして、そ
(ミステリーホラー)混沌の化神 -7
少し遅めの昼食をとった。
身体を慮った母親が作ってくれたおかゆを食べ終え適度に満たされた気分ではあったものの、それでもまだ少し、夢の内容に引きずられていた。
母親からは"青山のおじいさん"、なる倒れた自分を運んでくれた人物にお礼をしてきなさい、とのお達しがあった。
携帯を見ると時刻は16時20分、身体としてはもう何の問題もない気がする。
確かにお礼に伺わなければという気持ちではあったものの、なん