(ミステリーホラー)混沌の化神 -2
馬場は亜矢子との会話の後、会社近くの喫茶店に向かっていた。
普段よりも空や日差しが、こころなしか身体に優しい気がする。車通りの多い地方であって、空気さえも何故か美味しく感じる。
こういった時、人間の感覚というのは本当に精神に依存している部分が多いのだな、とは馬場は感じていた。
喫茶店に着くと、店員さんの聞き慣れた出迎えのセリフを横目に聞き流しながら、お決まりの奥まったテーブル席に着席すると、即座にラップトップを開いた。
「群馬、スペース、ホテル……待てよ、群馬の何処だよ…。」