「私のこと何も知らないくせに」問題

スキ押せないよ制限、あまりにも厳しすぎやしないか。お気に入りのnoterさんのnoteを1度に読んでスキするのはそんなにダメなことだろうか。そんな日があったって良いじゃないか。まとめてTLのnoteを読み漁る日があったって良いじゃないか。せっかく自分のnoteを読んでくれる人のnoteを読みたいのに、これじゃあ あんまりだ。


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「私のこと何も知らないくせに勝手なこと言わないで!」なんていうセリフ、生きてきて1度くらい聞いたこと、あなたにもあるだろうと私は思う。自分に対してこの台詞を言われたわけではないにしても、こういう会話を小耳にはさむくらいのこと、あなたにはなかっただろうか。

私にはあった。この台詞はよく聞いた。たまに小さな癇癪を起こす(感情が爆発してしまう)子と普段は仲が良かった。一方で私もこの台詞を述べたことが何度かある。

この台詞を言う多くの人間は、いったいどんなことを考えているのだろう。

考えられることの1つに、"自己防衛"がある。自分の心の中に踏み込ませないために、感情を爆発させて自分を守る。それが自分を守るために正しい方法かどうかなんてわからないけれど、なにがなんでも自分がこれ以上傷つきたくなくて自分の心を守る。「あなたにはこれ以上踏み込んでほしくない」、「あなたのような人間とは関係を築きたくない」。
この考えの根底には、人間の"弱さ"みたいなものがあると思っている。自分が弱いことに気づいていないかもしれないが、なんとか自分を守ろうとしている。自分がどんな時やどんなことで傷ついてしまうのかもうわかっているから、もう二度と同じ痛みを味わいたくないから、心の傷をさらに深くしたくないから、人は相手が自分を傷つける強者だと思った時、自分を守ろうとするのかもしれない。


考えられることの1つに、"実は言っていることと真逆のことを頭(心の中)では考えている"ということがある。本当は自分に踏み込んでほしいし、自分という人間をもっと知ってほしいし、心の叫びをあなたには聞いてほしい。分かってほしい。だけどそれを素直に伝えることができない。相手が本当に自分のことを受け入れてくれるのか分からなくて、怖くて。「私のことをあなたはまだ何も知らないんだから、私のことを知ってほしい」、そんな思いが込められている気がする。何も知らずに勝手なことを言うんじゃなくて、私のことを知って私に教えて、助けて。そんなことを考えているのではないか。


考えていることの1つに、単なる他者への"怒り"がある。あなたにだけは踏み込んでほしくない。私の心に土足で踏み込むような真似はしないでほしい。何も知らないあなたに意見される筋合いはない。第三者には踏み込まれたくない。
私がこの言葉を言う時に考えていることの多くは、これだった。


考えていることの1つに、「どうせあなたなんかに分かるはずがない、あなたなんかに分かってもらえるわけがない」なんていうことがある。いわゆる諦めの気持ちだ。自分の気持ちなんか伝えたところで誰も分かってくれないだろう。何も知らないくせに、すべて分かっているとような口をきかないで。あなたが考えているようなことではないのに。私の考えはそうではないのに。言ったってどうせ伝わらない、と。
"諦め"には2種類あると思っている。1つは他者への諦め。「この人は自分のことをわかってくれるはずがない、自分のことを伝えるだけ無駄だ、これに関しては価値のない人間だ」、とそんな風に考えることだ。2つめは自分自身への諦めだ。自分は誰かに理解してもらえるような人間ではない。自分の考えは誰かに伝えることで自分に何か良いことがあるようなものではない。今は他者と関わらない方が良いような気がする、とそんな風に考えることだ。


「私のこと何も知らないくせに勝手なこと言わないで!」
この言葉に隠された考えや意味を考えたきっかけは特にない。不意に思いついた。だが小説や漫画でもこの台詞はよく見かけると思う。
だいたいこの台詞を言う時の登場人物は何らかの原因で傷ついている状態だと私は思っている。心の中では目の前の大切な相手に自分の存在や考えを理解してほしいと思っているのに 理解してもらえず、涙をこらえているというようなシーンが容易く想像できるのだ。


「私のこと何も知らないくせに勝手なこと言わないで!」はある種のSOSだと私は思っている。この言葉を身の回りの人が言っているとしたら、絶対に放ってはおけないだろう。
自分がその気持ち(同じ気持ち)になったことがなければ、自分が相手と同じ状況になったことがなければ、100%相手の気持ちに寄り添う・相手の立場になって考えるということは難しいだろう。それでも最大限知る努力はしたい。相手のことを考えたい。


"思いやり"とはそういうものでもあると思っている。

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