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唄 / 詩

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解離性同一性障害、多重人格者です。 紬さんウタさんによる言葉を綴っています。
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#解離性同一性障害

手を振って、またね。
手を振って、さよなら。

バイバイの後に続く言葉は何かな。

別ればかりが積み重なって、忘れてしまった記憶。
あたりまえの風景があたりまえではなくなってしまった。

手を振って、またね。
また今度。

あたりまえのまた今度。

この心は繋がり
繋がりの証

ゴミ箱のように私は生きてきた
誰かの溢れそうな想いを拾って泣いて喚いた

想うほど繋がりは繋がる
あなたのは四六時中

心が痛み鬱ぐ
喉が詰まる

叫び倒すこともできないのでしょう
それでも毎日は来る

私はいつもの様代わり泣く

決めたのならばそら

ふあんはひかりにおちるかげ。
かげはひかりのいちぶ。

めざめをまつものたちよ。
ときにしばられることなくあれ。

やみなんやみなん。
めぶきのときは。

いまいまだもちてここにあれ。
くるえるがままにときはきた。
はぐるまはうごく。
ここそこにあらんさちひろめ、
はらえきよめ。

ついたいけん。

ひとはわかれるのになぜであうのか。
おわりはくるのになぜともにいようなんておもうのか。

たすけをもとめてる。

こころはちりぢりにはじけ、またであいちをながす。
このいたみをおぼえているか。
そうといかけられる。

ことばをうしなう。
あのひもまたくりかえし。

こののろいはとけるものなのかなとおもう。
いつのまにかふかくふかくねづいたこのしみのようにおちないのろいは。

とけだすようにあふれでてはようかいしていく。
そのときをまっていたかのようにとまらずとどまらずあみのめをくぐるかのようにこぼれだしわたしをしらしめる。

こののろいは。

いちにちいちにちをあるいてる。
すぎてくまわりのけしきがとおのいて、
わたしをとおりすぎてく。

きょうも、おわれた。
あしたになる。

いちにちいちにちがとおくて。
いちにちいちにちがおそい。

このいたみとむきあう。
いきをする。
くうきにあえぐ。
かこはいま。
いまはかこ。

からまりあういとあるべきかたちへとゆすぐはしなん
ゆれうごくこころたもとゆれひきとどめひるがえるならば
わかつたもとのそらははれいびつさはただされる
あらたなたびじがはじまる
ふねうかべゆくすえにのぞむ
まなびしゅうかくしきょうじゅせよ
さけべこのよのきょうらくあますことなく

子供の喧騒
鍵盤ハーモニカの音
風のそよぐ音
車の走る音
陽の照る日向の明るさ
階下の話し声

日常の安らぎの世界

私はそこにいてそこにはいなかった
すべてが遠くて私じゃないものでできていて
あなたがいない世界は壊れてなくならなかった

いくら私が呪っても
世界は変わらなかった

坂の上のいろは
未だ鮮やかに血の色

坂の上のきみは
未だ愕然と朱に染まる

震える手
吹き出す赤
固まる心臓
凍える声

囚われの白
悲鳴と悲鳴
沸き出す慟哭
ブラックアウト

背負うならばそら
カラカラと墜ちゆく

血に染まる空を見ていた
地に伏す自分を観ていた

きみのそら

肩に落ちた羽
砂塵に削られ行く色

赤い目の鬼
枯れない涙と

波と波の間の幸福
沈まない月は欠ける

月が見てる
僕を見てる

陽の光を見た
日向を影が覆いくる

宵闇の中 探る手には何も触れない

月が見てる
僕を見てる

それでも僕らは日向を探して歩く

君の匂いのする方へ

艶やかに溢れるそれは色を撒き
夏の夜の花火のように弾け咲く

彼岸花

かの色彩を
揺らめかせ 揺蕩わせ
褪せんとする
散り逝くその刻まで

葉も無きその詞
迷いなく逝くだろう

チリチリと火花散らし
燃え揺る黄金の色

その身の絶える時 ふわりゆらゆら

確かにそれは放たれる

振り撒く言伝てに
来よ見よと 虫が鳴く

あれにこれに
さざ波たつ心 不知火の言の葉

声なき声
眼なき涙

還ろうや かの人のもとへと
孵ろうや かの地から麓へと

跳立つには早すぎて
留まるには時もなし

さわさわと虫は鳴く

あの道を逝こうや 

時 幽かに震えれども

しとしとと 雨は降り来る

死と死とと 飴は降り来る

足音を鳴らし
影を落とし

夏の終わり 秋風が運ぶ

寒々しく
粛々と

帰らずの川 岸辺には船

じくじくと 雨に熔ける
じくじくと 飴は溶ける

枯れた地を 炙るため
渇れた喉を 潤すため

黄金の光 向こう岸

果て迄

花が咲くように 死は咲く

掬い手のように
摘む手のように

花が裂くように 死は裂く

救い手のように
積む手のように

見慣れた姿を眼の裏に
見知らぬ顔を目の前に

待つ手もあらば
迎え手もあらば

送ること
去ること
赦すこと

揺られ子らよと 天からの導は

続くみちては