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明日もいい日になる!【瀬尾まいこさん編】

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瀬尾まいこさんの本は、登場人物のセリフやちょっとした出来事の積み重ねに明日へのヒントが詰まっています。気分転換のお供になりますよー!
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#小説

読ませていただきます!<掬えば手には>

読ませていただきます!<掬えば手には>

掬えば手には 著者:瀬尾まいこさん

好きな作家さんの本を手に取るとワクワクする。
次に大きく深呼吸して、「では、読ませていただきます」とページを開く瞬間がたまらない。

瀬尾まいこさんの今回の作品は、ある能力を持っている梨木匠くんにまつわる話。

大学での梨木くんは友人にその能力を頼られていかんなく発揮しているが、バイト先では新しく入った常盤さんにうまく通じていない。
あの手この手と探っていくが

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大人になっても持ち続けたい<夏の体温>

大人になっても持ち続けたい<夏の体温>

ちょっとしたつぶやきですが、単行本に紐のしおりが付いていると「ラッキー」と思いませんか?
近頃は付いていない本が多いようですが、装丁など全体のバランスで決まってくるのかな。ご存じの人がいれば教えていただきたいです。😉

ちなみに今回の本、瀬尾まいこさんの「夏の体温」には紐のしおりが付いていました。
私は一気読みより、細切れで読むことが多いのでしおりが付いていると嬉しいです。
まぁ、自分で用意すれ

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揺さぶる音、やさしい想い <その扉をたたく音>

揺さぶる音、やさしい想い <その扉をたたく音>

その扉をたたく音 著者:瀬尾まいこさん

酸いも甘いも知り尽くし、人生を歩みまくった水木おばあちゃんのメッセージが心に沁みる話のはじまり、はじまり。

ぼんくらと言われる宮路くんは、親からお金を振り込まれて生活している若者です。そんな宮路くんがそよかぜ荘という老人ホームでギター演奏をしたことから、次々と出会いがつながり、宮路くんが変わっていく様子が描かれています。

現状の生活に甘んじていた宮路く

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2年ぶりに再会できた本!<そして、バトンは渡された>

2年ぶりに再会できた本!<そして、バトンは渡された>

そして、バトンは渡された 著者:瀬尾まいこさん

今回は、瀬尾まいこさんの著作で「本屋大賞の受賞作」を
ご紹介します🌺🌻

この本を最初に読んだのは2年前ほどでしょうか、奈良に出張した際に
宿泊したホテルのロビーに本棚があり、奈良県の観光本と一緒に陳列されていました。
ちょうど本屋大賞が受賞された後だったのか、本作が一番目立つところに置かれていました。

本を見つけた私は「なんとラッキー」と手

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久しぶりに連絡してみたくなる <春、戻る>

久しぶりに連絡してみたくなる <春、戻る>

春、戻る 著者:瀬尾まいこさん

無邪気な雰囲気で誰とでも打ち解けて、強引にちゃちゃっと決める若い男の人。
突然現れたその人は“私のお兄さんだよ”と言いますが
年齢を聞くと、わたしより12歳年下でお兄さん???

波乱の予感を感じさせますが、この人はこのわたしの婚約者とその家族とも
親しくなり、いつの間にか正体を探ることを忘れ、次第に連絡がないと
心配するようになり・・・

冒頭での自称お兄ちゃん

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がらくた効果 <優しい音楽>

がらくた効果 <優しい音楽>

優しい音楽 著者:瀬尾まいこさん

大好きな瀬尾さんの本を読むとすぐに感想を書きたくなるのは
絶妙なスパイスがたくさん入っているからだと思います🤗

さて、本日は「優しい音楽」の中での短編「がらくた効果」をご紹介します♪

ある日、同棲している彼女が公園でホームレス生活をしていた
50過ぎのおじさんを拾ってきてしばらく一緒に住むと言います。

やむを得ずではあるけれど、彼は
「それは、おかしい」

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瀬尾ワールドにはまっています!<ありがとう、さようなら>

瀬尾ワールドにはまっています!<ありがとう、さようなら>

ありがとう、さようなら 著者:瀬尾まいこさん

このところ、noteにアップする回数が増えたのは読書する時間が
長くなったことに比例しています。
コロナ禍ということもあるし、愛犬に旅立たれて寂しさを埋めるためでも
あるかもしれません。

さて、前回に続いて瀬尾まいこさんのご紹介で今回はエッセイです!

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瀬尾さんの講師時代から教育採用試験に合格

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よし、走るとすっか <君が夏を走らせる>

よし、走るとすっか <君が夏を走らせる>

君が夏を走らせる 著者:瀬尾まいこさん

5月ですが、だんだん夏のような暑さになってきましたね。
タイトルにひかれてではないですが、瀬尾まいこさんの本の紹介ですー

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16歳で高校2年の太田君はお世話になっている先輩から夏休みの間、
1歳10ケ月の鈴香ちゃんの面倒を依頼され、想像もしなかった日々が始まる。

引き受けてはみたものの葛藤や戸惑い、そ

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つっけんどんのようでも相手のことを想っている。
<僕らのごはんは明日で待ってる>

つっけんどんのようでも相手のことを想っている。 <僕らのごはんは明日で待ってる>

僕らのごはんは明日で待ってる 著者:瀬尾まいこさん

相手の好きなものがいつのまにか自分も好きになり、
ほどよい関係になっていると思ったら、
少しずつ崩れかけていきます。

でも、そこから立て直す2人の関係がたまらないお話です。
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上村さんと葉村くんは、体育祭でペアを組んで米袋ジャンプをすることになり、急接近します。

この高校3年生から始

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人とつながることで様々な感情が芽生えていく<傑作はまだ>

人とつながることで様々な感情が芽生えていく<傑作はまだ>

傑作はまだ 著者:瀬尾まいこ

瀬尾まいこさんは、「そして、バトンは渡された」で大変有名ですが
私は「図書館の神様」が大好きでずっと読み続けている作家さんです。

日常生活の中でちょっとした会話、登場人物の感情の変化などが
興味深く、ちょっと立ち止まってじっくり味わいたくなるのです😉。

本作は小説家の加賀野と25歳の青年である智が約1か月の共同生活を
することになるのですが、実は智は自分の息子

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