南木直樹

歌手 ギタリスト 作曲家 編曲家 プロデューサー ヴォイストレーナー 映像クリエイター…

南木直樹

歌手 ギタリスト 作曲家 編曲家 プロデューサー ヴォイストレーナー 映像クリエイター として様々な活動をしています

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  • ヴォイストレーニングのちょこっと話

    ヴォイストレーナーの発見秘話をちょこっと公開

記事一覧

アナウンサーとのお仕事

最近は映像のお仕事もしています。 その流れで 女性アナウンサーにナレーションの録音をお願いしました。 「おはようございます」 おおおお!! この人の声が素晴らしい。…

南木直樹
8年前
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音ってなあに?

ちょっと遡って最初に説明するべきところ、 説明しますね。 これから先も音楽の話をするために必要な説明なので。 ちょっと覚えておいてください。 そもそも音って何でし…

南木直樹
8年前
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息の量のお話(第2話)

ヴォイストレーニングでは必ず一人一人カルテを作成するのですが、 そのカルテに「息多め」と書くことが多い。 そして 息が多めの人に「もうちょっと息を少なく歌いましょ…

南木直樹
8年前
1

息の量のお話(第1話)

歌う時に息が多めの方が少なからずいます。 その原因は人それぞれ様々。 ちゃんと歌う=大きな声=息多め のような図式から最初から多めになってしまっている人もいます。 呼…

南木直樹
8年前
2

様(さま)になる人、ならない人(最終話)

様になること、必要です。 やっていることが様にならないと どうにも地に足がついた感じになりません。 借り物で雰囲気作っているだけ、みたいな。 しかし 「様になる」だ…

南木直樹
8年前

様(さま)になる人、ならない人(第2話)

「あいつは歌がうまい」 というような言葉をよく耳にしますが、 「うまい」という言葉は実に抽象的です。 「感情を伝えるのが」うまい 「声を会場いっぱいに響かせること…

南木直樹
8年前

ワークショップ

昨日、投げ銭ライヴアンドワークショップに、 お越しいただいた皆さんありがとうございました! あっという間に声が変化していきました。 皆さん素晴らしかったです。 今…

南木直樹
8年前

様(さま)になる人、ならない人(第1話)

様(さま)になるって? 「何かよくわかんないけど、あの人の歌、かっこいいんだよな」とか 逆に「何でかわからないけど、ちょっと違う感じなんだよなあ」とか そんなこと…

南木直樹
8年前
1

バシャーンの話

前回、音の三要素の話をしました。 ここですぐ歌の核心を衝く話ではなく、 理解を深めてもらうために別な話をしておきたいと思います。 シンバルをスティックで叩くと 「…

南木直樹
8年前

音の三要素

光や色に三原色があります。 音にも3要素っていうのがあるんですね。 高さ 大きさ 音色 の3つです。 解説本では波形とか出してきて説明するんですけれど、 ここでは省…

南木直樹
8年前

声の力のお話(最終話)

声の影響力 説得力 みたいなものを増すための方法、の最終話です。 スキル編 音楽というものからの自由の獲得(その2) 前回 「歌」ってそもそも伝わりにくい、という話…

南木直樹
8年前
2

声の力のお話(第7話)

声の影響力 説得力 みたいなものを増すための方法、の続きです。 スキル編 音楽というものからの自由の獲得(その1) 何のこっちゃ? ですね。 この話の前に、 そもそ…

南木直樹
8年前
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声の力のお話(第6話)

声の影響力 説得力 みたいなものを増すための方法、の続きです。 スキル編 響きについて(その2) 前回 声質によって 「安心」したり「イライラ」したりするという話を…

南木直樹
8年前
1

声の力のお話(第5話)

声の影響力 説得力 みたいなものを増すための方法、の続きです。 スキル編 響きについて(その1) この話に必須な共鳴振動や倍音については また別の機会にお話ししよう…

南木直樹
8年前
1

声の力のお話(第4話)

歌のことについて、 発見したこと、思っていることなど、 まとめてみています。 今回は 声の影響力 説得力 みたいなものを増すための方法、4話目です。 ようやくスキル…

