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60'sファッション/ヒッピーとフォークロア

 「僕の昭和スケッチ」129枚目

<「ピッピーとフォークロア」©2022 画/もりおゆう 水彩/ガッシュ F5>

<フラワームーブメント・ヒッピーブーム>
1960年代後半にアメリカ(サンフランシスコ)で起きたヒッピーブーム。
日本ではフーテンと呼ばれる若者たちが出現しました。

サイケデリックアートやサイケデリックサウンド!
カウンターカルチャー(時代の主流に対抗するカルチャー)と呼ばれ一世を風靡しました。懐かしいですね!

彼らは「ラブ&ピース」を提唱し、目指したのは実社会からの離脱/自然回帰。アメリカではベトナム反戦運動の一翼も担いましたが、過激な反戦運動という側面はなく、ユートピアを目指すなど内省的なカルチャーとしてのブームだったと思います。

<実際の話>
しかし、社会からのドロップアウトと言っても実際は親からのお小遣いで生活をしているという若者も多い、という矛盾を当初から抱えていました。そういう意味では甘〜い考えの若者も多かったのです。手作りの革紐や民族風のバッグを売って生活の足しにしているヒッピー(フーテン)もいたけれど、勿論そんなもので生活していけるほど社会は甘くはありません。
やがて時が経ち、彼らは若者から大人になると驚くほどスマートに自分達が忌み嫌っていたはずの実社会に戻っていったのでした。
そして、ブームも終わっていきます。

<ファッションとしての側面>
髭を伸ばし、長髪にベルボトムのジーンズ姿! 流行りましたね。
社会からのドロップアウトを目指しボヘミアン的なライフスタイルから、民族衣装を着想源にしたフォークロアの着こなしと親和性が高く、ケンゾーの発表したフォークロアファッションが人気を博したのもこの頃。

それまでの上から与えられるトラッドなファッションとは一線を画した斬新なデザインで、チープファッションであったことも手伝って若者の間にどんどん広まっていきました。

派手で色鮮やかな柄、フラワープリントも可愛く、次第にサイケデリック的要素も加わり、さらに鮮やかなものになっていったのでした。

<日本では-昭和40年代半ば頃>
僕が上京した頃は、過激な学生運動も終焉を向かえ、新宿の街にはフーテンファッションの若者たちが闊歩していました。アメリカの場合も実は大半がそうなのですが、特に日本の場合は思想性やイデオロギーとは殆ど無縁と言ってよく、「ファッションムーブメント」の色合いが強かったように思います。

もちろん僕もピースマークペンダント(イラスト右上)をして、長髪、ベルボトムのジーンズといういでたちでした (^。^)💧

近年、注目を浴びているレトロファッションですが、その中でも特に人気を集めている60年代ファッション。 再び来るか、花柄のプリントシャツにベルボトム・ワイドパンツの大ブーム!


*カルチャーとの関連
「ウッドストック」伝説のロックコンサート/1969年ニューヨーク
「ヘヤー(Hair)」ブロードウェイ反戦ミュージカル/1970年前後
「フーテン」 永島慎二作の青春漫画/1967-70年

<©2022もりおゆう この絵と文は著作権によって守られています>
(©2022 Yu Morio This picture and text are protected by copyright.)

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