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#ファシリテーション

なぜイノベーションに「遊び心」が必要なのか?(プレゼンスライド公開)

なぜイノベーションに「遊び心」が必要なのか?(プレゼンスライド公開)

WDA公開研究会「イノベーションに「遊び心」は必要か?-創造の手法と人材のあり方を問い直す」が終了しました。ゲストにStudio PLAYFOOLの丸山紗季さん、DSCL Inc.の平野友規さんをお招きし、安斎もミミクリデザイン代表として登壇させていただきました。ファシリテーターはミミクリデザインの魔法使いこと、デザインリサーチャーの淺田史音が務めました。

最初に小学生のような感想を述べると、と

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組織の理念や行動指針はトップダウンで浸透可能なのか?

組織の理念や行動指針はトップダウンで浸透可能なのか?

ミミクリデザインで支援している組織開発のプロジェクトにはいくつかのパターンがあります。

第一に、組織に埋もれた見えない問題をインタビューやアンケートなどのサーベイによって可視化し、対話を通して現実を再解釈し、解決策としての施策につなげていくパターン。...[課題解決型]

第二に、組織の新たな理念、ビジョン、ミッション、ブランドアイデンティティを構築するために、組織内でワークショップを繰り返し、

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"ワークショップスピリット"として、何を伝えるか?という問い

"ワークショップスピリット"として、何を伝えるか?という問い

ミミクリデザインのファシリテーター育成の大型プログラム「Workshop Spirit -“ワークショップの魂”を探る」のDAY3が終了しました。次世代を担うワークショップ実践者が自身の"ワークショップスピリット"を研ぎ澄ますための半年間の学習プログラムと銘打っており、ワークショップの先駆者である中野民夫先生、人材開発・組織開発を専門とする中原淳先生、そして安斎の3名が講師を担当しています。スケジ

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問いの「因数分解」から見えてくる、問いの5つの基本性質

問いの「因数分解」から見えてくる、問いの5つの基本性質

拙著『問いのデザイン』では、複雑な問題の本質を見抜き、適切な課題をデザインする方法から、実際のファシリテーション場面の具体的な問いの設計まで、体系的に解説しました。

その中でも、書籍の後半で紹介している問いのミクロな性質分析が、マネジメントの目標設計やミーティングの問いかけなど、さまざまな場面で有用です。

問いを"因数分解"するという考え方ファシリテーションの場面で実際に投げかける「問い」の基

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組織に「対話のコンテナ」の生態系をつくる

組織に「対話のコンテナ」の生態系をつくる

組織開発のファシリテーションの方法論として、中原先生のブログで、クリス・コリガン氏、ケイトリン・フロスト氏の講座の学びがシェアされていました。ブログを読むだけでもかなり学びがありました。

対話を生み出す「コンテナ」という考え方中心的な概念として、対話の場を捉える「コンテナ」というものの見方が紹介されています。

安心・安全の雰囲気のなかで、人々の対話がうまれ、そこで相互の学びあいが起こっ

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続・問いの因数分解|問いの探索先のバリエーションと制約の効用

続・問いの因数分解|問いの探索先のバリエーションと制約の効用

イノベーションプロジェクトやワークショップデザインにおける「問いのデザイン」の性質を方法を検討するなかで、以下の記事では「問いの因数分解」という考え方を紹介し、そこから見えてくる問いの基本性質を5つにまとめました。

<問いの基本性質>
1. 「問い」は、いくつかの「前提」「制約」「小問」によって構成される
2. 「小問」は、問われた側に対して、なんらかの探索を誘発する。
3. 「制約」は、「探索

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「遊びのデザイン論」のマガジンを始めます

「遊びのデザイン論」のマガジンを始めます

イノベーションプロジェクト、ワークショップデザイン、ファシリテーションの方法論を「遊び」の観点から読み解く無料マガジン「遊びのデザイン論」を始めます!ぜひフォローしてください。

これまで安斎のnoteでは、商品開発、組織開発、人材育成などのイノベーションプロジェクトに関する知見や、ワークショップデザインやファシリテーションの方法論や理論の解説を発信してきました。

なかでも好評なのは「問いのデザ

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ワークショップを「空間」から発想する

ワークショップを「空間」から発想する

学びの場作りとしてワークショップデザイン論を捉えた場合、上位概念としての「学習環境デザイン論」の枠組みがあることを以前に紹介しました。

学習環境デザインとは、人が能動的に学び合う環境を「活動」「空間」「共同体」「人工物」という4つの要素に分解し、それぞれを結びつけながらデザインしていく考え方です。

活動:どんな目標、タスク、ルール、プログラムを通して学ぶか
空間:どんな建築空間、家具レイアウト

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「遊び」の分類と組み合わせ

「遊び」の分類と組み合わせ

遊びとは何か?という根源的な問いの探求と、遊びをカテゴライズしようという分類の試みは切り離せず、古くからさまざまな理論家たちが議論を重ねてきました。

分類の視点やラベルはさまざまで、たとえばピアジェは発達の観点から「感覚・運動的な遊び」「機能的遊び」「象徴的遊び」「社会的・ルール遊び」といった具合に分類していますし、他にもビューラーは心理的な側面から「感覚・機能遊び」「虚構遊び」「構成遊び」「受

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組織の諸問題(戦略・チーム・個人)にアプローチする組織開発プロジェクトの設計

組織の諸問題(戦略・チーム・個人)にアプローチする組織開発プロジェクトの設計

株式会社テクムズの求心力向上を目的とした新たなコーポレートアイデンティティ構築プロジェクトを実績・事例ページに公開しました。

製造業や小売業向けに、人工知能(AI)を活用したソリューションを提供しているベンチャー企業、株式会社テクムズから依頼を受け、ワークショップを活用したコーポレートアイデンティティ(CI)の構築を行いました。組織の視点と個人の視点を往復することで、一人ひとりにとって納得感のあ

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創造性の土壌を耕すとはどういうことか:イノベーションの源泉となる創造性の3階層

創造性の土壌を耕すとはどういうことか:イノベーションの源泉となる創造性の3階層

ミミクリデザインの全体合宿@三浦半島が終了しました。3期目に突入し、正社員メンバーもいつの間にか10名を超え、フルタイムでない業務委託メンバーも含めれば30名弱ほどになりました。採用活動にもさらに力を入れ始め、現在進行形で新たな仲間が増え続けているため、改めて理念を問い直し、組織に求心力をもたらすための行動指針の言語化を進めています。

ミミクリデザインでは2周年を機会に「創造性の土壌を耕す|Cu

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ワークショップの足場かけ:抽象的思考と具体的思考の変換プロセスの支援

ワークショップの足場かけ:抽象的思考と具体的思考の変換プロセスの支援

ワークショップデザインやファシリテーションの本質は、経験のプロセスデザインである、ということは以前の記事で解説しました。

たとえば目の前の「問題」について話し合ってから「ビジョン」を話し合うのか、あるいは、理想的な「ビジョン」を話し合ってから解決すべき「問題」を話し合うのか、仮に活動を構成するパーツは同じでも、そのプロセスによって経験の意味合いや話し合いの結果は異なるものになるからです。

初心

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