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何度でも読みたい

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何度でも読みたいすてきなnoteたち。
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2020年5月の記事一覧

いつだって私はわがままで、空の色をかき混ぜる。

いつだって私はわがままで、空の色をかき混ぜる。

忘れられない匂いがある。

それは雨の匂い。それは草の匂い。それは土の匂い。それは汗の匂い。それはスニーカーの匂い。それは髪の匂い。それはボールの匂い。それは太陽の匂い。それは午後の匂い。それはコンクリートの匂い。それは、名前も知らない、花の匂い。

光の粒で水面が濡れる。川は明日へと流れてゆく。ゆらゆら、ゆらゆら。電車が真っ赤な橋を渡る。向こうには街がある。静かで賑やかで暗くて明るいあの街で、き

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SNSでの誹謗中傷に、僕らはどういう態度を取ればいいのか

SNSでの誹謗中傷に、僕らはどういう態度を取ればいいのか

1.まずは結論若い人が一方的に誹謗中傷を受け、それを周囲の力のある大人や組織が適切な対処を取らず、最終的には自ら命を絶つという事件が、この記事を書いている前日にありました。

それ以降、昨日から暗澹とした気分でいます。その後たくさんの著名人や専門家のコメントや批判の文章を見ていたのですが、自分の中でこの流れにどういうふうな態度を取ればいいのか、見えて来ませんでした。もちろん、倫理的な問題点は明白か

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弱い人と強い人。

弱い人と強い人。

社会的弱者という、すでに強い人の側から言っている言葉が好きじゃない。強いか弱いかは本人が一番よくわかっているから、他人を指さして「あなたは弱い」という必要はまったくないし、あなたより遙かに強い立場の人から「お前だって弱いくせに偉そうに」と言われる覚悟はしておいた方がいい。

つまりそれは絶対的な数値ではなく、相対的な感覚だ。感情といってもいい。心の安定を求めるために「自分より弱い立場の人を下に見る

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「コンテスト」という魔物

コンテストは残酷だ。

選ばれる人がいるということは、当然ながら選ばれない人もいる。しかも、選ばれない人の方が圧倒的に多い。応募総数に対して受賞数はほんの一握り。応募者のほとんどが審査結果で希望が打ち砕かれるシステムになっている。

にも関わらず、多くの応募者が結果発表までの間、「私受賞しちゃったらどうしよう・・・・・・」と心配したり、「俺いける気がするねん」などと期待に胸をふくらませて待っていた

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ネタ切れしないために必要なこと

ネタ切れしないために必要なこと

先日、メンタルつよつよ回を開催した。

そのあと、登壇者ふたりときっかけを作ってくれた嶋津さんで反省会という名の二次会をやったのだが、その中でこんな話題になった。

あさみさんの「わたしは書くネタに困ったことがない」という話はとても興味深かった。どのnoteも書こうと思った時に一筆書きのように書いてるだけなのだと言う。書き手に求められるのは観察力と感受性なのだ。「おいおい、この話も配信しようぜ」と

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青より青く。

青より青く。

海を見たいなあ。

夏梅(なつめ)から深夜にメッセージが届いた。僕は急いでレンタカーを手配し、夏梅に予定を確認する。ここから海までどれくらいの距離があるのか、見当もつかないのに。

まだ日が昇りきらない薄明るい田舎道。青紫の住宅街は、ひっそりと静まり返っている。夏梅の家の近くまで迎えに行くと、すっぴんの夏梅がするりと音もなく助手席に座る。

「久しぶり、けんちゃん。元気?」

春ものの薄手のセータ

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たまには猫になりたい #わたしの大切なひと描いてみた

たまには猫になりたい #わたしの大切なひと描いてみた

だいすーけさんの企画「#わたしの大切なひと描いてみた」に参加しまーす。

上の告知noteのカバーは、だいすーけさんが彼女を描いたイラストなんですよ。
私が「描いて」っておねがいしました。なぜって、だいすーけさんのアイコンね。

彼女さんが描いたものなんですって。だいすーけさんといえばこのお顔。
線に迷いのないシンプルなボールペン画を、私もとても気に入っています。

こないだの池松さんのzoomイ

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