南木直樹
8年前

声の力のお話(第3話)

声の影響力 説得力 みたいなものを増すための方法、の3話目になります。 必要なもの 2、向かう姿勢 について。 自分のお話で恐縮ですけれど・・・、 私はよく 「覚悟」…

南木直樹
8年前
1

アナウンサーとのお仕事

最近は映像のお仕事もしています。
その流れで
女性アナウンサーにナレーションの録音をお願いしました。

「おはようございます」
おおおお!!
この人の声が素晴らしい。
何と心地の良い響き。
声がとてもいいんですよね。
この
「声がいい」
はよく聞く言葉ですが、
具体的には何なのでしょうか。

声の成分がいい
ってこのですよね。

声の成分とは?

前に音の三要素の説明の中で
軽く倍音について触れま

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音ってなあに?

ちょっと遡って最初に説明するべきところ、
説明しますね。
これから先も音楽の話をするために必要な説明なので。
ちょっと覚えておいてください。

そもそも音って何でしょう?

波?
音自体は目に見えないし。
海の波みたいなもんじゃなさそうなのは想像つく。
空気の振動?
揺れてんの?
縦揺れ?横揺れ?
何れにしても揺れてるように思えないけれど。
どうやって耳まで伝わってくるの?
よく考えると、何かよく

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息の量のお話(第2話)

ヴォイストレーニングでは必ず一人一人カルテを作成するのですが、
そのカルテに「息多め」と書くことが多い。
そして
息が多めの人に「もうちょっと息を少なく歌いましょう」と伝えても、
うまくいかないことが多い。という話を書きました。

これは
本能が「小さな声で歌おう」と勘違いさせてしまうので結局息は増えてしまう。
つまり息を減らす、ということはなかなか難しいことだということになります。

また、

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息の量のお話(第1話)

歌う時に息が多めの方が少なからずいます。
その原因は人それぞれ様々。
ちゃんと歌う=大きな声=息多め
のような図式から最初から多めになってしまっている人もいます。
呼吸法を学び、それを実践する際にどうしても多めになっていしまう人もいます。

息が多いと当然声帯に負担が大きくなります。
これを歌う時にちょうど良い量にコントロールしたい、ということになります。

さて、
「息の量が多い」とはどんな状態

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様(さま)になる人、ならない人(最終話)

様になること、必要です。
やっていることが様にならないと
どうにも地に足がついた感じになりません。
借り物で雰囲気作っているだけ、みたいな。

しかし
「様になる」だけで満足することはとても危険です。
「普通」なことが「違和感なくできている」人になり、
つまりは「目を引くもの」も「他にない魅力」も感じられない
「面白くないもの」を作り上げてしまう可能性がある、
ということです。
「様になる人」にな

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様(さま)になる人、ならない人(第2話)

「あいつは歌がうまい」
というような言葉をよく耳にしますが、
「うまい」という言葉は実に抽象的です。

「感情を伝えるのが」うまい
「声を会場いっぱいに響かせることが」うまい
「フェイクがすごくかっこよくて」うまい
などなど、多種多様にあります。
世の中には「へたうま」などという言葉も存在します。
これは、ある部分は下手でも別な1点でめちゃくちゃよかったりするときに
使われる褒め言葉です。

「様

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ワークショップ

昨日、投げ銭ライヴアンドワークショップに、
お越しいただいた皆さんありがとうございました!

あっという間に声が変化していきました。
皆さん素晴らしかったです。

今回感じたのは、やはり無意識に
答えを音楽的な場所のみに狭く設定しがちですね。
これをもう少し他方向に意識を広げただけで、結果が違ってきます。

ベクトルが違うなら、効率は悪くなる、
ベクトルを少し変えただけで、結果が出てくる。
それを

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様(さま)になる人、ならない人(第1話)

様(さま)になるって?

