記事一覧
短歌連作「エラーコード」
朝九時の免許更新待機列 夏に生まれた僕たちの夏
窓口でお金払えばStay Gold悲惨な事故が教材になる
陸橋の底ぬけそうだ、ここからは無料で青空が見放題
誕生日性別血液型名前ぜんぶ自分に似合ってないな
走ったら乗れてたはずの急行を見送ってInstagram(インスタ)で見る猫
十九時まで店員だった店員が私服になって帰っていった
酔った先輩の自論で喉に傷がつくそれでも黙るよりマシだった
第6回笹井宏之賞最終選考候補作 短歌連作50首「flow」
「第六回笹井宏之賞 最終選考候補作」に残りました。
『ねむらない樹 vol.11』に 10首掲載されています。
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flow
傘をさす それでもぶつかる雨粒のひとつひとつを睨みつけてた
駅前のベンチんとこで待ち合わせ 成功した人から席を立つ
いま足を伸ばせば蹴れる鳩 僕はまだ犯罪をしたことがない
ガタガタのチェーンで走る少年の無事を祈って買うコカコーラ
手を振った っていうか挙げたら
なべとびすこ 2024年の短歌活動(8/18更新)
これからのこと
9月8日 文学フリマ大阪 出展(ブース位置:そ-21)
これまでのこと
1月1日 「うたそら 第18号」に連作「セーフティゾーン」で参加しました。
1月14日 「短歌同人誌ジングル」文学フリマ京都出展
ブース「せ-40」
1月15日 短歌同人『西瓜』十一号「ともに欄」に連作「採火」を投稿。
1月21日 和歌の浦短歌ワークショップ内で57577のゲーム進行
1月27、
たにゆめ杯4応募作品 短歌連作「フェイクグリーン」
親に手を振らされていた遊園地 将来の夢なんてなかった
もしものも、なすびのび、もうずっとめくり損ねているカレンダー
夜だから目を閉じるだけ眠いから目を閉じたこと最近ないな
痣の理由は嘘でもよくてその色がちゃんと薄れるかを気にしてた
あくまでも話せる範囲でだけ話し氷に埋もれていくさくらんぼ
来月も会いましょうって手を振って口約束を約束にする
月を見てただの丸だと思ってる隠しておきたいこと
2023年の短歌活動ふりかえり
2023年ももうすぐ終わりですね。間違いなく人生で一番いい1年でした。この1年のためにこれまでの32年があったんじゃないかと思うくらいでした。
もともと2月に『57577ゴーシチゴーシチシチ きらきら青春編』の発売予定があったので、去年のうちから今年に期待はしていました。人生で2回も短歌のゲームを出版できるなんてほんとうに恵まれています。
自分でゲームを作って自分で売るのも楽しいですが(※私は短
サイダーとアイス 01 テーマ「海」
「サイダーとアイス」は田丸まひる・なべとびすこの短歌コラボ企画です。1号では「海」をテーマにそれぞれが書いたエッセイをもとに短歌連作を作りました。
エッセイ「海を越える」田丸まひる
「ほんまに会いたいんやったら、海を越えるしかないんですよ」
東京や大阪に遊びに行くと「遠いところからありがとう」と言ってもらえるような場所で暮らしている。四国、そんなに遠いですかね。たしかに、海に囲まれていますも
情報付け足し文字から作者の心情を想像すると愛しい
ローソンに掲示されていたこの貼り紙を見てほしい。
一見ただのタバコの入荷案内の貼り紙だ。しかし、明らかに「情報が付け足されている」のだ。
「エコー,わかば」のあとに小さく書いてある「たばこ」(位置がおかしい)
「在庫あります」の間の「たくさん」(挿入マークがある)
「ライター付き!」の右上の「今なら」(文字がふきだしの枠に沿っている=ふきだしの後に書かれている)
これら3つは位置やマーク
短歌連作「セットリスト」
*2022.5.22「Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス」京セラドーム大阪に寄せて
会場に一番近いジャンカラでいろんな人の声のミスチル
五月って思えないほど暑いけど八月よりは涼しい昼だ
高校でBUMPの話を一度したクラスメイトにかけられる声
後輩が一曲目から泣いていてタイトルの意味にはじめて気付く
歓声のないinnocent wor