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記事一覧

0.Prologue はじめに(後)

0.Prologue はじめに(後)

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナー兼ファシリテーターです。マインドフルネス瞑想やインプロを取りいれたワークショップや読書会をしています。

「マインドフルネス瞑想」「哲学」「心理学」「心理療法」「教育学」「学習理論」「組織論」といった多種多様な領域の知を、インプロという即興で演じられる演劇の語彙を使って一つに縫い上げようという、無体な試みとも思えるテキストを公開しようと思っているところです。

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0.Prologue はじめに(前)

0.Prologue はじめに(前)

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナー兼ファシリテーターです。

いまから、noteで、テキストを公開していこうと思います。そのテキストの概要を一言でまとめれば、「マインドフルネス瞑想」「哲学」「心理学」「心理療法」「教育学」「学習理論」「組織論」といった多種多様な領域の知を、インプロという即興で演じられる演劇のボキャブラリーを使って一つに縫い上げようという、稀有壮大な試みです。

本編に入る前

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目次~INDEX

目次~INDEX

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

「マインドフルネス瞑想」「哲学」「心理学」「心理療法」「教育学」「学習理論」「組織論」といった多種多様な領域の知を「インプロ」という即興で演じられる演劇の語彙を使って一つに縫い上げようという壮大な試みをしています。

これはその目次です。各テキストにはリンクから飛んでください。

各テキストのページには本文掲載の前にそこで

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9.Epilogue おわりに

9.Epilogue おわりに

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

このテキストの全体像は「目次」をご用意しましたのでご覧ください。

いよいよエピローグです。まさかこれを書く日が来るとは夢にも思いませんでした。ぼくの人生はこの「ファイナルボキャブラリー」を書くためだけに費やされてきたと言っても過言ではありません。すくなくともこの15年が終わります。

生きるのに生きづらさ感じていた20歳

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8-6.Democratic Innovation

8-6.Democratic Innovation

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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「ヴィジョン」「デザイン」「リーダーシップ」の交差配列(キアスム)を辿ることで、スタート地点に着いた人たちが語りあうことで生まれるナラティブがイノベーションを駆動することを書いてきました。

長かったこのテキストの旅もここで本編は最後です。最後にヴィジョン

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8-5.物語るヴィジョン

8-5.物語るヴィジョン

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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ここではイノベーションに欠かすことのできない未来を指し示すもの、つまり「ヴィジョン」について書いていきます。

ピーター・センゲの『学習する組織』やオットー・シャーマーの『U理論』といった著作に代表される「組織開発」(Organizational Deve

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8-4.イノベーションのジレンマ

8-4.イノベーションのジレンマ

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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「社会を変える」というフレイレ由来のテーマから引き継ぐ形でいよいよ「イノベーション」という言葉が指し示す当のものについて考えていきたい。

昨今、人材育成や企業戦略の文脈で「イノベーション」の文字を見ないことはありません。恒常的な成長を見込むことはもちろん

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8-3.ミクロのイノベーション

8-3.ミクロのイノベーション

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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ここまで場を拘束する権力の関係性について書いてきました。畢竟、権力とは場に張り巡らされた文脈です。誰が文脈をその手に握るかが権力のゲームとなって駆け引きを生みだします。

場を拘束する文脈が固定化すれば、その場に関わる人間はみな規格化され等質なものへと化し

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8-2.生存の美学

8-2.生存の美学

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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イノベーションについて語る前にイノベーションの前提となる権力のネットワークについて書いてきました。つまるところ、権力の争いとは文脈をめぐるゲームです。いかに世界を意味づける文脈を自分の手元に引いておくかが権力闘争の認識論的なエッセンスです。

人間の暮らす

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8-1.イノベーションの敵

8-1.イノベーションの敵

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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マインドフルネス瞑想に始まった肯定する力への問いはインプロを経てここまでやってきました。マインドフルネス瞑想やインプロはまず個人的な実践として変容を受容する身体の修養へと向かいました。次いで個人が関係を結ぶ他者、その他者と形成する場、共同体に対しても変容を

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7-5.状況に埋め込まれた学習

7-5.状況に埋め込まれた学習

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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学習が個人的な出来事ではなく他者との関わりのなかで生まれる出来事であることを見てきました。学習理論では「状況的学習」という考え方があります。

人は他者との関わりで学ぶのはもちろん、それは師と弟子のような一対一の関係だけに限らず、複数の人たちと同じくする場

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7-4. プロフェッショナルの徳

7-4. プロフェッショナルの徳

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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ここでは熟達のプロセスを物語と関わらせて考えていきます。プロフェッショナルの語る物語がその身体に宿る「わざ」の秘密を解き明かすものであるとともに、同時にプロフェッショナルが守るべき倫理的態度を支えるものとなります。

ここまでの熟達をめぐる考察のまとめてし

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7-3.「まなび」と「まねび」

7-3.「まなび」と「まねび」

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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レフ・ヴィゴツキーを参照しながら人の学びには他者の存在が必要なことを書いてきました。人に学ぶところに「まなび」の原点としての「まねび」が生まれてきます。

ここでは他者の真似をする「模倣」をテーマにしていきます。ジャック・ラカンの「鏡像段階」、アルバート・

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7-2.発達の最近接領域

7-2.発達の最近接領域

ねぎぽんです。ワークショップのデザイナーとファシリテーターをしています。

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熟達者の「わざ」の秘密が身体に宿るスタイルにあることを見てきました。身体的なスタイルである以上、公的なマニュアルと違って、誰にでもアクセスすることはできません。それはマイケル・ポランニーの「暗黙知」の領域にあるものです。

そうであるならば、初心者はどのよ

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