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乳がんにまつわるエピソード

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私の乳がんに関する記事を集めています。
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#日々

アンジェリーナ・ジョリー帰宅する

アンジェリーナ・ジョリー帰宅する

無事に右乳房全摘手術→退院してきました。これで晴れて両胸GOフラットである。

手術前「出来るだけ両胸の傷口の角度を合わせたいと思うけれどズレてしまうこともある」…って先生から説明受けて、

はじめっから両胸の傷口の角度とか
マジでどうでも良かったので気遣いハンパないな…
と思いながら

「あ、ズレてもいいです。悪いところをとってもらうのが大事なんで、ガチャズレしてても大丈夫です」

と言ったら先

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ガンになるのは不幸なのか?

ガンになるのは不幸なのか?

2018年の秋、左乳房にガンが出来ていることが
わかって料理人の夫はその日から台所にも立たせてくれなかった。

要するに「安静にしてろ」ということなのだが、
今思えばそうすることで自分の心の均衡を保っていたのだと思う。

それに反して私はなっちゃったものはしょうがないし
スティーブ・ジョブズも民間療法で死期早めちゃったわけだし、正しい知識を貪欲に吸収することに夢中になっていた。

世の中にはお金儲

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ちょっくらお暇いただきます

ちょっくらお暇いただきます

10月27日に人生2度目のがん告知くらいました。

詳しくはここに書いた通り。

本日、休職前の最後の勤務を終えてこのnoteを書いてるわけなんです。

うちの職場は若い女の子がほとんどで構成されていて
私のような歳たけたパートのおばちゃんは少ししかいないわけ。

しかしね、
娘のいない私にとって彼女たちと働くことが
本当に楽しくて最高にハッピーな職場。

11月のシフトが完成して職場のLINEに

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すわわ!またガンが出た!

すわわ!またガンが出た!

2年前の告知の時、ホルモン由来の悪性度の低いガンが左乳房に広がっていて、

MRI画像を見て「これ、全摘ですよね…」と自分から言ってしまうほどに1センチほどの腫瘍が1つと思っていたガンは米粒を撒いたように白く写っていた。

マンモグラフィに映ったのは最初に触ったシコリだけだ。MRIおそるべし。

ガンになったとはいえ、昨日まで知らずに生きてスキップ踏んでいたのだ。急にしおらしくガン患者っぽくなるの

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自律神経の話

自律神経の話

ガン宣告受けた48歳の9月。
自分の身に降りかかった事態より

「両親になんて話せばいいんだろう」
…という思いが頭いっぱいに広がって1番悩ましかった。

子も孫も成長して晩年期をめちゃくちゃ謳歌している
両親にとてつもない爆弾を投下せねばならない。

末の次男坊も大学に入学した年。
母親卒業宣言も済ませ、
やるべきことはやった充実感を味わっていたので
自分自身については

「なっちゃったものは仕

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リテラシー&リテラシー

リテラシー&リテラシー

2020年5月某日。

コロナ禍の中にあり、
避けたい場所のひとつは「病院」であろう。

しかしね2018年秋の訪れとともに
ある日突然「ガン患者」になり「ガンサバイバー」というスーパーヒーローの持つ武器みたいな
ナニソレ強そう!な称号をもらったので今も病院通いは避けられない。

ガンで死ぬもコロナで死ぬも
「死ぬ」に変わりはない。
仏教高校出身の自分。
たぶん普通の主婦より
「人間死亡率100%

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元旦からエストロゲン。

元旦からエストロゲン。

毎年のことだがお正月は夫が2日から仕事
帰宅時間こそ少し早いが、寿司職人。
仕込みあるでしょ。

だからわが家の元旦は忙しい。(私だけ)
朝、お雑煮を炊きお祝いのセッティングをする。

10:00〜12:00の間は仕込みと決まっていて、
毎年、私が車で送って行っていたのだが、
今年は強い味方次男坊がいる。

朝のお祝いが終わり、夫を職場まで送って行く仕事が1つなくなった。

その間にお姑さん(通称

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平成最後の日

平成最後の日

「新しい元号は『平成であります』」

小渕官房長官が額ババーン!の瞬間、私は高3だった。

あの日は今回の元号改正と違って天皇陛下の病状が年末から次第に悪化していた。長かった「昭和」という時代が終わろうとしていた。

世の中はバブルに湧きたち、
唯我独尊状態だったのだが、
今で言う「忖度」「自粛」でバラエティやドラマなど娯楽が日本から消えた期間でもあった。

テレビは白黒画像の過去映像を流し、

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