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社会・環境・エネルギー

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環境問題を社会の問題、エネルギーの問題として考えます。
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記事一覧

引き裂かれる社会 扇動は分断から始まる

引き裂かれる社会 扇動は分断から始まる

加藤文宏

引き裂かれる社会 車椅子を使用する障害者女性が、事前連絡をしないまま介助者が必要な映画館の席をたびたび利用していたため、会場側から「スタッフのリソースにも限りがあるので、今後はご遠慮頂きたい」と申し送られるできごとがあった。
 過去からの経緯と背景を語らぬまま、女性は「悲しかった」「トイレで泣いた」「怒りに変わってきた」「社長と話し合いたい」と映画館を批判した。手順と手続きを経て課題を

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太陽光発電所をめぐる二つの立場からの証言/儲けは二の次という地主たち

太陽光発電所をめぐる二つの立場からの証言/儲けは二の次という地主たち

加藤文宏

はじめに 上掲のグラフは太陽光発電の発電実績が季節ごと、さらに日々刻々と変動する様子を表している。わかりきったことだが夜間は発電できず、本領を発揮するのは概ね10時から15時くらいの間であり、季節ごと発電量が大きく変動している。したがって電力供給の根幹を担う「ベースロード電源」として使えず、重要が急増したとき臨機応変に対応できない。
 こうした実態が広く知られるようになっただけでなく、

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中核派系団体が行った福島市内デモにみる極左暴力集団の浸潤

中核派系団体が行った福島市内デモにみる極左暴力集団の浸潤

加藤文宏

3月11日に行われた中核派系デモ 2023年3月11日、福島市内で原発存続に否定的な主張を展開するデモが行われた。デモを主催した『すべての原発いますぐなくそう!全国会議(略称:な全/NAZEN)』は、警察庁から[東日本大震災後、同調者の獲得を図るため、セクト色を隠し原発の即時停止等を訴えるなど、反原発闘争の盛り上げを図る]中核派の大衆運動と指摘されている団体である。

 警察庁が指摘す

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自分を知るため人を知るほかなかった あらためて自己紹介

自分を知るため人を知るほかなかった あらためて自己紹介

 長らく共同運用アカウントとしてnoteを利用してきましたがメンバーのハラオカが休養に入りました。このため執筆と管理ともにKヒロ(ケイヒロ)による一人体制に移行し、筆名の扱いを改めることにしました。

 ケイ・ハラともに匿名度の高い筆名を使ってきたのは、過去の活動に対して暴力的な誹謗中傷を受け、それぞれが健康や生活が破壊されたためです。しかし状況は変化し続け、名乗りをめぐる決断と対応が求められてき

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坂本龍一さんの「たかが電気」演説は電力自由化演説。では反原発運動の目的は何だったのか

坂本龍一さんの「たかが電気」演説は電力自由化演説。では反原発運動の目的は何だったのか

坂本龍一氏の「たかが電気」演説は電力自由化演説だった。反原発運動は電力自由化運動だった。 電力自由化で何者がどのようなメリットを得たのか。その結果いまどうなっているのか。

著者:K(カトウ)ヒロ
(K+H:プロジェクト)

「たかが電気」演説の内容を理解している人は少ない2022年5月13日22時26分、横浜市北部と隣接する川崎市の一部で6万7000戸が停電し翌5時30分頃ようやく復旧した。聞き

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EVの様々なコストを考える

EVの様々なコストを考える

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ

その日は確実にやってくる2021年12月、トヨタが2030年までに30車種のEV(Electric Vehicle)を展開する方針を発表した。この背景として脱炭素化の流れがあり、バッテリー原料の調達に目処がたったことが戦略の裏付けになっている。

そしてあなたがEV好きかEV嫌いかまったく関係なく、化石燃料への依存度が下がり続けるのはまちがいない。こうなったとき内燃

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グレタの怒りは片付ける者がないゴミ箱になった

グレタの怒りは片付ける者がないゴミ箱になった

著者:加藤文、ハラオカヒサ

(2021年12月23日17:40 / 記事最後に追記 / FFFフィンランドが原子力発電支持を表明)

前提望むと望まないにかかわらず影響力を持った人がとるべき行動、負うべき責任がある。グレタ・トゥーンベリもまた、その影響力をよりよく生かす道を歩んでもらいたい。もしよりよく生かせないなら身を引くこともまた責任の取りかたであるはずだ。

環境問題全体主義の勃興環境問題

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言うに言えない反SDGs概論

言うに言えない反SDGs概論

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ

SDGsといえば、髪型がツーブロックで不動産業界臭が強い太陽光発電屋の胸につけられていた17色のバッジが思い浮かぶ。それは太陽光発電所建設地で催された説明会に住民から誘われて参加したとき目に焼き付けられたのだった。

「土砂が海に流れている」と住民らが小川を指さすと、よく喋る太陽光発電屋の男は「海よりCO2のほうが問題が深刻で。国連のSDGsで決められていることなの

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SDGsは原発の夢を見るか?

SDGsは原発の夢を見るか?

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ

生活と環境と次世代のための踏み絵手垢にまみれ汚されたSDGsの主張と本来のSDGsの区別をつけるための踏み絵だ。

原子力発電を利用しないかぎり脱炭素化は不可能だ。脱炭素なら火力発電は撤廃せざるを得ず、再エネだけではとうてい電力をまかないきれないのだからしかたない。いかに原発再稼働から逃げ回っても、今冬の電力事情と電力価格を日本だけでなく世界各国まで見回してみれば実

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欲望と希望を堂々と語れる環境の時代へ(一問一答)

欲望と希望を堂々と語れる環境の時代へ(一問一答)

インタビュー・撮影・まとめ:ケイヒロ
マネージメント:ハラオカヒサ

はっきり言えば喜びがない。
環境活動家って、いつも人々に不安を煽っていませんか。みんなさまざまな欲望を持っていて、その欲望から希望が生まれるというのに我慢しろ、捨て去れとしか言わないじゃないですか。いつもヒステリックな口調で「ほしがりません。この先ずっと」。
幸せや豊かさやをまったく感じられないのですけど。

環境運動界隈ではそ

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環境保護と反原発の真相から社会運動を批判する

環境保護と反原発の真相から社会運動を批判する

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ
証言:山本某

社会運動はヒステリーを演出してはじめて成立する。反原発運動も脱炭素化運動も同じだ。反原発運動では再エネ業界から資金が流れ、御用学者wikiで工作する者までいた。ポスト探しでキャリアシートを持ち歩いていた環境保護団体職員。大衆に不安を煽りながら政治とビジネスが動いていた。
(当記事は前半を除き有料です)

彼はなぜ話しはじめたのか前回『欲望と希望を堂々と

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