「何かよくわかんないけど、あの人の歌、かっこいいんだよな」とか
逆に「何でかわからないけど、ちょっと違う感じなんだよなあ」とか
そんなこと、思ったことありませんか?
「下手じゃないと思うんだけど、何か様になってないというか・・・」

そう、歌に限らずいろんなもので、何だか世の中には
「様になる人」と「ならない人」が存在します。

じゃあ「様になる人」ってのはどこが違うのか

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バシャーンの話

前回、音の三要素の話をしました。
ここですぐ歌の核心を衝く話ではなく、
理解を深めてもらうために別な話をしておきたいと思います。

シンバルをスティックで叩くと
「バシャーン」とか「ジャーン」とかいった音がします。
皆さんもこう表現しますよね?
なんで
「バー」とか「ジー」とかじゃないんでしょう?
そうなんです。
シンバルぶっ叩く。
すると音が出るわけですが、
最初に出た音とその直後の音、消えてい

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音の三要素

光や色に三原色があります。
音にも3要素っていうのがあるんですね。

高さ
大きさ
音色

の3つです。

解説本では波形とか出してきて説明するんですけれど、
ここでは省きつつ説明します。
2つはわかりやすいです。
高さは文字どおり、高い低い。ドとかミとかです。
大きさも、でかい音、小さい音など。
音色だけ少しわかりにくいですね。
例えば、ピアノの音とギターの音は
同じ音量で同じ高さの音を出しても

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声の力のお話(最終話)

声の影響力
説得力
みたいなものを増すための方法、の最終話です。

スキル編
音楽というものからの自由の獲得(その2)

前回
「歌」ってそもそも伝わりにくい、という話をしました。

では
「歌う」は「喋る」よりも伝わりにくいのはなぜ?
それは旋律が決まっている、つまり、
言葉のスピードもトーンも言葉を切るタイミングもテンションも
何もかも他人に決められた通りにしかできないから、
です。
その曲に

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声の力のお話(第7話)

声の影響力
説得力
みたいなものを増すための方法、の続きです。

スキル編
音楽というものからの自由の獲得(その1)

何のこっちゃ?
ですね。

この話の前に、
そもそも「なぜ歌?」なのでしょう。

「伝える」が目的なら
「直接話す」方が伝わりやすい気がしませんか?
なぜ歌う?

もちろんそれだけではないんですが、
歌の方が伝わりにくいため、
「普段言えないことまで言えちゃうから」ってことなので

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声の力のお話(第6話)

声の影響力
説得力
みたいなものを増すための方法、の続きです。

スキル編
響きについて(その2)

前回
声質によって
「安心」したり「イライラ」したりするという話を書きました。

これだけではなく、
「歌」の場合で考えるなら、感情の部分が加わります。
「楽しさがあふれ出てくるような声」
「元気付けてくれる人の声」
「愛、優しさを持った声」
「本当に絶望している人の嘆き」
「吐息だけで悲しさを痛

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声の力のお話(第5話)

声の影響力
説得力
みたいなものを増すための方法、の続きです。

スキル編
響きについて(その1)

この話に必須な共鳴振動や倍音については
また別の機会にお話ししようと思っているので、
ここでは軽く触れるだけにして、少し別角度から。

まずは
想像して頭の中で鳴らしてみてください。

聴いていて落ち着く声
安心できる声
信用できる声
すっと入ってくる声

イライラする声
落ち着かない声
不安にさ

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声の力のお話(第4話)

歌のことについて、
発見したこと、思っていることなど、
まとめてみています。

今回は
声の影響力
説得力
みたいなものを増すための方法、4話目です。

ようやくスキル編ですね。
3話までは前提のお話でしたが、
ここからが本題です。

呼吸について書きます。
腹式呼吸であることは前提です。
腹式呼吸と胸式呼吸についての細かい説明は、
また別な機会に書くことがあるかと思います。
このお話のスタート時

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声の力のお話(第3話)

声の影響力
説得力
みたいなものを増すための方法、の3話目になります。

必要なもの
2、向かう姿勢
について。

自分のお話で恐縮ですけれど・・・、
私はよく
「覚悟」という言葉を使います。
これは
自分自身に対する戒め、みたいなものなので、
あまりここでは詳しく語らないことにしますが、
ちょっとだけ触れると、
「覚悟のない人の言葉は、しょせんその程度なので、刺さらないよ。」
と自分に言い聞かせ

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